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公開番号
2024169652
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2024165842,2020063905
出願日
2024-09-25,2020-03-31
発明の名称
水栓
出願人
TOTO株式会社
代理人
主分類
E03C
1/042 20060101AFI20241128BHJP(上水;下水)
要約
【課題】堆積した水垢等の汚れを少ない力または少ない拭き取り回数で除去できる水栓の提供。
【解決手段】 基材と、当該基材上にある表面層とを含んでなり、前記部材の表面は、JIS B 0681-2(2018)で定められる二乗平均平方根高さ(Sq)が0.04μm以上1μm以下であり、輪郭曲面のわい度(Ssk)が-1以上5以下であり、かつ自己相関長さ(Sal)が10μm以上50μm以下であることを特徴とする凹凸構造を有し、前記表面層は、撥水性であり、かつ、XPS深さ方向分析で得られるプロファイルにおいて、ある測定点における炭素原子濃度と、その1点前の測定点における炭素原子濃度との差の絶対値が1.0at%以下となった点を表面層の終点とし、スパッタの開始から前記終点までのスパッタ時間が5分以内である、水栓。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基材と、当該基材上にある表面層とを含んでなり、
前記部材の表面は、JIS B 0681-2(2018)で定められる
二乗平均平方根高さ(Sq)が0.04μm以上1μm以下であり、
輪郭曲面のわい度(Ssk)が-1以上5以下であり、かつ
自己相関長さ(Sal)が10μm以上50μm以下である
ことを特徴とする凹凸構造を有し、
前記表面層は、撥水性であり、かつ、XPS深さ方向分析で得られるプロファイルにおいて、ある測定点における炭素原子濃度と、その1点前の測定点における炭素原子濃度との差の絶対値が1.0at%以下となった点を表面層の終点とし、スパッタの開始から前記終点までのスパッタ時間が5分以内である、水栓。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記凹凸構造は、
二乗平均平方根高さ(Sq)が0.10μm以上1μm以下であり、
輪郭曲面のわい度(Ssk)が-1以上0以下であり、かつ
自己相関長さ(Sal)が20μm以上50μm以下である、請求項1に記載の水栓。
【請求項3】
前記表面層の、前記XPS深さ方向分析で得られるプロファイルにおいて、ある測定点における炭素原子濃度と、その1点前の測定点における炭素原子濃度との差の絶対値が1.0at%以下となった点を表面層の終点とし、スパッタの開始から前記終点までのスパッタ時間が3分以内である、請求項1または2に記載の部材。
【請求項4】
水栓、トイレを構成する部材、または浴室を構成する部材の下面または背面として、その表面が適用される、請求項1~3のいずれか一項に記載の部材。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の部材の製造方法であって、
(a)その表面に、JIS B 0681-2(2018)で定められる
二乗平均平方根高さ(Sq)が0.04μm以上1μm以下であり、
輪郭曲面のわい度(Ssk)が-1以上5以下であり、かつ
自己相関長さ(Sal)が10μm以上50μm以下である
ことを特徴とする凹凸構造を有する基材を用意する工程と、
(b)前記凹凸構造を有する基材の表面に、表面層を形成する工程と
を含んでなる、方法。
【請求項6】
前記工程(a)と前記工程(b)の間に、前記凹凸構造を有する基材の表面にめっきを施す工程をさらに含んでなる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記工程(a)は、
(a1)支持材を用意する工程と、
(a2)前記支持材の表面に、JIS B 0681-2(2018)で定められる
二乗平均平方根高さ(Sq)が0.04μm以上1μm以下であり、
輪郭曲面のわい度(Ssk)が-1以上5以下であり、かつ
自己相関長さ(Sal)が10μm以上50μm以下である
ことを特徴とする凹凸構造を形成し、前記基材を作製する工程と
を含んでなる、請求項5または6に記載の方法。
【請求項8】
前記工程(a1)と前記工程(a2)の間に、前記支持材の表面にめっきを施し、表面にめっき層を備えた支持材を作製する工程をさらに含んでなる、請求項7に記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面に撥水層を備える水栓に関し、詳細には、撥水層が長時間水と接する部位に適用された水栓に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
水道水を含む生活用水は、ケイ素、カルシウムを含み、これらの物質は水垢の要因となっている。生活用水に接する水まわり部材では、水垢の付着を抑制し、あるいは付着した水垢を容易に除去することが求められる。水まわり部材表面への水垢等の汚れの付着を防止し、あるいは汚れの除去性を高めるために、保護層で被覆するなどして部材表面を改質する技術が知られている。
【0003】
しかしながら、保護層を設けることで着色が見られたり、保護層の傷つき・剥離などにより部材外観を損なわれたりすることが観察された。一方、水まわり部材の表面に汚れを付着させないことは困難であるため、清掃によって汚れを除去することが行われている。水垢等の落しにくい汚れを清掃する場合、特殊な洗剤を使って研磨するなどの方法が行われており、日常的に行うには負担の大きな作業である。そこで、簡単な清掃で汚れを除去できることが求められている。
【0004】
保護層として、基材と直接化学結合させる単分子膜を用いた防汚技術が知られている。例えば、特開2004-217950号公報(特許文献1)には、水栓金具表面をフッ素アルキルホスホン酸で被覆することで、水垢易除去性が得られることが記載されている。単分子膜は、視認できない薄い層であり、単分子膜を設けること自体により部材の外観が損なわれる可能性は低く、単分子膜の機能を付与することができる。また、単分子層の結合を、ホスホン酸により結合単分子膜を緻密に形成することによって、基材表面の水酸基の大部分をシールドすることで、基材表面への汚れ固着を防止し、汚れを容易に除去することができる。例えば、特開2000-265526号公報(特許文献2)には、陶器表面の水酸基をシールドする防汚層を設けることで、珪酸スケール汚れの固着を抑制することが記載されている。この防汚層は、陶器表面の水酸基とフッ化アルキル基含有有機珪素化合物、加水分解性基含有メチルポリシロキサン化合物、およびオルガノポリシロキサン化合物を混合したものを塗布・乾燥した防汚層を開示している。
【0005】
一方、衛生設備部材の表面性状に関し、特開2018-165394号公報(特許文献3)には、ステンレス表面を平滑(算術平均粗さRaが0.05μm以下、最大谷深さPvが2.0μm以下)にすることで油汚れの拭き取り性を高めることが記載され、US2015/0239023号公報(特許文献4)には、材料表面に表面粗さSaが1nm以上1mm以下の微細な凹凸構造を有する表面防汚層を設けることで、毛管作用により指紋を拡散させ、視認性を低下させることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2004-217950号公報
特開2000-265526号公報
特開2018-165394号公報
US2015/0239023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
水垢等の汚れは日常の製品使用により汚れの付着および乾燥を繰り返すことで堆積し、汚れの除去に必要な拭き取る力が強くなったり、拭き取り回数が多くなったりするという課題があった。特に、日常の使用において、長時間水と接する部分、例えば、水栓の吐水口の周縁や台付水栓の基部などは汚れが堆積しやすく、表面層(例えば、単分子層)を形成したとしても、汚れが落としにくいという課題があった。
【0008】
本発明者らは、水栓の表面にマイクロメートルオーダーの凹凸構造を有する撥水性の表面層を設けることで、平滑な表面層を設ける場合と比べて、堆積した水垢等の汚れを少ない力または少ない拭き取り回数で除去できることを見出した。本発明は、このような知見に基づくものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による水栓は、
基材と、当該基材上にある表面層とを含んでなり、
前記表面層を備えた部分の表面は、JIS B 0681-2(2018)で定められる
二乗平均平方根高さ(Sq)が0.04μm以上1μm以下であり、
輪郭曲面のわい度(Ssk)が-1以上5以下であり、かつ
自己相関長さ(Sal)が10μm以上50μm以下である
ことを特徴とする凹凸構造を有し、
前記表面層は、撥水性であり、かつ、XPS深さ方向分析で得られるプロファイルにおいて、ある測定点における炭素原子濃度と、その1点前の測定点における炭素原子濃度との差の絶対値が1.0at%以下となった点を表面層の終点とし、スパッタの開始から前記終点までのスパッタ時間が5分以内である、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、堆積した水垢等の汚れを少ない力または少ない拭き取り回数で除去できる水栓が提供される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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