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公開番号
2024168838
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2023085834
出願日
2023-05-24
発明の名称
高分子凝集剤及びその製造方法、並びに汚泥の脱水方法
出願人
MTアクアポリマー株式会社
代理人
個人
主分類
B01D
21/01 20060101AFI20241128BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】難脱水性汚泥に対する凝集性に優れ、フロック径が大きく、ろ過速度やろ液の外観にも優れ、効果的に脱水することができ、低添加量で含水率の低い脱水ケーキを作ることができる高性能な油中水型エマルションから成る高分子凝集剤及びその製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも(メタ)アリルスルホン酸塩と、ノニオン性単量体又はカチオン性単量体と、を構成単位とし、且つ架橋性単量体に由来する単量体単位を含まない重合体部位(s)と、少なくともノニオン性単量体又はカチオン性単量体を構成単位とし、且つ架橋性単量体に由来する単量体単位を含まない重合体部位(m)と、の両方を分子中に有しており、前記重合体部位(m)に前記重合体部位(s)が2つ以上結合し、前記重合体部位(m)を幹ポリマーとし、前記重合体部位(s)を枝ポリマーとする櫛形重合体を含有する油中水型エマルションから成る高分子凝集剤を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも(メタ)アリルスルホン酸塩と、ノニオン性単量体又はカチオン性単量体と、を構成単位とし、且つ架橋性単量体に由来する単量体単位を含まない重合体部位(s)と、
少なくともノニオン性単量体又はカチオン性単量体を構成単位とし、且つ架橋性単量体に由来する単量体単位を含まない重合体部位(m)と、
の両方を分子中に有しており、
前記重合体部位(m)に前記重合体部位(s)が2つ以上結合し、前記重合体部位(m)を幹ポリマーとし、前記重合体部位(s)を枝ポリマーとする櫛形重合体を含有する油中水型エマルションから成ることを特徴とする高分子凝集剤。
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【請求項2】
前記重合体部位(s)を構成する単量体単位と、前記重合体部位(m)を構成する単量体単位と、の比率が、質量比で25/75 ~ 70/30である、請求項1に記載の高分子凝集剤。
【請求項3】
前記(メタ)アリルスルホン酸塩に由来する単量体単位の含有割合が、前記重合体部位(s)を構成する単量体単位に対し、300~5000ppmである、請求項1に記載の高分子凝集剤。
【請求項4】
前記カチオン性単量体が、下記一般式(1)
CH
2
=CR
1
-CO-X-Q-N
+
R
2
R
3
R
4
・Z
-
・・・化(1)
(ただし、一般式(1)中、R
1
は水素原子又はメチル基、R
2
及びR
3
はそれぞれ独立に炭素数1~3のアルキル基又はベンジル基、R
4
は水素原子、炭素数1~3のアルキル基又はベンジル基であり、同種でも異種でもよい。Xは酸素原子又はNH、Qは炭素数1~4のアルキレン基又は炭素数2~4のヒドロキシアルキレン基、Z
-
は対アニオンをそれぞれ示す。)
で表されるカチオン性単量体の1種又は2種以上を含む、請求項1に記載の高分子凝集剤。
【請求項5】
前記カチオン性単量体が、ジメチルアミノエチルアクリレートの塩化メチル第4級塩及びジメチルアミノエチルメタクリレートの塩化メチル第4級塩の少なくとも1種である、請求項4に記載の高分子凝集剤。
【請求項6】
前記重合体部位(s)における前記カチオン性単量体に由来する単量体単位の含有割合が、前記重合体部位(s)を構成する単量体単位に対し、35モル%以上である、請求項1に記載の高分子凝集剤。
【請求項7】
前記重合体部位(m)における前記カチオン性単量体に由来する単量体単位の含有割合が、前記重合体部位(m)を構成する単量体単位に対し、30モル%以上である、請求項1に記載の高分子凝集剤。
【請求項8】
前記重合体における前記カチオン性単量体に由来する単量体単位の含有割合が、前記重合体部位(s)及び前記重合体部位(m)を構成する単量体単位の合計量に対し、31モル%以上である、請求項1に記載の高分子凝集剤。
【請求項9】
レオメーターを用いる周波数依存性測定(25℃)において、前記重合体の0.5質量%水溶液の貯蔵弾性率と損失弾性率とが等しくなる角周波数(A)を、前記重合体の0.1質量%水溶液の貯蔵弾性率と損失弾性率とが等しくなる角周波数(B)で除した値(A/B)が下記式(1)
0.005 ≦ (A/B) ≦ 0.1 ・・・数式(1)
を満たし、且つ前記重合体の0.5質量%水溶液の前記角周波数(A)における貯蔵弾性率(C)を、前記重合体の0.1質量%水溶液の前記角周波数(B)における貯蔵弾性率(D)で除した値(C/D)が下記式(2)
0.5 ≦ (C/D) ≦ 3.0 ・・・数式(2)
を満たす、請求項1に記載の高分子凝集剤。
【請求項10】
少なくとも、(メタ)アリルスルホン酸塩と、ノニオン性単量体又はカチオン性単量体と、を構成単位とする重合体を含有する油中水型エマルションから成る高分子凝集剤であって、
レオメーターを用いる周波数依存性測定(25℃)において、前記重合体の0.5質量%水溶液の貯蔵弾性率と損失弾性率とが等しくなる角周波数(A)を、前記重合体の0.1質量%水溶液の貯蔵弾性率と損失弾性率とが等しくなる角周波数(B)で除した値(A/B)が下記式(1)
0.005 ≦ (A/B) ≦ 0.1 ・・・数式(1)
を満たし、且つ前記重合体の0.5質量%水溶液の前記角周波数(A)における貯蔵弾性率(C)を、前記重合体の0.1質量%水溶液の前記角周波数(B)における貯蔵弾性率(D)で除した値(C/D)が下記式(2)
0.5 ≦ (C/D) ≦ 3.0 ・・・数式(2)
を満たすことを特徴とする高分子凝集剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子凝集剤及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、脱水、凝集性能に優れた油中水型エマルションの形態の高分子凝集剤及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
高分子凝集剤は生活排水、産業排水等に含まれる懸濁物を凝集・沈降・分離させることを目的として、また、製紙産業における歩留向上剤や土木建築における混和剤や加泥剤などとして用いられている。これらのうち、生活排水および産業排水汚泥の脱水処理には主としてカチオン性を有する高分子凝集剤が使用されているが、低固形分、有機成分のうちの繊維質分が少ない、あるいは有機分が腐敗している、塩濃度が高いなど脱水が難しい有機性の汚泥に関して、メチレンビスアクリルアミドに代表される公知の2官能性以上の架橋性単量体を少量使用した架橋型ポリマーを含む油中水型エマルション高分子凝集剤が用いられている。
【0003】
特許文献1には、製紙用添加剤及びその製造方法が記載されている。この製紙用添加剤は、主鎖にメタリルスルホン酸ナトリウムから成る単量体単位を含むグラフト重合体である。しかし、側鎖については、メタリルスルホン酸ナトリウムを使用することは開示されていない。また、水溶液重合で製造されており、エマルション重合で製造することは開示されていない。
特許文献2には、アクリルアミド系ポリマー水溶液が記載されている。しかし、水溶液重合で製造されており、エマルション重合で製造することは開示されていない。
また、高分子凝集剤に必要な分子量を得るためには、これらの水溶液重合では反応溶液の粘度が極端に上昇して重合開始直後からゲルとなるため、分子構造の制御はできない。
【0004】
これらは、従来の高分子凝集剤と構造的には大きく変わらず、添加量が多くなる傾向を大きく改善することができていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許3125409号公報
特許3803670号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、ポリマーの立体的な構造を維持しながら、汚泥粒子との荷電中和能力を改善することで難脱水性汚泥に対する凝集性に優れ、フロック径が大きく、ろ過速度やろ液の外観にも優れ、効果的に脱水することができ、低添加量で含水率の低い脱水ケーキを作ることができる高性能な油中水型エマルションから成る高分子凝集剤及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意検討を進めた結果、少なくとも(メタ)アリルスルホン酸塩と、ノニオン性単量体又はカチオン性単量体と、を構成単位とし、且つ架橋性単量体に由来する単量体単位を含まない重合体部位(s)と、
少なくともノニオン性単量体又はカチオン性単量体を構成単位とし、且つ架橋性単量体に由来する単量体単位を含まない重合体部位(m)と、
の両方を分子中に有しており、
重合体部位(m)に前記重合体部位(s)が2つ以上結合している重合体を含有する油中水型エマルションから成る高分子凝集剤は、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
上記課題を解決する本発明は以下に記載するものである。
【0009】
〔1〕 少なくとも(メタ)アリルスルホン酸塩と、ノニオン性単量体又はカチオン性単量体と、を構成単位とし、且つ架橋性単量体に由来する単量体単位を含まない重合体部位(s)と、
少なくともノニオン性単量体又はカチオン性単量体を構成単位とし、且つ架橋性単量体に由来する単量体単位を含まない重合体部位(m)と、
の両方を分子中に有しており、
前記重合体部位(m)に前記重合体部位(s)が2つ以上結合し、前記重合体部位(m)を幹ポリマーとし、前記重合体部位(s)を枝ポリマーとする櫛形重合体を含有する油中水型エマルションから成ることを特徴とする高分子凝集剤。
【0010】
〔2〕 前記重合体部位(s)を構成する単量体単位と、前記重合体部位(m)を構成する単量体単位と、の比率が、質量比で25/75 ~ 70/30である、〔1〕に記載の高分子凝集剤。
(【0011】以降は省略されています)
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