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公開番号2024166420
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2024163845,2023061971
出願日2024-09-20,2015-08-19
発明の名称組み換え型タンパク質の効率的な選択性
出願人リジェネロン・ファーマシューティカルズ・インコーポレイテッド,REGENERON PHARMACEUTICALS, INC.
代理人個人,個人
主分類C12N 5/10 20060101AFI20241121BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】哺乳類細胞内の組み換え型タンパク質の発現を一貫した効率的な様式で提供する。
【解決手段】本発明は、哺乳類選択マーカーを採用することによる哺乳類細胞内のタンパク質の改善された発現のための方法および組成物を含む。本発明は、哺乳類細胞内の組み換え型タンパク質の選択性および強化した発現コピーだけでなくタンパク質収量を増強する方法、ならびにかかる発現系を使用する方法を含む。本発明は、調節可能な選択マーカーとして哺乳類Tn耐性遺伝子、GPTを利用する哺乳類細胞系内の組み換え型タンパク質の生成のための改善した方法を提供し、また、組み換え型タンパク質のグリコシル化のための改善された方法、すなわち所望のタンパク質の一貫した質の収量を提供するために哺乳類細胞系内で糖タンパク質を作製するための方法も提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
哺乳類細胞培養における選択マーカーとしてツニカマイシン(Tn)を採用する方法であって、
(a)哺乳類宿主細胞集団を提供するステップと、
(b)ステップ(a)の
前記
細胞集団にトランスフェクションにより核酸を導入するステップであって、ここで、前記核酸は、(i)配列番号:3のアミノ酸配列に少なくとも93%の同一性を有するタンパク質をコードする哺乳類ツニカマイシン(Tn)耐性遺伝子、および(ii)第1の目的タンパク質(POI)をコードする第1の目的遺伝子(GOI)を含むステップ


(c)Tn
の存
在下でステップ(b)の
前記
細胞集団を培養し、それにより、
各々が
前記核酸を含む細胞トランスフェクタント
の集団


るステップ
と、
(d)前記
得ら
れた細胞トランスフェクタン
トの集団に
おいて前記第1のGOIから前記第1のPOIを発現
させ
、前記細胞培養から前記第1のPOIを単離するステップ

を含み、前記第1のPOIがN-グリコシル化タンパク質である、方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
哺乳類細胞培養における選択マーカーとしてツニカマイシン(Tn)を採用する方法であって、
(a)哺乳類宿主細胞集団を提供するステップと、
(b)ステップ(a)の前記細胞集団にトランスフェクションにより核酸を導入するステップであって、ここで、前記核酸は、(i)配列番号:3のアミノ酸配列に少なくとも93%の同一性を有するタンパク質をコードする哺乳類ツニカマイシン(Tn)耐性遺伝子、および(ii)第1の目的タンパク質(POI)をコードする第1の目的遺伝子(GOI)を含むステップと、
(c)第1の濃度のTnの存在下でステップ(b)の前記細胞集団を培養し、それにより、各々が前記核酸を含む細胞トランスフェクタントの第1の集団を得るステップと、
(d)得られた前記第1の集団を、前記第1の濃度より高い第2の濃度のTnの存在下で培養し、それにより、各々が前記核酸を含む細胞トランスフェクタントの第2の集団を得るステップと、
(e)細胞トランスフェクタントの前記第2の集団において前記第1のGOIから前記第1のPOIを発現させ、前記細胞培養から前記第1のPOIを単離するステップと
を含み、前記第1のPOIがN-グリコシル化タンパク質である、方法。
【請求項3】
ステップ(c)における
前記
培養が、1μg/mLの
Tnの
第1
の濃
度で培養すること
を含み、Tnの前記第2の濃度が2.5μg/mLまたは5μg/mLである
、請求項

に記載の方法。
【請求項4】
前記Tn耐性遺伝子が、配列番号:3、配列番号:4、配列番号:5、配列番号:6、配列番号:7、配列番号:8、配列番号:9、および配列番号:10からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードする、請求項1
または2
に記載の方法。
【請求項5】
前記Tn耐性遺伝子が、配列番号:2、配列番号:11、配列番号:12、配列番号:13、配列番号:14、配列番号:15、配列番号:16、および配列番号:17からなる群から選択される核酸配列を含む、請求項
1または2
に記載の方法。
【請求項6】
前記糖タンパク質が、抗体軽鎖もしくはその抗原結合断片、抗体重鎖もしくはその抗原結合断片、Fc融合タンパク質もしくはその断片、リガンド、および、受容体もしくはそのリガンド結合断片から選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記哺乳類宿主細胞がCHO細胞である、請求項
1~6のいずれか一項
に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
(参照による組み込み)
本出願は、2015年8月3日に作成されたファイル「8700WO_ST25.txt」(75,769バイト)としてコンピュータ可読形式で提出される配列表を参照により組み込む。
続きを表示(約 2,200 文字)【0002】
本発明は、哺乳類細胞内の組み換え型タンパク質の発現を一貫した効率的な様式で提供する。特に、本発明は、哺乳類選択マーカーを採用することによる哺乳類細胞内のタンパク質の改善された発現のための方法および組成物を含む。本発明は、哺乳類細胞内の組み換え型タンパク質の選択性および強化した発現コピーだけでなくタンパク質収量を増強する方法、ならびにかかる発現系を使用する方法を含む。
【背景技術】
【0003】
細胞発現系の開発は、研究用途および治療用途のために、所与のタンパク質の信頼性がありかつ効率的な供給源を提供するための重要な目標である。哺乳類細胞内での組み換え型タンパク質発現は、例えば、哺乳類発現系は組み換え型タンパク質を翻訳後に適切に修飾できる能力のため、治療用タンパク質を製造するためには好ましいことが多い。
【0004】
哺乳類の宿主内での発現のために様々なベクターが利用可能であり、各々が細胞培養の間に組み換え型タンパク質を発現する細胞の容易な単離を可能にする選択マーカーを含有する。選択マーカー遺伝子(SMG)は目的タンパク質を発現する細胞に選択的な利点を与えるので、かかる系ではSMGが利用されるが、SMGは、数ある理由の中でも、その表現型の中立性、効率、および多用途性のために最適化される必要がある。
【0005】
SMGの宿主となる多数のベクターおよび発現系の可用性にもかかわらず、哺乳類系内で達成される組み換え型タンパク質の発現は、数量、もしくは質、またはこれらの両方のいずれかの面でしばしば満足のいかないものである。分子の生物学的な「フィンガープリント」、例えば、グリコシル化のような翻訳後の修飾は、組み換え型タンパク質治療の開発では分子の有用性および有効性を画定するうえで特に重要である(Cumming、D.A.,1990,Glycobiology,1(2):115-130)。発現された目的タンパク質の生物学的特性に悪影響を及ぼさないSMGは特に有用である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Cumming、D.A.,1990,Glycobiology,1(2):115-130
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
大部分のSMGは細菌起源であり、また哺乳類系での使用に対して、細菌性抗生物質耐性遺伝子の環境細菌への水平伝播のリスクに対する懸念が高まることによる他の不利点がもたらされる(Breyer,D.et al.,2014,Critical Reviews in Plant Sciences 33:286-330)。細菌性抗生物質耐性遺伝子の使用を除去することは、消費者受容に良い影響を有し、かつかかる知覚リスクを軽減する可能性がある。
【0008】
遺伝子操作した自己細胞は急速に臨床的な成功を収めてきている(例えば、Kershaw,M.H.et al.,2013,Nature Reviews:Cancer
13:525-541を参照のこと)。特に非ヒト構成要素のヒト自己細胞への望ましくない導入は患者の安全性に対する深刻な結果を有する可能性があるので、ヒト自己細胞産物での遺伝子修飾のためのベクターの選択および設計は重要である。(Eaker,et al.,2013,Stem cells Trans.Med. 2:871-883;first published online in SCTM EXPRESS October 7,2013)。細菌性ではなく、哺乳類起源の構成要素のみを有するベクター系は、養子免疫療法のための患者に特異的なT細胞での使用に対して有用であることになる。
【0009】
したがって、哺乳類の目的タンパク質の生成のために、哺乳類選択性遺伝子、特に形質転換した細胞に表現型の利点または代謝的な利点を与えるものを発現系内に導入することが望ましい。さらに、十分に高いレベルの治療用タンパク質を確実に発現し、また翻訳後に治療用タンパク質を適切かつ一貫して修飾する細胞株がたいへん望ましい。したがって、当該技術分野において、改善された哺乳類発現系に対する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
哺乳類発現系内での哺乳類ツニカマイシン(Tn)耐性遺伝子の選択マーカーとしての使用は、効率およびトランスフェクタントのコピー数を増加することができる。目的遺伝子に操作可能にリンクしたTn耐性遺伝子の使用が哺乳類細胞の集団上に選択圧力を作り出し、これによってトランスフェクタント(すなわち、目的遺伝子)のランダム組み込みが増加することが観察された。選択マーカー系が所望のトランスフェクタントの選択を育成する場合があることが理解されるが、しかしながら本発明の方法は、効率および目的遺伝子のランダム組み込みの両方の予想外の増加だけでなく、望ましいタンパク質の信頼性のある生物学的質を付与する。したがって、本発明の組成物および方法は発現されたタンパク質に対する質的に好ましい翻訳後の修飾の有用な選択を可能にする。
(【0011】以降は省略されています)

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