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公開番号
2024166374
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2024161351,2019160605
出願日
2024-09-18,2019-09-03
発明の名称
針組立体
出願人
ニプロ株式会社
代理人
弁理士法人笠井中根国際特許事務所
,
個人
,
個人
主分類
A61M
5/158 20060101AFI20241121BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】外力の作用に対する針ハブの耐荷重強度を確保することができる、新規な構造の針組立体を提供すること。
【解決手段】穿刺針16の基端側に針ハブ18が固定された穿刺用針体12と、穿刺針16の針軸方向に移動可能な針先プロテクタ14と、針先プロテクタ14と針ハブ18を解除可能に連結する腕部46とを、備える針組立体10であって、針ハブ18は先端部分24の外寸よりも基端部分34の外寸が大きくされていると共に、針ハブ18の基端部分34には、厚さ寸法が変化する厚さ変化部52が設けられていると共に、厚さ変化部52の最小厚さ寸法が、針ハブ18における筒状の先端部分24の厚さ寸法以上とされている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
穿刺針の基端側に針ハブが固定された穿刺用針体と、
該穿刺針の針軸方向に移動可能な針先プロテクタと、
該針先プロテクタと該針ハブを解除可能に連結する腕部と
を、備える針組立体であって、
前記針ハブの外寸が該針ハブの先端側よりも基端側において大きくされており、
該針ハブの基端部分には、厚さ寸法が変化する厚さ変化部が設けられていると共に、
該厚さ変化部の最小厚さ寸法が、該針ハブにおける筒状の先端部分の厚さ寸法以上とされている針組立体。
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【請求項2】
前記厚さ変化部が、前記針軸方向と平行且つ前記腕部を通る軸方向縦断面において厚さ寸法が変化する部分を有し、
該針軸方向と平行且つ該腕部を通る軸方向縦断面において、該厚さ変化部の最小厚さ寸法が、前記針ハブにおける該厚さ変化部より先端側の厚さ寸法以上とされている請求項1に記載の針組立体。
【請求項3】
前記針ハブが、前記穿刺針が固定される先端側の針固定部と、外部管路が接続される基端側の管路接続部とを備えており、
前記厚さ変化部が該針ハブにおける該針固定部と該管路接続部の間に位置し、
前記針軸方向と平行且つ前記腕部を通る軸方向縦断面において、該厚さ変化部の最小厚さ寸法が、該針固定部の厚さ寸法以上とされている請求項2に記載の針組立体。
【請求項4】
前記針先プロテクタと当接することで該針先プロテクタの前記針ハブに対する前記針軸方向の移動を規制する規制部が該針ハブに設けられており、
前記厚さ変化部の最小厚さ寸法が、該規制部における該針ハブの厚さ寸法以上とされている請求項1~3の何れか1項に記載の針組立体。
【請求項5】
前記規制部は突起と凹所の少なくとも一方を含んでいる請求項4に記載の針組立体。
【請求項6】
前記針軸方向と平行且つ前記腕部を通る軸方向縦断面において、前記厚さ変化部の最小厚さ寸法は、前記針ハブの前記針固定部における前記規制部を外れた部分の厚さ寸法以上とされている請求項4又は5に記載の針組立体。
【請求項7】
穿刺針の基端側に針ハブが固定された穿刺用針体と、
該穿刺針の針軸方向に移動可能な針先プロテクタと、
該針先プロテクタと該針ハブを解除可能に連結する腕部と
を、備える針組立体であって、
前記針ハブの外寸が該針ハブの先端側よりも基端側において大きくされており、
該針ハブの基端部分には、厚さ寸法が変化する厚さ変化部が設けられて、該厚さ変化部が該針ハブの先端部分の厚さ寸法以下である箇所を含んでいると共に、
該針ハブの基端部分には、外部管路が接続される軸部が該厚さ変化部より内側に位置して設けられている針組立体。
【請求項8】
前記厚さ変化部が、前記針軸方向と平行且つ前記腕部を通る軸方向縦断面において厚さ寸法が変化する部分を有し、
該針軸方向と平行且つ該腕部を通る軸方向縦断面において、該厚さ変化部の最小厚さ寸法が、前記針ハブにおける該厚さ変化部より先端側の厚さ寸法以下とされており、
該針ハブは、該厚さ変化部より先端側の少なくとも一部における外寸が、該厚さ変化部の外寸以上とされている請求項7に記載の針組立体。
【請求項9】
前記厚さ変化部が、前記針軸方向と平行且つ前記腕部を通る軸方向縦断面において厚さ寸法が変化する部分を有し、
該針軸方向と平行且つ該腕部を通る軸方向縦断面において、該厚さ変化部の最小厚さ寸法が、前記針ハブの該厚さ変化部より先端側の厚さ寸法以下とされており、
該針ハブは、該厚さ変化部より基端側の少なくとも一部における外寸が、該厚さ変化部の外寸以下となる請求項7に記載の針組立体。
【請求項10】
前記厚さ変化部が、前記針軸方向と平行且つ前記腕部を通る軸方向縦断面において厚さ寸法が変化する部分を有し、
該針軸方向と平行且つ該腕部を通る軸方向縦断面において、該厚さ変化部の最小厚さ寸法が前記針ハブの該厚さ変化部より先端側の厚さ寸法以下とされており、
該厚さ変化部は最小厚さ寸法部分より先端側に凸状部と凹状部と傾斜部のうち少なくとも1つを備えている請求項7~9の何れか1項に記載の針組立体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、血管などに穿刺されて留置される穿刺針を備えた穿刺用針体と、穿刺用針体の使用後に抜去された穿刺針の針先を保護する針先プロテクタとを備える針組立体に関するものである。
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【背景技術】
【0002】
従来から、輸液や採血、血液透析などを行う際に用いられる留置針などの穿刺用針体が知られている。穿刺用針体は、鋭利な針先を有する穿刺針の基端部に針ハブが固定された構造を有している。そして、穿刺用針体が患者の血管などの体内管腔に穿刺されて留置され、針ハブに外部管路が接続されることにより、穿刺用針体の内腔と外部管路とを通じて輸液や採血、血液透析などが実施される。
【0003】
ところで、穿刺用針体は、使用後の誤穿刺や頻回使用の防止、或いは、廃棄処理の容易化などの目的で、体内管腔から抜去された穿刺針の針先を保護する針先プロテクタを備えるものがある。針先プロテクタ及びそれを備える針組立体としては、例えば、特開2017-196060号公報(特許文献1)に開示されている。即ち、特許文献1のプロテクタ付き医療用針によれば、針管を血管等から引き抜く際に、プロテクタが針管に対して針先側へ移動し、患者から抜去された針管がプロテクタの内周へ収容されて、針管の針先が外部に露出しないようにされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-196060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、本発明者が特許文献1について詳細に検討したところ、例えば、針ハブと針先プロテクタの係合を解除するために針ハブに及ぼされる外力等によって、針ハブの基端部分が損傷するおそれがあることが分かった。
【0006】
本発明の解決課題は、外力の作用に対する針ハブの耐荷重強度を確保することができる、新規な構造の針組立体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0008】
第1の態様は、穿刺針の基端側に針ハブが固定された穿刺用針体と、該穿刺針の針軸方向に移動可能な針先プロテクタと、該針先プロテクタと該針ハブを解除可能に連結する腕部とを、備える針組立体であって、前記針ハブの外寸が該針ハブの先端側よりも基端側において大きくされており、該針ハブの基端部分には、厚さ寸法が変化する厚さ変化部が設けられていると共に、該厚さ変化部の最小厚さ寸法が、該針ハブにおける筒状の先端部分の厚さ寸法以上とされているものである。
【0009】
本態様の穿刺用針体によれば、例えば、穿刺用針体を針先プロテクタから分離させる際に及ぼされる操作力などの外力の作用によって損傷が発生し得る針ハブの基端部分に対して、厚さ寸法が変化する厚さ変化部が設けられて、厚さ変化部の最小厚さ寸法が筒状とされた針ハブ先端部分の厚さ寸法以上とされていることにより、針ハブの基端部分において補強や応力の分散化による耐荷重性能の向上が図られる。
【0010】
第2の態様は、第1の態様に記載された穿刺用針体において、前記厚さ変化部が、前記針軸方向と平行且つ前記腕部を通る軸方向縦断面において厚さ寸法が変化する部分を有し、該針軸方向と平行且つ該腕部を通る軸方向縦断面において、該厚さ変化部の最小厚さ寸法が、前記針ハブにおける該厚さ変化部より先端側の厚さ寸法以上とされているものである。
(【0011】以降は省略されています)
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