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公開番号2024162627
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023078333
出願日2023-05-11
発明の名称ミラブル型シリコーンゴムコンパウンド及びミラブル型シリコーンゴム組成物
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人英明国際特許事務所
主分類C08L 83/07 20060101AFI20241114BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低硬度の硬化物を与えるミラブル型シリコーンゴムコンパウンドにおいても高い可塑度を有し、可塑戻りの少ないミラブル型シリコーンゴムコンパウンド及びシリコーンゴム組成物を提供すること。
【解決手段】(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有する平均重合度が3000~100000のオルガノポリシロキサン生ゴム
(B)所定の比表面積を有する補強性シリカ
(C)式(1)で表される3-グリシジルオキシプロピルシラノールオリゴマー
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024162627000016.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">16</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image> (R1は1価炭化水素基、R2はグリシジルオキシ基で置換されていてもよい1価炭化水素基、R3は1価の脂肪族炭化水素基、a、b、c及びdはa≧0.5、b≧0、c≧0、d≧0、a+b+c+d=1を満たす数、x及びyはx≧1.0、y≦0.5を満たす数である。)
を含むミラブル型シリコーンゴムコンパウンド、及びこのシリコーンゴムコンパウンドに(D)硬化剤を配合したミラブル型シリコーンゴム組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有する平均重合度が3,000~100,000のオルガノポリシロキサン生ゴム:100質量部、
(B)BET吸着法による比表面積が50~450m
2
/gの補強性シリカ:5~50質量部、
(C)下記式(1)で表される3-グリシジルオキシプロピルシラノールオリゴマー:0.1~15質量部
TIFF
2024162627000015.tif
16
170
(式中、R
1
は、炭素数1~10の1価炭化水素基であり、R
2
は、それぞれ独立して、グリシジルオキシ基で置換されていてもよい炭素数1~10の1価炭化水素基であり、R
3
は、炭素数1~10の1価の脂肪族炭化水素基であり、a、b、c及びdは、a≧0.5、b≧0、c≧0、d≧0、かつa+b+c+d=1を満たす数であり、x及びyは、x≧1.0、y≦0.5を満たす数である。)
を含むミラブル型シリコーンゴムコンパウンド。
続きを表示(約 650 文字)【請求項2】
上記(C)成分の重量平均分子量が、500~10,000である請求項1記載のミラブル型シリコーンゴムコンパウンド。
【請求項3】
上記式(1)において、b、c、dが、b=0、0≦c≦0.5、0≦d≦0.2を満たす数である請求項1記載のミラブル型シリコーンゴムコンパウンド。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項記載のミラブル型シリコーンゴムコンパウンド100質量部、
(D)硬化剤:硬化有効量
含むミラブル型シリコーンゴム組成物。
【請求項5】
前記(D)成分が、(D1)付加反応型硬化剤であって、前記(D1)成分は、
(a)1分子中に2個以上のヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:上記(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基に対する(a)オルガノハイドロジェンポリシロキサン中のヒドロシリル基のモル比(ヒドロシリル基/アルケニル基)が、0.5~10となる量、及び
(b)ヒドロシリル化触媒:(A)成分の質量に対して白金族金属の質量に換算して1ppm~1質量%
を含むものである請求項4記載のミラブル型シリコーンゴム組成物。
【請求項6】
前記(D)成分が、(D2)有機過酸化物硬化剤であって、前記ミラブル型シリコーンコンパウンド100質量部に対して前記(D2)成分を0.1~8質量部含有する請求項4記載のミラブル型シリコーンゴム組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ミラブル型シリコーンゴムコンパウンド及びミラブル型シリコーンゴム組成物に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
ミラブル型のシリコーンゴムコンパウンドやシリコーンゴム組成物を製造する際、オルガノポリシロキサン生ゴムと、補強性充填剤を混練する必要がある。その際、分散剤(ウェッター)とよばれる補強性充填剤の表面処理剤を使用する。通常、表面処理剤としては、シラノール基を有するオルガノシラン又はシロキサンが使用される。
しかし、表面処理剤を大量に用いると、シリコーンゴム組成物の可塑度が低下し、成型方法によっては、自重で成形品が変形し、不良品となってしまう問題が生じていた。加えて、シリコーンゴム組成物の表面に粘着感が生じて、加工性が劣化するという欠点もあった。逆に、表面処理剤の添加量が十分でない場合は、可塑度が上がるが、クレープ硬化(可塑戻り)が大きくなってしまうという問題があった。
【0003】
上記のような問題点を解決するため、レジンや多環芳香族化合物を添加することで可塑度を上昇させる方法が取られてきたが、可塑戻りについては解決できていない。また、シリコーンゴムコンパウンドを200℃以上の高温で長時間加熱することで、可塑戻りを抑制する方法もあるが、エネルギーコストなどの観点から経済的とはいえない。特許文献1には、シリコーンゴムコンパウンドに特定の有機金属化合物の縮合反応用触媒を添加して熱処理を行うことで、シラノールを縮合させて可塑度を上昇させるという報告がなされている。確かにこの方法は、シリコーンゴムコンパウンドの可塑度の上昇には効果があるが、経時安定性という点では不十分であり、また、組成物とした際に硬化物の圧縮永久歪が大きく悪化する場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-109014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、低硬度の硬化物を与えるミラブル型シリコーンゴムコンパウンドにおいても、高い可塑度を有し、可塑戻りの少ないミラブル型シリコーンゴムコンパウンド及びミラブル型シリコーンゴム組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、オルガノポリシロキサン生ゴム(ベースポリマー)と補強性シリカとを含有するミラブル型シリコーンゴムコンパウンドに、特定の3-グリシジルオキシプロピルシラノールオリゴマーを配合することで、シリコーンゴムコンパウンドの可塑度が上昇し、かつ可塑戻りが少なくなることを見出し、本発明をなすに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、下記のミラブル型シリコーンゴムコンパウンド及びシリコーンゴム組成物を提供する。なお、本発明において、下記(A)~(C)成分を含有し、硬化剤を配合する前の混合物をシリコーンゴムコンパウンドと称し、このコンパウンドに硬化剤を配合したものをシリコーンゴム組成物と称する。
1. (A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有する平均重合度が3,000~100,000のオルガノポリシロキサン生ゴム:100質量部、
(B)BET吸着法による比表面積が50~450m
2
/gの補強性シリカ:5~50質量部、
(C)下記式(1)で表される3-グリシジルオキシプロピルシラノールオリゴマー:0.1~15質量部
TIFF
2024162627000001.tif
16
170
(式中、R
1
は、炭素数1~10の1価炭化水素基であり、R
2
は、それぞれ独立して、グリシジルオキシ基で置換されていてもよい炭素数1~10の1価炭化水素基であり、R
3
は、炭素数1~10の1価の脂肪族炭化水素基であり、a、b、c及びdは、a≧0.5、b≧0、c≧0、d≧0、かつa+b+c+d=1を満たす数であり、x及びyは、x≧1.0、y≦0.5を満たす数である。)
を含むミラブル型シリコーンゴムコンパウンド。
2. 上記(C)成分の重量平均分子量が、500~10,000である1記載のミラブル型シリコーンゴムコンパウンド。
3. 上記式(1)において、b、c、dが、b=0、0≦c≦0.5、0≦d≦0.2を満たす数である1記載のミラブル型シリコーンゴムコンパウンド。
4. 1~3のいずれかに記載のミラブル型シリコーンゴムコンパウンド100質量部、
(D)硬化剤:硬化有効量
含むミラブル型シリコーンゴム組成物。
5. 前記(D)成分が、(D1)付加反応型硬化剤であって、前記(D1)成分は、
(a)1分子中に2個以上のヒドロシリル基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:上記(A)成分中のケイ素原子に結合したアルケニル基に対する(a)オルガノハイドロジェンポリシロキサン中のヒドロシリル基のモル比(ヒドロシリル基/アルケニル基)が、0.5~10となる量、及び
(b)ヒドロシリル化触媒:(A)成分の質量に対して白金族金属の質量に換算して1ppm~1質量%
を含むものである4記載のミラブル型シリコーンゴム組成物。
6. 前記(D)成分が、(D2)有機過酸化物硬化剤であって、前記ミラブル型シリコーンコンパウンド100質量部に対して前記(D2)成分を0.1~8質量部含有する4記載のミラブル型シリコーンゴム組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、低硬度の硬化物を与えるミラブル型シリコーンゴムコンパウンドにおいても、高い可塑度を有し、可塑戻りの少ないミラブル型シリコーンゴムコンパウンド及びミラブル型シリコーンゴム組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
合成例1で合成した本発明で用いる(C)3-グリシジルオキシプロピルシラノールオリゴマーの
1
H-NMRのスペクトルチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
(1)シリコーンゴムコンパウンド
本発明のミラブル型シリコーンゴムコンパウンドは、下記(A)~(C)成分を含有する。
(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有する平均重合度が3,000~100,000のオルガノポリシロキサン生ゴム
(B)BET吸着法による比表面積が50~450m
2
/gの補強性シリカ
(C)下記式(1)で表される3-グリシジルオキシプロピルシラノールオリゴマー
TIFF
2024162627000002.tif
16
170
(【0011】以降は省略されています)

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