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公開番号2024160285
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-13
出願番号2024128926,2020200977
出願日2024-08-05,2020-12-03
発明の名称水中玉外し装置
出願人株式会社大林組
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類B66C 1/34 20060101AFI20241106BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】水中で遠隔操作による玉外し作業を効率よく実施する。
【解決手段】水中構造物を吊り下げる玉掛ワイヤー6の玉外しを水中で行う水中玉外し装置1であって、前記玉掛ワイヤーが着脱自在に装着される係止ピン13、該係止ピンが差込まれる貫通孔を有するピン保持板12、及び前記ピン保持板に対して前記係止ピンを抜き差しする方向に移動させるピン稼働ユニット14、を備える玉外し機構10と、前記ピン保持板に対して前記係止ピンが、差込まれた状態を検知する差込み検知センサ、及び引抜かれた状態を検知する引抜き検知センサを有する抜差し状態確認センサ20と、を備え、前記ピン稼働ユニットが、前記係止ピンと平行に配置され、ボールねじを備える伸縮装置15と、該伸縮装置の一端と前記係止ピンとを連結する連結部材18と、を備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
水中構造物を吊り下げる玉掛ワイヤーの玉外しを水中で行う水中玉外し装置であって、
前記玉掛ワイヤーが着脱自在に装着される係止ピン、該係止ピンが差込まれる貫通孔を有するピン保持板、及び前記ピン保持板に対して前記係止ピンを抜き差しする方向に移動させるピン稼働ユニット、を備える玉外し機構と、
前記ピン保持板に対して前記係止ピンが差込まれた状態を検知する差込み検知センサ、及び引抜かれた状態を検知する引抜き検知センサを有する、抜差し状態確認センサと、を備え、
前記ピン稼働ユニットが、
前記係止ピンと平行に配置され、ボールねじを備える伸縮装置と、
該伸縮装置の一端と前記係止ピンとを連結する連結部材と、
を備えることを特徴とする水中玉外し装置。
続きを表示(約 81 文字)【請求項2】
請求項1に記載の水中玉外し装置において、
前記玉外し機構の上部及び側部を覆うゲージを備えることを特徴とする水中玉外し装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水中構造物を吊り下げる玉掛ワイヤーの水中玉外し装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、作業船上のクレーン等から吊り下げたワイヤーが装着された消波ブロックや洗堀防止材等を水底に着底させたのち、ワイヤーを掛け外す玉外し作業は、潜水士が水中で手作業により行っている。玉外し作業では、波に起因する作業船の上下動がワイヤーに伝わるため、着底させた消波ブロックから上下動するワイヤーを取り外す作業が煩雑となりやすい。
【0003】
このため、例えば特許文献1では、被覆ブロックを吊り下げるワイヤーの途中に浮体を設けることで、浮体の下方に位置するワイヤーに作業船の上下動が伝わることを防止し、潜水士による玉外し作業の効率を向上させている。しかし、吊荷の種類によっては作業中に荷崩れを生じる恐れがあるため、潜水士が吊荷に近接して手作業で行う玉外し作業は、安全性に課題がある。
【0004】
このような中、海上や地上で玉外し作業を遠隔操作により実施可能な装置は、様々な開発が進められている。例えば、特許文献2では、クレーンのワイヤーと玉掛け用ワイヤーロープとの間に、油圧シリンダにより可動する可動ピンを備えた遠隔玉外し装置を設置している。この場合、可動ピンに玉掛け用ワイヤーロープの一端を装着するとともに、他端を重量物に設置し、クレーンにより重量物を所望の位置に据え付ける。こののち、油圧制御装置を介して可動ピンの位置を切り替えて、可動ピンから玉掛け用ワイヤーロープの一端を外す。これにより玉外し作業が終了し、重量物は所望の位置に残置され遠隔玉外し装置はクレーンにより撤去回収される。
【0005】
また、特許文献3では、クレーン側の吊りチェーンと鉄骨(吊荷)との間に建て起こし及び玉外し装置を設置している。建て起こし及び玉外し装置は、ハウジングから吊り下げたワイヤーに吊り部材を備え、この吊り部材に空圧シリンダの動作で着脱するピンを設けている。空圧シリンダは無線操作で制御可能となっており、ピンを鉄骨に設けた吊りピースの開口に貫通させて吊り部材に装着した状態で、クレーンにて鉄骨を所望の位置に据え付ける。こののち、無線操作によりピンを吊り部材から取り外すことで玉外し作業が終了し、鉄骨が所望の位置に残置され、建て起こし及び遠隔玉外し装置はクレーンにより撤去回収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-7845号公報
特開2014-118237号公報
実開平7-23776号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2及び3のような海上や地上で玉外し作業を遠隔操作により実施可能な装置は、そのまま水中で採用しようとすると、様々な課題を生じる。具体的には、特許文献2のように油圧シリンダを用いる装置では、不慮の事態によりオイルが漏出し環境汚染を生じる恐れがある。このため、河川や海域で実施される工事では、その使用が制限される場合が多い。また、特許文献3のような空圧シリンダを利用する装置は水中で使用すると、水圧がかかることに起因して誤動作が生じやすいだけでなく、地上で実施する場合と比較して大きな動力が必要となる。このため、エア供給用のコンプレッサーが必要になる等、動力源を含めた全体設備が過大なものとなりやすい。
【0008】
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、水中で遠隔操作による玉外し作業を効率よく実施することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる目的を達成するため、本発明の水中玉外し装置は、水中構造物を吊り下げる玉掛ワイヤーの玉外しを水中で行う水中玉外し装置であって、前記玉掛ワイヤーが着脱自在に装着される係止ピン、該係止ピンが差込まれる貫通孔を有するピン保持板、及び前記ピン保持板に対して前記係止ピンを抜き差しする方向に移動させるピン稼働ユニット、を備える玉外し機構と、前記ピン保持板に対して前記係止ピンが差込まれた状態を検知する差込み検知センサ、及び引抜かれた状態を検知する引抜き検知センサを有する、抜差し状態確認センサと、を備え、前記ピン稼働ユニットが、前記係止ピンと平行に配置され、ボールねじを備える伸縮装置と、該伸縮装置の一端と前記係止ピンとを連結する連結部材と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の水中玉外し装置は、前記玉外し機構の上部及び側部を覆うゲージを備えることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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