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公開番号2024162480
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023078019
出願日2023-05-10
発明の名称摩擦ダンパー
出願人株式会社大林組
代理人弁理士法人一色国際特許事務所
主分類F16F 15/02 20060101AFI20241114BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】摩擦ダンパーの第1板材の第1貫通孔近傍及び第2板材の第2貫通孔近傍の摩耗を軽減させる技術を提供する。
【解決手段】所定方向に相対移動する一対の部材の間に配置されて、相対移動に伴って摺動する板材同士の摩擦力により、相対移動を抑制する摩擦ダンパーであって、一対の部材のうちの一方の部材に設けられる第1板材と、一対の部材のうちの他方の部材に設けられる第2板材と、第1板材と第2板材とを締結する締結部材と、を有し、締結部材は、第1板材側に頭部を有し、第1板材の第1貫通孔及び第2板材の第2貫通孔を貫通するボルトと、第2板材側からボルトに螺合するナットと、第1板材と頭部との間に介装された介装部材と、を備え、頭部の最小外径は、第1貫通孔より狭径であり、介装部材の外径は、第1貫通孔より広径であることを特徴とする摩擦ダンパーである。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
所定方向に相対移動する一対の部材の間に配置されて、前記相対移動に伴って摺動する板材同士の摩擦力により、前記相対移動を抑制する摩擦ダンパーであって、
前記一対の部材のうちの一方の部材に設けられる第1板材と、
前記一対の部材のうちの他方の部材に設けられる第2板材と、
前記第1板材と前記第2板材とを締結する締結部材と、を有し、
前記締結部材は、
前記第1板材側に頭部を有し、前記第1板材の第1貫通孔及び前記第2板材の第2貫通孔を貫通するボルトと、
前記第2板材側から前記ボルトに螺合するナットと、
前記第1板材と前記頭部との間に介装された介装部材と、を備え、
前記頭部の最小外径は、前記第1貫通孔より狭径であり、
前記介装部材の外径は、前記第1貫通孔より広径である
ことを特徴とする摩擦ダンパー。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第2板材と前記ナットとの間に第3板材を有し、
前記ボルトは、前記第1貫通孔、前記第2貫通孔、及び前記第3板材の第3貫通孔を貫通することを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の摩擦ダンパーであって、
前記介装部材は、前記第1貫通孔に貫入する貫入部を備え、
前記貫入部の外径は、前記第1貫通孔より狭径であることを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の摩擦ダンパーであって、
前記締結部材は、前記ナットと前記第2板材との間に皿ばねを有することを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項5】
所定方向に相対移動する一対の部材の間に配置されて、前記相対移動に伴って摺動する板材同士の摩擦力により、前記相対移動を抑制する摩擦ダンパーであって、
前記一対の部材のうちの一方の部材に設けられる第1板材と、
前記一対の部材のうちの他方の部材に設けられる第2板材と、
前記第1板材と前記第2板材とを締結する締結部材と、を有し、
前記締結部材は、
前記第2板材側に頭部を有し、前記第1板材の第1貫通孔及び前記第2板材の第2貫通孔を貫通するボルトと、
前記第1板材側から前記ボルトに螺合するナットと、
前記第1板材と前記ナットとの間に介装された介装部材と、を備え、
前記ナットの最小外径は、前記第1貫通孔より狭径であり、
前記介装部材の外径は、前記第1貫通孔より広径である
ことを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項6】
請求項5に記載の摩擦ダンパーであって、
前記第2板材と前記頭部との間に第3板材を有し、
前記ボルトは、前記第1貫通孔、前記第2貫通孔、及び前記第3板材の第3貫通孔を貫通することを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の摩擦ダンパーであって、
前記介装部材は、前記第1貫通孔に貫入する貫入部を備え、
前記貫入部の外径は、前記第1貫通孔より狭径であることを特徴とする摩擦ダンパー。
【請求項8】
請求項5又は6に記載の摩擦ダンパーであって、
前記締結部材は、前記頭部と前記第2板材との間に皿ばねを有することを特徴とする摩擦ダンパー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、摩擦ダンパーに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、建物架構の振動を減衰させる摩擦ダンパーが知られている。例えば、特許文献1の摩擦ダンパーのように、建物架構において、所定方向に互いに相対移動する一対の部材の間に配置され、相対移動に伴って摺動する圧接板同士の摩擦力により、相対移動を抑制することができる。特許文献1の摩擦ダンパーは、滑り板を一対の摩擦板の間に挟んだ状態で、ボルト頭部側に皿ばねを設け、ボルト頭部とナットを介してボルトを貫通させることで固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-269984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような摩擦ダンパーでは、ナット側から加えられる滑り板及び一対の摩擦板を圧接する力がボルト近傍の部分に働きやすいため、滑り板と摩擦板との圧接面が摩耗しやすいという問題があった。
【0005】
本発明は、摩擦ダンパーにおける第1板材の第1貫通孔近傍及び第2板材の第2貫通孔近傍の摩耗を軽減させる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するために本発明は、所定方向に相対移動する一対の部材の間に配置されて、前記相対移動に伴って摺動する板材同士の摩擦力により、前記相対移動を抑制する摩擦ダンパーであって、前記一対の部材のうちの一方の部材に設けられる第1板材と、前記一対の部材のうちの他方の部材に設けられる第2板材と、前記第1板材と前記第2板材とを締結する締結部材と、を有し、前記締結部材は、前記第1板材側に頭部を有し、前記第1板材の第1貫通孔及び前記第2板材の第2貫通孔を貫通するボルトと、前記第2板材側から前記ボルトに螺合するナットと、前記第1板材と前記頭部との間に介装された介装部材と、を備え、前記頭部の最小外径は、前記第1貫通孔より狭径であり、前記介装部材の外径は、前記第1貫通孔より広径であることを特徴とする摩擦ダンパーである。
また、所定方向に相対移動する一対の部材の間に配置されて、前記相対移動に伴って摺動する板材同士の摩擦力により、前記相対移動を抑制する摩擦ダンパーであって、前記一対の部材のうちの一方の部材に設けられる第1板材と、前記一対の部材のうちの他方の部材に設けられる第2板材と、前記第1板材と前記第2板材とを締結する締結部材と、を有し、前記締結部材は、前記第2板材側に頭部を有し、前記第1板材の第1貫通孔及び前記第2板材の第2貫通孔を貫通するボルトと、前記第1板材側から前記ボルトに螺合するナットと、前記第1板材と前記ナットとの間に介装された介装部材と、を備え、前記ナットの最小外径は、前記第1貫通孔より狭径であり、前記介装部材の外径は、前記第1貫通孔より広径であることを特徴とする摩擦ダンパーである。
本発明の他の特徴については、本明細書の記載により明らかにする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、摩擦ダンパーの第1板材の第1貫通孔近傍及び第2板材の第2貫通孔近傍の摩耗を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
第1実施形態の摩擦ダンパー10が設けられた建物架構1の概略立面図である。
図1中のA-A矢視図である。
図3Aは、図2中の部分bの拡大図である。図3Bは、図3A中のB-B矢視図である。
図4Aは、従来の摩擦ダンパー100を説明する図である。図4Bは、図4A中のD-D矢視図である。
第1実施形態の変形例の摩擦ダンパー10eを説明する図である。
図6Aは、図5中の部分eの拡大図である。図6Bは、図5A中のE-E矢視図である。
第2実施形態の摩擦ダンパー10gを説明する図である。
図8Aは、図7中の部分gの拡大図である。図8Bは、図8A中のG-G矢視図である。
第2実施形態の変形例の摩擦ダンパー10hを説明する図である。
図10Aは、図9中の部分hの拡大図である。図10Bは、図10A中のH-H矢視図である。
第3実施形態の摩擦ダンパー10jを説明する図である。
図12Aは、図11中の部分jの拡大図である。図12Bは、図12A中のJ-J矢視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
(態様1)
所定方向に相対移動する一対の部材の間に配置されて、前記相対移動に伴って摺動する板材同士の摩擦力により、前記相対移動を抑制する摩擦ダンパーであって、前記一対の部材のうちの一方の部材に設けられる第1板材と、前記一対の部材のうちの他方の部材に設けられる第2板材と、前記第1板材と前記第2板材とを締結する締結部材と、を有し、前記締結部材は、前記第1板材側に頭部を有し、前記第1板材の第1貫通孔及び前記第2板材の第2貫通孔を貫通するボルトと、前記第2板材側から前記ボルトに螺合するナットと、前記第1板材と前記頭部との間に介装された介装部材と、を備え、前記頭部の最小外径は、前記第1貫通孔より狭径であり、前記介装部材の外径は、前記第1貫通孔より広径であることを特徴とする摩擦ダンパーである。
【0010】
態様1の摩擦ダンパーによれば、介装部材によって、ボルトから伝わる力をボルト近傍よりも外側に伝えやすくなり、第1板材の第1貫通孔近傍及び第2板材の第2貫通孔近傍の摩耗を軽減させやすくなる。
(【0011】以降は省略されています)

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