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公開番号2024159409
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023147848
出願日2023-09-12
発明の名称積層フィルム
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類B32B 27/20 20060101AFI20241031BHJP(積層体)
要約【課題】適度な硬度と柔軟性を有しながら、実用的な繰返し折曲げ特性及び耐擦過性に優れ、それでいて外部からの刺激により、色調が変化する特性を有する積層フィルムを提案すること。
【解決手段】基材フィルムと、前記基材フィルムの少なくとも片面に設けられる樹脂層を備え、前記樹脂層がバインダー樹脂(A)およびクロミック化合物(B)を含み、前記樹脂層表面の下記式(1)により求めた、色調変化(ΔX)が5.7以上である積層フィルム。
ΔX=((ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2)1/2・・・(1)
ΔL*:外部刺激を与える前後のL*値の変化量
Δa*:外部刺激を与える前後のa*値の変化量
Δb*:外部刺激を与える前後のb*値の変化量
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基材フィルムと、前記基材フィルムの少なくとも片面に設けられる樹脂層とを備え、前記樹脂層がバインダー樹脂(A)およびクロミック化合物(B)を含み、前記樹脂層表面の下記式(1)により求めた色調変化量(ΔX)が5.7以上である積層フィルム。
ΔX=((ΔL



+(Δa



+(Δb




1/2
・・・(1)
ΔL

:外部刺激を与える前後のL

値の変化量
Δa

:外部刺激を与える前後のa

値の変化量
Δb

:外部刺激を与える前後のb

値の変化量
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記バインダー樹脂(A)がアクリル系樹脂である、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項3】
前記クロミック化合物(B)がフォトクロミック化合物またはサーモクロミック化合物である、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項4】
前記樹脂層中における、クロミック化合物(B)の含有量が0.1質量%~5.0質量%である、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項5】
前記樹脂層がマイクロカプセル中にクロミック化合物(B)を含む、樹脂組成物を硬化させてなる請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項6】
前記アクリル系樹脂が活性エネルギー線硬化型である、請求項2に記載の積層フィルム。
【請求項7】
前記基材フィルムがポリエステルフィルムである、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項8】
前記基材フィルムがポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項9】
前記基材フィルムが共重合ポリエステルフィルムである、請求項1に記載の積層フィルム。
【請求項10】
繰り返し折り曲げ性評価(外曲げ、R=2.0mmの条件下)において、20万回以上折り曲げ可能である、請求項1に記載の積層フィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層フィルムに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
工業化合物、光学化合物、電子部品化合物、電池用包装材など様々な分野で、基材フィルムの少なくとも片面に機能層を設けた積層フィルムが使用されている。積層フィルムの基材フィルムとしては、ポリエステルフィルムとして代表的なポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、特に2軸延伸PETフィルムが、透明性、機械強度、耐熱性、柔軟性などに優れることから広く使用されている。
【0003】
近年、コンタクトレンズ、窓ガラス、液晶ディスプレイなどの光学用途を中心にサーモクロミック化合物やフォトクロミック化合物が調光材料として使用されている(例えば、特許文献1)。また、偽造防止対策として使用される例もある(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2001-353801号公報
特開平3-231394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述のクロミック化合物に関して、加飾用途への適用はほとんどない状況であった。さらに加飾用に適用する場合、活性エネルギー硬化型のハードコート層を備えるのが一般的であるため、ハードコート剤とクロミック化合物とを混ぜて硬化させた場合、クロミック化合物が紫外線照射により破壊される懸念があった。さらに、用途によっては複雑な曲面形状にも追従可能なことが必要とされる場合があった。
【0006】
そこで本発明は、適度な硬度と柔軟性を有しながら、実用的な繰返し折曲げ特性及び耐擦過性に優れ、それでいて外部からの刺激により、色調が変化する特性を有する、新たな積層フィルムを提案することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記実情に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、特定構成の樹脂層が積層した構成を備えることにより、上記課題を容易に解決できることを知見し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、以下の[1]~[27]を提供するものである。
【0008】
[1]基材フィルムと、前記基材フィルムの少なくとも片面に設けられる樹脂層とを備え、前記樹脂層がバインダー樹脂(A)およびクロミック化合物(B)を含み、前記樹脂層表面の下記式(1)により求めた色調変化量(ΔX)が5.7以上である積層フィルム。
ΔX=((ΔL



+(Δa



+(Δb




1/2
・・・(1)
ΔL

:外部刺激を与える前後のL

値の変化量
Δa

:外部刺激を与える前後のa

値の変化量
Δb

:外部刺激を与える前後のb

値の変化量
[2]前記バインダー樹脂(A)がアクリル系樹脂である、上記[1]に記載の積層フィルム。
[3]前記クロミック化合物(B)がフォトクロミック化合物またはサーモクロミック化合物である、上記[1]に記載の積層フィルム。
[4]前記樹脂層中における、クロミック化合物(B)の含有量が0.1質量%~5.0質量%である、上記[1]に記載の積層フィルム。
[5]前記樹脂層がマイクロカプセル中にクロミック化合物(B)を含む、樹脂組成物を硬化させてなる上記[1]に記載の積層フィルム。
[6]前記アクリル系樹脂が活性エネルギー線硬化型である、上記[1]に記載の積層フィルム。
[7]前記基材フィルムがポリエステルフィルムである、上記[1]に記載の積層フィルム。
[8]前記基材フィルムがポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムである、上記[2]に記載の積層フィルム。
[9]前記基材フィルムが共重合ポリエステルフィルムである、上記[1]に記載の積層フィルム。
[10]繰り返し折り曲げ性評価(外曲げ、R=2.0mmの条件下)において、20万回以上折り曲げ可能である、上記[1]に記載の積層フィルム。
[11]前記基材フィルムと樹脂層の間に機能層Aを備えた、上記[1]~[10]のいずれかに記載の積層フィルム。
[12]前記機能層Aが印刷層である、上記[11]に記載の積層フィルム。
[13]前記機能層Aが離型層である、上記[11]に記載の積層フィルム。
[14]前記樹脂層上に機能層Bを備えた、上記[1]に記載の積層フィルム。
[15]前記機能層Bがハードコート層である、上記[14]に記載の積層フィルム。
[16]前記樹脂層の厚みが20μm以下である、上記[1]に記載の積層フィルム。
[17]基材フィルムと、前記基材フィルムの少なくとも片面に設けられる樹脂層を備え、前記樹脂層がバインダー樹脂(A)およびクロミック化合物(B)を含み、前記樹脂層表面の下記式(1)により求めた色調変化量(ΔX)が5.7以上である積層フィルムと、
前記積層フィルムの両面に接着層を介して貼合された他の樹脂フィルムを備える積層体。
ΔX=((ΔL



+(Δa



+(Δb




1/2
・・・(1)
ΔL

:外部刺激を与える前後のL

値の変化量
Δa

:外部刺激を与える前後のa

値の変化量
Δb

【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、適度な硬度と柔軟性を有しながら、実用的な繰返し折曲げ特性及び耐擦過性に優れ、それでいて外部からの刺激により、色調が変化する特性を有する積層フィルムを提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施態様の一例を示す構成(積層体1)である。
本発明の実施態様の一例を示す構成(積層体2)である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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