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公開番号2024158974
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074660
出願日2023-04-28
発明の名称インナーライナー用ゴム組成物
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類C08L 23/22 20060101AFI20241031BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】破断特性や脆化温度を維持しながら空気透過防止性能および耐湿性を向上し、これら性能をバランスよく高度に両立することを可能にしたインナーライナー用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】ブチル系ゴムおよび/または再生ブチル系ゴム70質量%~100質量%およびイソプレン系ゴム0質量%~30質量%を含むゴム成分100質量部に対して、層状または板状の粘土鉱物20質量部~40質量部と、CTAB吸着比表面積が65m2/g~100m2/gであるシリカ5質量部~50質量部と、CTAB吸着比表面積が20m2/g~60m2/gであるカーボンブラック10質量部~55質量部とを配合し、これらの配合量の合計を35質量部~80質量部にし、シリカおよびカーボンブラックのCTAB吸着比表面積の比CCB/CSiを0.20~0.92に設定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ブチル系ゴムおよび/または再生ブチル系ゴム70質量%~100質量%およびイソプレン系ゴム0質量%~30質量%を含むゴム成分100質量部に対して、層状または板状の粘土鉱物20質量部~40質量部と、CTAB吸着比表面積が65m
2
/g~100m
2
/gであるシリカ5質量部~50質量部と、CTAB吸着比表面積が20m
2
/g~60m
2
/gであるカーボンブラック10質量部~55質量部とが配合され、前記粘土鉱物と前記カーボンブラックと前記シリカとの配合量の合計が35質量部~80質量部であり、前記シリカのCTAB吸着比表面積C
Si
と前記カーボンブラックのCTAB吸着比表面積C
CB
との比C
CB
/C
Si
が0.20~0.92であることを特徴とするインナーライナー用ゴム組成物。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記ゴム成分の全量がブチル系ゴムおよび/または再生ブチル系ゴムであることを特徴とする請求項1に記載のインナーライナー用ゴム組成物。
【請求項3】
前記粘土鉱物がアスペクト比2.0~4.5である偏平タルクであることを特徴とする請求項1または2に記載のインナーライナー用ゴム組成物。
【請求項4】
請求項1または2に記載のインナーライナー用ゴム組成物からなるインナーライナー層を備えたことを特徴とするタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、主としてタイヤのインナーライナー層に用いることを意図したインナーライナー用ゴム組成物に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
高い空気圧を充填するタイヤはインナーライナー層に高い空気透過防止性能が求められる。例えば特許文献1は、インナーライナー用ゴム組成物に板状粘土鉱物を多量に配合することにより、空気透過性を小さくすることを提案している。しかしながら、インナーライナー用ゴム組成物に板状粘土鉱物を多量に配合すると、破断特性や脆化温度や耐湿性が悪化し、インナーライナー層として求められる空気透過防止性能以外の基本性能を十分に確保できないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014‐24922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、破断特性や脆化温度を維持しながら空気透過防止性能および耐湿性を向上し、これら性能をバランスよく高度に両立することを可能にしたインナーライナー用ゴム組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成する本発明のインナーライナー用ゴム組成物は、ブチル系ゴムおよび/または再生ブチル系ゴム70質量%~100質量%およびイソプレン系ゴム0質量%~30質量%を含むゴム成分100質量部に対して、層状または板状の粘土鉱物20質量部~40質量部と、CTAB吸着比表面積が65m
2
/g~100m
2
/gであるシリカ5質量部~50質量部と、CTAB吸着比表面積が20m
2
/g~60m
2
/gであるカーボンブラック10質量部~55質量部とが配合され、前記粘土鉱物と前記カーボンブラックと前記シリカとの配合量の合計が35質量部~80質量部であり、前記シリカのCTAB吸着比表面積C
Si
と前記カーボンブラックのCTAB吸着比表面積C
CB
との比C
CB
/C
Si
が0.20~0.92であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明のインナーライナー用ゴム組成物は、上述の配合からなり、且つ、シリカおよびカーボンブラックのCTAB吸着比表面積の比C
CB
/C
Si
が上述の関係を満たすことで、破断特性や脆化温度を維持しながら空気透過防止性能および耐湿性を向上することができる。特に、十分な量の層状または板状の粘土鉱物が配合されていることで空気透過防止性能を向上することができる。また、比C
CB
/C
Si
が上記範囲に設定されて、シリカの粒径がカーボンブラックの粒径よりも小さいことで、粒径の小さいシリカがカーボンブラックの隙間に入り込むことになり、ゴム中における各種粒子の充填率が高くなり、この点でも空気透過防止性能を向上することができる。更に、親水性を有するシリカが配合されることで、空気中の湿気をインナーライナー層によりトラップすることができ、タイヤ内部への湿気の侵入を防止する性能(耐湿性)を向上することができる(これによりタイヤ内部構造が湿気の影響を受けにくくなるのでタイヤのケーシング耐久性が向上する)。その一方で、粘土鉱物とカーボンブラックとシリカとの配合量の合計が上述の範囲内に抑制されているので、これら充填剤の配合量が過剰になり破断特性や脆化温度といった基本性能に影響を及ぼすことを防止することができる。これらの協働により、本発明では上述の性能をバランスよく高度に両立することができる。尚、本発明において、カーボンブラックおよびシリカのCTAB吸着比表面積はそれぞれJIS K6217‐3に準拠して測定するものとする。
【0007】
本発明においては、ゴム成分の全量がブチル系ゴムおよび/または再生ブチル系ゴムであることが好ましい。また、粘土鉱物がアスペクト比2.0~4.5である偏平タルクであることが好ましい。このようにゴム成分や粘土鉱物を特定することで空気透過防止性能を向上するには有利になる。
【0008】
本発明のインナーライナー用ゴム組成物は、タイヤのインナーライナー層に好適に用いることができる。本発明のインナーライナー用ゴム組成物からなるインナーライナー層を備えたタイヤは、本発明のインナーライナー用ゴム組成物の優れた物性により、インナーライナー層として求められる基本性能(破断特性、脆化温度)を良好に確保しながら、優れた空気透過防止性能および耐湿性を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明のインナーライナー用ゴム組成物を使用する空気入りタイヤの一例を示す子午線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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