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公開番号2025001802
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023101493
出願日2023-06-21
発明の名称重荷重用タイヤ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B60C 1/00 20060101AFI20241226BHJP(車両一般)
要約【課題】帯電抑制効果を発揮しながらクラック発生を抑制し、且つ、耐摩耗性能および低燃費性能を改善することを可能にした重荷重用タイヤを提供する。
【解決手段】第一トレッドゴムC1のタイヤ幅方向の一部に第二トレッドゴムC2を配置したキャップトレッド層11を備えた重荷重用タイヤにおいて、第二トレッドゴムC2の断面積をキャップトレッド層11の0.1%~3%にし、第一トレッドゴムC1をイソプレン系ゴムを50質量%以上含有するゴム成分100質量部に対してカーボンブラック35質量部未満およびシリカ20質量部以上が配合され、前記充填剤の配合量の合計がゴム成分100質量部に対して75質量部以下であるゴム組成物で構成し、第二トレッドゴムC2をゴム成分に対してカーボンブラックが配合されたゴム組成物で構成し、カーボンブラックの体積分率φ2を15%~22%にし、且つ体積分率φ2とストークス径D2との比φ2/D2を0.14以上にする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部を備えた重荷重用タイヤにおいて、
前記トレッド部を構成するキャップトレッド層は、第一トレッドゴムおよび第二トレッドゴムで構成され、前記第一トレッドゴムおよび前記第二トレッドゴムはそれぞれタイヤ周方向に連続して延在するようにタイヤ接地面を構成し、前記第二トレッドゴムは前記第一トレッドゴムのタイヤ幅方向の一部に局所的に配置され、タイヤ子午線断面における前記第二トレッドゴムの断面積が前記キャップトレッド層の断面積の0.1%~3%であり、
前記第一トレッドゴムは、イソプレン系ゴムを50質量%以上含有するゴム成分100質量部に対し、充填剤として第一のカーボンブラック35質量部未満およびシリカ20質量部以上が配合され、前記充填剤の配合量の合計がゴム成分100質量部に対して75質量部以下である第一のゴム組成物からなり、
前記第二トレッドゴムは、ゴム成分に、ストークス径がD2〔nm〕である第二のカーボンブラックが配合された第二のゴム組成物からなり、前記第二のゴム組成物における第二のカーボンブラックの体積分率φ2〔%〕が15%~22%であり、且つ前記体積分率φ2〔%〕と前記第二のカーボンブラックのストークス径D2〔nm〕とがφ2/D2≧0.14の関係を満たすことを特徴とする重荷重用タイヤ。
続きを表示(約 430 文字)【請求項2】
前記第二のカーボンブラックの窒素吸着比表面積N
2
SAが40m
2
/g~120m
2
/gであることを特徴とする請求項1に記載の重荷重用タイヤ。
【請求項3】
前記第二のゴム組成物にオイルおよび樹脂が配合され、前記ゴム成分100質量部に対する前記オイルおよび前記樹脂の配合量の合計が15質量部以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の重荷重用タイヤ。
【請求項4】
前記第一のゴム組成物に配合される前記充填剤の配合量の合計がゴム成分100質量部に対して50質量部~75質量部であり、前記充填剤中のシリカ比率が40質量%以上であり、前記第一のゴム組成物における第一のカーボンブラックの体積分率φ1〔%〕と前記第一のカーボンブラックのストークス径D1〔nm〕とがφ1/D1<0.13の関係を満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の重荷重用タイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、帯電抑制のための導電部(アーストレッド)を備えたトレッド部を含む重荷重用タイヤに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
トラックやバス等の車両に使用されるタイヤ(重荷重タイヤ)は、乗用車用タイヤに比べてタイヤに負荷される荷重が大きいため、制動性能や耐摩耗性能に優れることが重要視される。その一方で、地球環境問題への関心の高まりに伴い、重荷重用タイヤにおいても環境規制が厳しくなっており、低燃費性能の更なる改善が求められている。そのため、例えば特許文献1は、天然ゴムを主体とするゴム成分にシリカを配合し、且つ、特定のシランカップリング剤を配合することでシリカの分散を良好にして、耐摩耗性能に加えて低燃費性能を改善することを提案している。
【0003】
一方で、タイヤ接地面を構成するキャップトレッドゴムの一部を物性の異なる他のゴムに置き換えて、他のゴムの物性に基づくタイヤ性能を付加することが試みられている。例えば特許文献2は、キャップトレッドのタイヤ幅方向の一部に、キャップトレッドを貫通してタイヤ接地面に露出する導電ゴムからなる導電部(所謂アーストレッド)が設けられている。このような導電部(アーストレッド)を備えたタイヤは、車両走行時に車両に発生する静電気を、ベルト層から導電部(アーストレッド)を介して路面に放出し、車両の帯電を抑制することができる。
【0004】
しかしながら、上述のようにキャップトレッドゴムの一部を物性の異なる他のゴムに置き換える場合、キャップトレッドゴムの主要部を構成するゴムと他のゴムとの間の接着性が確保できないと、これらゴムの界面にクラックが発生して外観異常が生じやすくなったり、タイヤの耐久性が低下する虞がある。そのため、前述の重荷重タイヤにおいてキャップトレッドゴムの一部を物性の異なる他のゴム(例えばアーストレッド)に置き換えながら、重荷重用タイヤに求められる優れた制動性能や耐摩耗性能を確保することは困難であった。従って、複数のゴムで構成されたキャップトレッドゴムの各ゴム物性に基づく性能(例えば帯電抑制効果)を発揮しながら、これらゴム間のクラック発生を抑制し、且つ、制動性能、耐摩耗性能および低燃費性能を改善するための対策が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019‐056068号公報
特開2019‐018725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、複数のゴムで構成されたキャップトレッドゴムの各ゴム物性に基づく性能を発揮しながら、これらゴム間のクラック発生を抑制し、且つ、耐摩耗性能および低燃費性能を改善することを可能にした重荷重用タイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明の重荷重用タイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部を備えた重荷重用タイヤにおいて、前記トレッド部を構成するキャップトレッド層は、第一トレッドゴムおよび第二トレッドゴムで構成され、前記第一トレッドゴムおよび前記第二トレッドゴムはそれぞれタイヤ周方向に連続して延在するようにタイヤ接地面を構成し、前記第二トレッドゴムは前記第一トレッドゴムのタイヤ幅方向の一部に局所的に配置され、タイヤ子午線断面における前記第二トレッドゴムの断面積が前記キャップトレッド層の断面積の0.1%~3%であり、前記第一トレッドゴムは、イソプレン系ゴムを50質量%以上含有するゴム成分100質量部に対し、充填剤として第一のカーボンブラック35質量部未満およびシリカ20質量部以上が配合され、前記充填剤の配合量の合計がゴム成分100質量部に対して75質量部以下である第一のゴム組成物からなり、前記第二トレッドゴムは、ゴム成分に、ストークス径がD2〔nm〕である第二のカーボンブラックが配合された第二のゴム組成物からなり、前記第二のゴム組成物における第二のカーボンブラックの体積分率φ2〔%〕が15%~22%であり、且つ前記体積分率φ2〔%〕と前記第二のカーボンブラックのストークス径D2〔nm〕とがφ2/D2≧0.14の関係を満たすことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の重荷重用タイヤのキャップトレッドゴムは、上述のように第一トレッドゴムおよび第二トレッドゴムで構成され、これら第一トレッドゴムおよび第二トレッドゴムが上述の配合および特性を有するため、第一トレッドゴムによる優れた制動性能、耐摩耗性および低燃費性を確保しながら、第二トレッドゴムによる帯電抑制効果を発揮し、且つ、第一トレッドゴムおよび第二トレッドゴムの界面におけるクラック発生を抑制し、これら性能を高度に両立することができる。
【0009】
本発明においては、第二のカーボンブラックの窒素吸着比表面積N
2
SAが40m
2
/g~120m
2
/gであることが好ましい。また、第二のゴム組成物にオイルおよび樹脂が配合され、ゴム成分100質量部に対するオイルおよび樹脂の配合量の合計が15質量部以上であることが好ましい。これにより、第二トレッドゴムによる帯電抑制効果を発揮しながら、第一トレッドゴムおよび第二トレッドゴムの界面におけるクラック発生を抑制し、且つ、耐摩耗性能および低燃費性能を改善するには有利になる。
【0010】
本発明においては、第一のゴム組成物に配合される充填剤の配合量の合計がゴム成分100質量部に対して50質量部~75質量部であり、充填剤中のシリカ比率が40質量%以上であり、第一のゴム組成物における第一のカーボンブラックの体積分率φ1〔%〕と前記第一のカーボンブラックのストークス径D1〔nm〕とがφ1/D1<0.13の関係を満たすことが好ましい。これにより、第一トレッドゴムによる耐摩耗性能および低燃費性能を改善し、且つ、第一トレッドゴムおよび第二トレッドゴムの界面におけるクラック発生を抑制するには有利になる。
(【0011】以降は省略されています)

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