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公開番号2025102486
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219952
出願日2023-12-26
発明の名称タイヤ及びワイヤレス給電システム
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B60C 19/00 20060101AFI20250701BHJP(車両一般)
要約【課題】たとえベルトにスチールコードを使用したとしても、送電コイルから受電コイルに到達する磁界が金属部材によって妨げられることがなく、優れた給電効率を実現することができる、タイヤを提供すること。
【解決手段】タイヤ子午断面視で、受電コイル(40)が、ビードコア(14)のタイヤ径方向最外位置(P1)からベルト(20)のタイヤ径方向最内位置(P2)までのタイヤ径方向領域(WH)において設けられており、かつ、タイヤ(10)のタイヤ径方向最内位置から受電コイルのタイヤ径方向最外位置までのタイヤ径方向寸法(CH)と、タイヤの縦ばね定数(Kv)と、タイヤ内部の空気圧(P)との関係が、7≦CH/Gr≦95を満たす。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ビードコアと、前記ビードコアのタイヤ径方向外側に設けられたビードフィラと、前記ビードコアの周りで折り返えされたカーカスと、前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられたベルトとを有し、タイヤの外部から交流磁界によって供給された電力を受電する受電コイルを内腔面に備えるタイヤであって、
タイヤ子午断面視で、タイヤの縦ばね定数Kv(N/mm)をタイヤ内部の空気圧P(kPa)で除したたわみ指標Kv/P(=Gr(mm))と、タイヤのタイヤ径方向最内位置から前記受電コイルのタイヤ径方向最外位置までのタイヤ径方向寸法CH(mm)とが、7≦CH/Gr≦95を満たす、ことを特徴とするタイヤ。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記タイヤのタイヤ径方向最内位置から前記受電コイルのタイヤ径方向最外位置までのタイヤ径方向寸法CH(mm)と、タイヤ断面高さSH(mm)と、タイヤの扁平率r(0<r≦1)との関係が、
-0.1r+0.17≦CH/SH≦-0.3r+0.6
を満たす、請求項1に記載のタイヤ。
【請求項3】
前記受電コイルのタイヤ径方向最外位置から前記ベルトのタイヤ径方向最内位置までのタイヤ径方向寸法DHと、前記タイヤ径方向領域WHと、前記受電コイルのタイヤ径方向中心位置からタイヤ幅方向に引いた線上における、前記カーカスのタイヤ幅方向外側に配置されているゴム層の厚みGiと前記ゴム層の硬度Hiとの積の和[ΣGiHi]と、の関係が、
80≦(DH/WH)×[ΣGiHi] ≦800
を満たす、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項4】
前記カーカスの折り返し端が、前記受電コイルが設けられているタイヤ径方向領域CWのタイヤ径方向外側又はタイヤ径方向内側に位置する、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項5】
接地時の前記タイヤの接地直上領域におけるタイヤ径方向最内位置から前記受電コイルのタイヤ径方向最外位置までのタイヤ径方向寸法CHD(mm)と非接地時の前記タイヤのタイヤ径方向最内位置から前記受電コイルのタイヤ径方向最外位置までのタイヤ径方向寸法CHI(mm)との比Rc(CHD/CHI)と、接地時の前記タイヤの接地直上領域におけるタイヤ断面高さSHD(mm)と非接地時のタイヤ断面高さSHI(mm)との比Rs(SHD/SHI)と、の比Rc/Rsが、
1.05<Rc/Rs<1.35
を満たす、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項6】
コンデンサとコイルとにより共振回路を構成する送電コイルに交流電力を与え、コンデンサとコイルとにより共振回路を構成する前記受電コイルに電力を伝送する、ワイヤレス給電システムであって、請求項1又は2に記載のタイヤを含むことを特徴とする、ワイヤレス給電システム。
【請求項7】
タイヤ子午断面視で、前記送電コイルの長手方向両端部間にわたり前記送電コイルの巻回軸方向に延びる給電領域内に、前記受電コイルの少なくとも一部が位置する、請求項6に記載のワイヤレス給電システム。
【請求項8】
前記送電コイルは、タイヤ中心から鉛直上方に延びる仮想線を中心とするタイヤ周方向の両側60°の範囲内に設置されている、請求項6又は7に記載のワイヤレス給電システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、給電効率を向上させたタイヤ及びワイヤレス給電システムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来、路面の近傍に埋設された送電コイルと、ホイールのタイヤ幅方向中心線上に取り付けられた受電コイルと、の間で給電を行う、無線受電システムが開示されている(例えば、特許文献1、図1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-059302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の無線受電システムでは、受電コイルが通常金属製のリム部に取り付けられているため、リム部によって交流磁界が影響を受け、受電コイルで受電できる電力が低下してしまう傾向があった。一方で、金属製のリム部から離間して受電コイルを設置した場合には、給電効率は向上するが、受電コイルが発する熱を放熱することが困難になっていた。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、受電コイルをリム部以外に設置することを前提に、当該設置箇所における受電コイルの良好な固定態様に起因して、優れた給電効率を実現できる、タイヤ及び当該タイヤを用いたワイヤレス給電システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のタイヤは、ビードコアと、前記ビードコアのタイヤ径方向外側に設けられたビードフィラと、前記ビードコアの周りで折り返えされたカーカスと、前記カーカスのタイヤ径方向外側に設けられたベルトとを有し、タイヤの外部から交流磁界によって供給された電力を受電する受電コイルを内腔面に備え、
タイヤ子午断面視で、タイヤの縦ばね定数Kv(N/mm)をタイヤ内部の空気圧P(kPa)で除したたわみ指標Kv/P(=Gr(mm))と、タイヤのタイヤ径方向最内位置から前記受電コイルのタイヤ径方向最外位置までのタイヤ径方向寸法CH(mm)とが、7≦CH/Gr≦95を満たす、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るタイヤでは、受電コイルをリム部以外に設置することを前提に、当該設置箇所における受電コイルの固定態様について改良を加えている。その結果、本発明に係るタイヤによれば、給電効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本実施形態に係るタイヤについて、タイヤ赤道面CPを基準としたタイヤ幅方向片側を示す子午断面図である。
図2は、図1に示すタイヤ10をリム組して正規内圧を付与した状態を示すタイヤ側面図であり、(A)は非接地時(即ち無負荷時)を示し、(B)は接地時(正規荷重の80%の荷重を加えた時)を示す。
図3は、本実施形態に係るワイヤレス給電システム50について、送電コイル52と、受電コイル40が設けられたタイヤ10(タイヤ子午断面視での、タイヤ赤道面CPを基準としたタイヤ幅方向一方側)と、を示す図である。
図4は、本実施形態に係るワイヤレス給電システム50について、送電コイル52の給電領域内に受電コイル40の少なくとも一部が位置することを示す図であり、(A)、(B)は給電方向がタイヤ幅方向である例を示し、(C)、(D)は給電方向がタイヤ幅方向に対して傾斜した方向である例を示す。
図5は、本実施形態に係るワイヤレス給電システム50について、送電コイル52の設置位置を示す図である。
図6は、受電コイル40の配置態様(図2の場合とは異なり受電コイル40がタイヤ周方向に連続しない態様)を示す図であり、(A)~(F)は、それぞれ2組、3組、4組、5組、6組及び8組の受電コイル要素40aからなる受電コイル40を示す例であり、(G)は複数の受電コイル要素40aがタイヤ径方向に積層された例であり、(H)は複数の受電コイル要素40aの一部がタイヤ径方向に対して傾斜して延在する例である。
図7は、図1に示すタイヤ10において、受電コイル40から電力線44を介してタイヤ内腔面に取り付けられた電子デバイス46まで電力を供給する給電態様を示す、タイヤ子午断面図(但し、タイヤ幅方向の半分)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明に係るタイヤの実施形態(以下に示す、基本形態1及び付加的形態2~6)、並びに本発明に係るワイヤレス給電システムの実施形態(以下に示す、基本形態7及び付加的形態8、9)を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、これらの実施形態は、本発明を限定するものではない。また、各実施形態の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。さらに、各実施形態は、当業者が自明の範囲内で任意に組み合わせることができる。
【0010】
以下の説明において、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向においてタイヤ回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向においてタイヤ回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、タイヤ回転軸を中心軸とする周り方向をいう。さらに、タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面とは、タイヤ回転軸に直交するとともに、タイヤのタイヤ幅の中心を通る平面をいう。
(【0011】以降は省略されています)

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