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公開番号2025097154
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-30
出願番号2023213281
出願日2023-12-18
発明の名称タイヤ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B60C 11/12 20060101AFI20250623BHJP(車両一般)
要約【課題】ウェット性能を維持しつつ、騒音性能を向上させたタイヤを提供すること。
【解決手段】タイヤ幅方向最外側の周方向主溝14c、14dの溝幅中心線よりもタイヤ幅方向内側をセンター領域CRとした場合に、センター領域に形成された少なくとも1つの陸部16に、タイヤ幅方向の少なくとも一端が周方向主溝に連通し、かつ、少なくとも2つの屈曲部を有する、屈曲溝26(28)が、少なくとも1つ設けられ、屈曲溝の一端から最初の屈曲部の手前までの第1の部分26a(28a)の溝幅W1(W2)と、屈曲溝の他端から最初の屈曲部の手前までの第2の部分26b(28b)の溝幅W3(W4)と、が、タイヤ全周にわたって概ね同一であり、P2(%)>P1(%)、及びP2(%)>P3(%)を満たす。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも2本の周方向主溝によって少なくとも3つの陸部が区画形成され、
タイヤ赤道面のタイヤ幅方向各側において、タイヤ幅方向最外側の前記周方向主溝の溝幅中心線を境に、前記溝幅中心線よりもタイヤ幅方向内側をセンター領域とし、前記溝幅中心線よりもタイヤ幅方向外側をショルダー領域とした場合に、前記センター領域に形成された少なくとも1つの前記陸部に、タイヤ幅方向の少なくとも一端が前記周方向主溝に連通し、かつ、少なくとも2つの屈曲部を有する、屈曲溝が、少なくとも1つ設けられ、
前記屈曲溝の一端から最初の屈曲部の手前までの第1の部分の溝幅と、前記屈曲溝の他端から最初の屈曲部の手前までの第2の部分の溝幅と、のそれぞれが、タイヤ全周にわたって概ね同一であり、
同一の前記陸部内に存在する屈曲溝の本数をNとするとともに、前記第1の部分と前記第2の部分との間の第1の間隔、及び、タイヤ周方向に隣り合う2つの前記屈曲溝間の最短距離である第2の間隔を、タイヤ全周において計測したときの長さを順にLi(1≦i≦2N)とし、
タイヤ周長をJ(mm)、伝達特性起因の注意長さをS1(mm)、音源起因の注意長さをS2(mm)及びS3(mm)とし、
12.4≦S1(mm)≦19.5、かつ、
J/(N×1.25×1)≦S2(mm)≦J/(N×0.75×1)を満たすS1(mm)、S2(mm)の範囲において、2つの前記不等式の下限値のうち大きい方をLFL1とし、2つの前記不等式の上限値のうち小さい方をHFL1とし、
12.4≦S1(mm)≦19.5、かつ、
J/(N×1.25×2)≦S3(mm)≦J/(N×0.75×2)を満たすS1(mm)、S3(mm)の範囲において、2つの前記不等式の下限値のうち大きい方をLFL2とし、2つの前記不等式の上限値のうち小さい方をHFL2とし、
LFL1×1<Li(mm)<HFL1×1、又は、
LFL2×1<Li(mm)<HFL2×1、で規定される条件C1、
条件C1以外であって、かつ、
LFL1×0.5<Li(mm)<HFL1×0.5、
LFL1×1.5<Li(mm)<HFL1×1.5、
LFL2×0.5<Li(mm)<HFL2×0.5、又は
LFL2×1.5<Li(mm)<HFL2×1.5、で規定される条件C2、及び
条件C1以外かつ条件C2以外を条件C3、をそれぞれ設定し、
最大で2N個の前記間隔Liのうち、条件C1を満たす間隔Liの存在割合をP1(%)、条件C2を満たす間隔Liの存在割合をP2(%)、及び条件C3を満たす間隔Liの存在割合をP3(%)とした場合に、
P2(%)>P1(%)、及びP2(%)>P3(%)を満たすことを特徴とするタイヤ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記P1(%)が30%以下である、請求項1に記載のタイヤ。
【請求項3】
前記ショルダー領域における前記陸部のタイヤ幅方向成分を有する溝の平均形成本数は、前記センター領域における前記陸部のタイヤ幅方向成分を有する溝の平均形成本数よりも多い、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項4】
前記ショルダー領域に、タイヤ周方向に延在するとともに、タイヤ幅方向最外側の前記周方向主溝の溝幅の5%以上40%以下の溝幅を有する補助溝が設けられている、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項5】
前記屈曲溝の一端と他端との間のタイヤ周方向長さDGが、前記屈曲溝の前記第1の部分及び前記第2の部分以外の第3の部分のタイヤ周方向長さDB以上である、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項6】
少なくとも3本の周方向主溝によって少なくとも4つの陸部が区画形成されている、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項7】
4本の周方向主溝によって5つの陸部が区画形成され、タイヤ幅方向最外側に位置する前記周方向主溝の溝幅が、その他の前記周方向主溝の溝幅よりも小さい、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項8】
前記センター領域の前記陸部には、前記屈曲溝のみが設けられている、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項9】
4本の周方向主溝によって5つの陸部が区画形成され、前記屈曲溝が、前記5つの陸部のうち、車両装着各側のタイヤ幅方向最外側から数えて3つ目のセンター陸部のみに設けられ、前記センター陸部以外の前記陸部に設けられたタイヤ幅方向成分を有する溝の本数は、前記センター陸部に設けられた前記屈曲溝の本数の1.3倍以上2.6倍以下である、請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項10】
タイヤ赤道面を含むセンター陸部のタイヤ幅方向各側に隣り合うセカンド陸部のうち、車両装着外側のセカンド陸部には、タイヤ幅方向両側の前記周方向主溝のいずれにも連通するとともに、タイヤ幅方向内側から外側に延在する途中でタイヤ幅方向に対する傾斜方向が逆転する第1のラグ溝が設けられており、前記第1のラグ溝の延在方向がタイヤ幅方向となる位置が、前記セカンド陸部内のタイヤ幅方向外側領域に存在する、請求項1又は2に記載のタイヤ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェット性能を維持しつつ騒音性能を向上させたタイヤに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
騒音振動性能を低下させずにスノー性能を改善することを目的として、複数のセンターサイプの少なくとも一つが、タイヤ周方向の一方及び他方の縁部の少なくともいずれかに面取り部を含み、これら面取り部がタイヤ周方向においてタイヤ赤道面の各側に交互に設けられたタイヤが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-088310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されたタイヤにおいては、タイヤ周方向に隣り合う面取り部同士、及び/又はセンターサイプ同士に関し、タイヤ転動時に溝(面取り部及びサイプ)の開閉に関する変動時期が重なる可能性がある。そのような場合には、タイヤと路面が接触した際に発生する音がホーン効果により強調されて、いわゆるパスバイノイズ(PBN)が増大し、騒音性能が劣化するおそれがある。
【0005】
これに対し、騒音性能を向上させるために溝面積比を低減することも考えられるが、溝面積比の低減を図ると排水性能の劣化、ひいてはウェット性能の劣化を引き起こすおそれがある。このため、近年、溝面積比を低減させずにウェット性能を維持しつつ、騒音性能を向上させる技術の開発が要請されている。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、溝面積比を低減させずにウェット性能を維持しつつ、騒音性能を向上させたタイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のタイヤは、少なくとも2本の周方向主溝によって少なくとも3つの陸部が区画形成され、
タイヤ赤道面のタイヤ幅方向各側において、タイヤ幅方向最外側の前記周方向主溝の溝幅中心線を境に、前記溝幅中心線よりもタイヤ幅方向内側をセンター領域とし、前記溝幅中心線よりもタイヤ幅方向外側をショルダー領域とした場合に、前記センター領域に形成された少なくとも1つの前記陸部に、タイヤ幅方向の少なくとも一端が前記周方向主溝に連通し、かつ、少なくとも2つの屈曲部を有する、屈曲溝が、少なくとも1つ設けられ、
前記屈曲溝の一端から最初の屈曲部の手前までの第1の部分の溝幅と、前記屈曲溝の他端から最初の屈曲部の手前までの第2の部分の溝幅と、のそれぞれが、タイヤ全周にわたって概ね同一であり、
同一の前記陸部内に存在する屈曲溝の本数をNとするとともに、前記第1の部分と前記第2の部分との間の第1の間隔、及び、タイヤ周方向に隣り合う2つの前記屈曲溝間の最短距離である第2の間隔を、タイヤ全周において計測したときの長さを順にLi(1≦i≦2N)とし、
タイヤ周長をJ(mm)、伝達特性起因の注意長さの範囲をS1(mm)、音源起因の注意長さの範囲をS2(mm)及びS3(mm)とし、
12.4≦S1(mm)≦19.5、かつ、
J/(N×1.25×1)≦S2(mm)≦J/(N×0.75×1)を満たすS1(mm)、S2(mm)の範囲において、2つの前記不等式の下限値のうち大きい方をLFL1とし、2つの前記不等式の上限値のうち小さい方をHFL1とし、
12.4≦S1(mm)≦19.5、かつ、
J/(N×1.25×2)≦S3(mm)≦J/(N×0.75×2)を満たすS1(mm)、S3(mm)の範囲において、2つの前記不等式の下限値のうち大きい方をLFL2とし、2つの前記不等式の上限値のうち小さい方をHFL2とし、
LFL1×1<Li(mm)<HFL1×1、又は、
LFL2×1<Li(mm)<HFL2×1、で規定される条件C1、
条件C1以外であって、かつ、
LFL1×0.5<Li(mm)<HFL1×0.5、
LFL1×1.5<Li(mm)<HFL1×1.5、
LFL2×0.5<Li(mm)<HFL2×0.5、又は
LFL2×1.5<Li(mm)<HFL2×1.5、で規定される条件C2、及び
条件C1以外かつ条件C2以外を条件C3、をそれぞれ設定し、
最大で2N個の前記間隔Liのうち、条件C1を満たす間隔Liの存在割合をP1(%)、条件C2を満たす間隔Liの存在割合をP2(%)、及び条件C3を満たす間隔Liの存在割合をP3(%)とした場合に、
P2(%)>P1(%)、及びP2(%)>P3(%)を満たすことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るタイヤでは、溝面積比を低減する代わりに、タイヤと路面が接触した際に発生する音がホーン効果により強調され易いトレッドのタイヤ幅方向中央領域において、タイヤ転動時に溝部分の開閉に関する変動時期がタイヤ周方向に隣り合う溝部分について重なることを低減している。具体的には、タイヤ幅方向中央領域の陸部に設けた屈曲溝について、最大で2N個の間隔Liのうち、条件C1を満たす間隔Liの存在割合(不所望な場合の割合)をP1(%)、条件C2を満たす間隔Liの存在割合(所望な場合の割合)をP2(%)、及び条件C3を満たす間隔Liの存在割合(不所望でも所望でもない場合の割合)をP3(%)とした場合に、P2(%)>P1(%)、及びP2(%)>P3(%)としている。これにより、排水性能を劣化させることなく、タイヤ周方向に隣り合う溝部分同士について、タイヤ転動時に溝部分の開閉に関する変動時期を意図的にずらすことができ、ひいてはこれらの溝部分同士において、パスバイノイズを低減することができる。従って、本発明によれば、ウェット性能を維持しつつ、騒音性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本実施形態のタイヤのトレッド表面を示す平面図である。
図2は、図1に示す屈曲溝の溝幅を示す平面図である。
図3は、図1に示す屈曲溝の溝部分同士の間隔を示す平面図である。
図4は、図1に示すトレッド表面の変形例を示す平面図である。
図5は、図1又は図4に示す屈曲溝の2種類の周方向長さを示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の説明において、タイヤ径方向とは、タイヤの回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向において回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向において回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、上記回転軸を中心軸とする周り方向をいう。さらに、タイヤ幅方向とは、上記回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面(タイヤ赤道線)に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面とは、タイヤの回転軸に直交するとともに、タイヤ幅の中心を通る平面である。
(【0011】以降は省略されています)

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