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公開番号2025074502
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2023185348
出願日2023-10-30
発明の名称樹脂管の製造方法
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B29C 45/14 20060101AFI20250507BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】ホースが外嵌されて加締められるニップルの耐久性およびシール性の向上と軽量化を可能にした樹脂管の製造方法を提供する。
【解決手段】キャビティ17の一端部17aと一端部側排出用キャビティ17dとを遮断して、一端部17aから射出した溶融樹脂R1をキャビティ17に充填した後、一端部17aと射出機11との連通路を遮断し、一端部17aと一端部側排出用キャビティ17dとを連通させて、他端部17bからアシスト材Asを注入してキャビティ17から余分な溶融樹脂R1を一端部側排出用キャビティ17dに排出させてキャビティ17に残存させた筒状の溶融樹脂R1を硬化させて樹脂管1を形成するとともに、芯管5の切欠き部6aに篏合する篏合突起4bをニップル4に形成して、ニップル4に内嵌させた芯管5の軸方向および周方向の移動を規制する。
【選択図】図15
特許請求の範囲【請求項1】
外嵌めされたホースが加締められる筒状のニップルと、
前記ニップルの長手方向で前記ホースが加締められる加締め範囲の全長を含む所定範囲に配置されて、前記ニップルに内嵌される金属製の芯管とを有し、
前記芯管と前記ニップルとが、前記ニップルに対する前記芯管の軸方向および周方向の移動を規制する規制部を備えていて、一体化した前記ニップルと前記芯管とを長手方向先端部に有する樹脂管の製造方法であって、
モールドには、一端部と他端部とを有して前記一端部と前記他端部との間を延在して前記樹脂管を形成するためのキャビティと、前記他端部に設定されたニップル成形部と、前記キャビティの外部に延在して前記一端部に連通可能な一端部側排出用キャビティとを設けておき、
前記ニップル成形部に前記芯管を配置し、前記一端部と前記一端部側排出用キャビティとの連通を遮断して前記モールドを型締めした状態で、前記一端部から前記他端部に向かって溶融樹脂を射出機により射出して前記キャビティに前記溶融樹脂を充填した後、前記一端部と前記射出機との連通路を遮断して、前記一端部と前記一端部側排出用キャビティとを連通させた状態にして、
前記他端部から前記一端部に向かってアシスト材を注入して前記キャビティから余分な前記溶融樹脂を前記一端部側排出用キャビティに排出させることにより前記キャビティに残存させた筒状の前記溶融樹脂を硬化させた硬化樹脂により前記樹脂管を形成するとともに、前記ニップルの前記規制部を形成して、前記芯管の前記ニップルに対する軸方向および周方向の移動を規制して前記芯管を前記ニップルに内嵌させる樹脂管の製造方法。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記芯管がその先端部に切欠き部を有し、前記切欠き部が前記ニップルの長手方向で前記加締め範囲外に配置されていて、前記溶融樹脂の一部を前記切欠き部に入り込ませて硬化させた硬化樹脂と前記切欠き部とにより前記規制部を構成する請求項1に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項3】
前記芯管の外周面に凹凸が形成されていて、前記溶融樹脂の一部を前記凹凸の凹部に入り込ませて、前記凹部に入り込ませて硬化させた硬化樹脂と前記凹部とにより前記規制部を構成する請求項1または2に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項4】
前記樹脂管が異なる仕様の硬化樹脂で形成された内管部と外管部とを同軸上に積層した2層構造であり、
前記モールドには、前記キャビティの外部に延在して前記他端部と連通する他端部側排出用キャビティを設けておき、
前記溶融樹脂として、前記外管部を形成する外管溶融樹脂と前記内管部を形成する内管溶融樹脂とを前記キャビティに射出して、前記キャビティに前記外管溶融樹脂を円筒状に充填するとともに、この円筒状の前記外管溶融樹脂の内周側に前記内管溶融樹脂を円柱状に充填した状態にして、余分な前記溶融樹脂を前記他端部側排出用キャビティに排出させ、
前記他端部から前記一端部に向かってアシスト材を注入して前記キャビティから余分な前記溶融樹脂を前記一端部側排出用キャビティに排出させることにより前記キャビティに残存させた筒状の前記溶融樹脂を硬化させて前記樹脂管を形成する請求項1または2に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項5】
前記溶融樹脂のうち、前記外管溶融樹脂だけに補強用短繊維を含有する請求項4に記載の樹脂管の製造方法。
【請求項6】
前記アシスト材としてガスを使用する請求項1または2に記載の樹脂管の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂管の製造方法に関し、さらに詳しくは、ホースが外嵌されて加締められるニップルの変形を抑制して耐久性およびシール性を向上させつつ、軽量化を図ることができる樹脂管の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
ニップルに管体を外嵌して固定する種々の構造が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1では、樹脂製の第一筒部(ニップルに相当)に樹脂製の第一低圧配管が外嵌されて固定される構造が開示されている(段落0020~0023、図2など)。特許文献2では、クイックコネクタの圧入取付部(ニップルに相当)に樹脂チューブが外嵌されて固定される構造が開示されている(段落0013、図1など)。
【0003】
近年、自動車などの車両に使用される配管には、軽量化のため金属管に代えて樹脂管を用いることが種々検討されている。先端部にニップルを有する樹脂管では、ニップルにホースが外嵌されて加締められる。詳述すると、ニップルにホースを外嵌した後、このホース先端部に外挿したホース金具を加締めることで、ニップルにホースが強固に固定される。金属管の金属製のニップルに比して、樹脂管の樹脂製のニップルは剛性が低い。そのため、単純な樹脂管では、ホースを加締めて固定する際に樹脂製のニップルが変形し易く、金属管のニップルに比して耐久性やホースとニップルとの間のシール性が低下するという問題が生じる。それ故、ホースが外嵌されて加締められるニップルの変形を抑制して耐久性およびシール性を向上させつつ、軽量化を図るには改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6714784号公報
特開2004-263729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、ホースが外嵌されて加締められるニップルの変形を抑制して耐久性およびシール性を向上させつつ、軽量化を図ることができる樹脂管の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため本発明の樹脂管の製造方法は、外嵌めされたホースが加締められる筒状のニップルと、前記ニップルの長手方向で前記ホースが加締められる加締め範囲の全長を含む所定範囲に配置されて、前記ニップルに内嵌される金属製の芯管とを有し、前記芯管と前記ニップルとが、前記ニップルに対する前記芯管の軸方向および周方向の移動を規制する規制部を備えていて、一体化した前記ニップルと前記芯管とを長手方向先端部に有する樹脂管の製造方法であって、モールドには、一端部と他端部とを有して前記一端部と前記他端部との間を延在して前記樹脂管を形成するためのキャビティと、前記他端部に設定されたニップル成形部と、前記キャビティの外部に延在して前記一端部に連通可能な一端部側排出用キャビティとを設けておき、前記ニップル成形部に前記芯管を配置し、前記一端部と前記一端部側排出用キャビティとの連通を遮断して前記モールドを型締めした状態で、前記一端部から前記他端部に向かって溶融樹脂を射出機により射出して前記キャビティに前記溶融樹脂を充填した後、前記一端部と前記射出機との連通路を遮断して、前記一端部と前記一端部側排出用キャビティとを連通させた状態にして、前記他端部から前記一端部に向かってアシスト材を注入して前記キャビティから余分な前記溶融樹脂を前記一端部側排出用キャビティに排出させることにより前記キャビティに残存させた筒状の前記溶融樹脂を硬化させた硬化樹脂により前記樹脂管を形成するとともに、前記ニップルの前記規制部を形成して、前記芯管の前記ニップルに対する軸方向および周方向の移動を規制して前記芯管を前記ニップルに内嵌させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、前記ニップルに金属製の前記芯管が内嵌されて一体化した前記樹脂管を製造することができる。そして、前記樹脂管では、前記ニップルの長手方向で前記ホースが加締められる加締め範囲の全長を含む所定範囲に前記芯管が内嵌されているので、この加締め範囲の剛性が向上している。そのため、前記ニップルに前記ホースが加締められても、前記ニップルの変形が抑制されるので前記ニップルの耐久性および前記ホースと前記ニップルとの間のシール性が向上する。前記規制部によって前記ニップルに対する前記芯管の軸方向および周方向の移動が規制されることで、前記芯管が安定して前記ニップルに固定されるので前記ニップルの耐久性およびシール性を向上させるには益々有利にする。そして、樹脂製の前記ニップルの長手方向の前記所定範囲に前記芯管を一体化させているので、前記ニップルの全体を金属製にする場合に比して、前記樹脂管の軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明により製造される樹脂管を縦断面視で例示する説明図である。
図1の樹脂管を軸心を中心に45°回転させた状態を例示する説明図である。
図1の樹脂管をA矢視で例示する説明図である。
図1の樹脂管をB-B断面視で例示する説明図である。
図1の芯管の斜視図である。
図1の樹脂管と芯管とを分離した状態を例示する説明図である。
芯管の変形例を示す斜視図である。
芯管の別の変形例を示す斜視図である。
樹脂管とホースのアッセンブリ品を縦断面視で例示する説明図である。
図9のアッセンブリ品をC-C断面視で例示する説明図である。
樹脂管の製造装置を例示する説明図である。
図11の一方のモールドの一部を、芯管および支持パイプとともに正面視で例示する説明図である。
図12のニップル成形部に芯管を配置した状態を例示する説明図である。
図13のモールドの型締め後、射出された溶融樹脂が充填されたキャビティの内部を模式的に例示する説明図である。
図14のキャビティにアシスト材が注入されている状態を模式的に例示する説明図である。
図15のキャビティに残存した溶融樹脂が硬化した状態を模式的に例示する説明図である。
図16のモールドを開型後、支持パイプを取り外した状態を模式的に例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の樹脂管の製造方法を、図に示した実施形態に基づいて説明する。
【0010】
図1~図4に例示する樹脂管1は本発明により製造される。この樹脂管1は、長手方向先端部に樹脂製のニップル4を有している。このニップル4には金属製の芯管5が内嵌されていて、樹脂管1には芯管5が一体化されている。樹脂管1は、硬化樹脂R2により形成されている管壁2を有する円筒体であり、管路3が長手方向に延在している。
(【0011】以降は省略されています)

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