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公開番号2025086614
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-09
出願番号2023200706
出願日2023-11-28
発明の名称空気入りタイヤ及びその製造方法
出願人横浜ゴム株式会社
代理人清流国際弁理士法人,個人,個人
主分類B60C 19/12 20060101AFI20250602BHJP(車両一般)
要約【課題】 トレッド部を含む部位に熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物からなるシート部材が配置される場合において、シーラント層の形成時の加熱によるシート部材の変形又は劣化を回避し、タイヤの外観や性能を良好に維持することを可能にした空気入りタイヤ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 トレッド部1と一対のサイドウォール部2と一対のビード部3とを備えた空気入りタイヤにおいて、トレッド部1を含む部位に、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂中にエラストマーが分散している熱可塑性エラストマー組成物からなるシート部材9が配置される一方で、トレッド部1におけるタイヤ内面10にシーラント層20が形成され、該シーラント層20のシーラントがシリコーン系組成物から構成される。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、
前記トレッド部を含む部位に、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂中にエラストマーが分散している熱可塑性エラストマー組成物からなるシート部材が配置される一方で、
前記トレッド部におけるタイヤ内面にシーラント層が形成され、該シーラント層のシーラントがシリコーン系組成物から構成されることを特徴とする空気入りタイヤ。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記シリコーン系組成物は2液硬化型シリコーンであることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
【請求項3】
前記シート部材が前記タイヤ内面の少なくとも一部を構成することを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
【請求項4】
前記シート部材が一方のビード部から他方のビード部まで前記タイヤ内面に沿って延在するインナーライナー層であることを特徴とする請求項1~3のいずれに記載の空気入りタイヤ。
【請求項5】
前記熱可塑性樹脂又は前記熱可塑性エラストマー組成物の熱可塑性樹脂が脂肪族ポリアミドを含むことを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
【請求項6】
前記タイヤ内面に対する水の接触角α1と前記シーラント層に対する水の接触角α2とが|α1-α2|≦30°の関係を満足することを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の空気入りタイヤを製造する方法であって、
前記シーラント層を除く空気入りタイヤを製造した後、
前記トレッド部におけるタイヤ内面にシリコーン系組成物からなるシーラントを塗布して前記シーラント層を形成するにあたって、前記タイヤ内面に塗布される前記シーラントの温度を70℃よりも低くすることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トレッド部におけるタイヤ内面にシーラント層を備えた空気入りタイヤ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、トレッド部を含む部位に熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物からなるシート部材が配置される場合において、シーラント層の形成時の加熱によるシート部材の変形又は劣化を回避し、タイヤの外観や性能を良好に維持することを可能にした空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
空気入りタイヤにおいて、トレッド部におけるインナーライナー層のタイヤ径方向内側にシーラント層を設けることが提案されている。このような空気入りタイヤでは、釘等の異物がトレッド部に突き刺さった際に、その貫通孔にシーラントが流入することにより、空気圧の減少を抑制し、走行を維持することが可能になる。
【0003】
従来、シーラント層を構成するシーラントは、ブチル系ゴムを主体とするゴム組成物が一般的である(例えば、特許文献1~3参照)。ブチル系ゴムとしては、例えば、ブチルゴム(IIR)の他、臭素化ブチルゴム(Br-IIR)、塩素化ブチルゴム(Cl-IIR)等のハロゲン化ブチルゴムが挙げられる。このようなシーラントは高温に加熱されて軟化させた状態でタイヤ内面に塗布される(例えば、特許文献4参照)。
【0004】
一方、空気入りタイヤにおいて、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂中にエラストマーが分散している熱可塑性エラストマー組成物からなるシート部材をインナーライナー層やタイヤ骨格として用いることが提案されている(例えば、特許文献5~6参照)。
【0005】
しかしながら、トレッド部を含む部位に熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物からなるシート部材が配置された空気入りタイヤにおいて、高温に加熱されたシーラントをタイヤ内面に塗布すると、その影響で熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物からなるシート部材に変形又は劣化が生じ、その結果として、タイヤの外観や性能が悪化するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6583456号公報
特許第6620851号公報
特許第7319533号公報
特許第6124967号公報
特許第3575879号公報
特許第5901105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、トレッド部を含む部位に熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマー組成物からなるシート部材が配置される場合において、シーラント層の形成時の加熱によるシート部材の変形又は劣化を回避し、タイヤの外観や性能を良好に維持することを可能にした空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、
前記トレッド部を含む部位に、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂中にエラストマーが分散している熱可塑性エラストマー組成物からなるシート部材が配置される一方で、
前記トレッド部におけるタイヤ内面にシーラント層が形成され、該シーラント層のシーラントがシリコーン系組成物から構成されることを特徴とするものである。
【0009】
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤの製造方法は、上述の空気入りタイヤを製造する方法であって、
前記シーラント層を除く空気入りタイヤを製造した後、
前記トレッド部におけるタイヤ内面にシリコーン系組成物からなるシーラントを塗布して前記シーラント層を形成するにあたって、前記タイヤ内面に塗布される前記シーラントの温度を70℃よりも低くすることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、トレッド部を含む部位に、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂中にエラストマーが分散している熱可塑性エラストマー組成物からなるシート部材が配置された空気入りタイヤにおいて、トレッド部におけるタイヤ内面にシリコーン系組成物からなるシーラントを含むシーラント層が形成されるので、タイヤ内面に塗布されるシーラントの温度を低くすることが可能である。例えば、タイヤ内面に塗布されるシーラントの温度は70℃よりも低くすることが可能である。そのため、シーラント層の形成時の加熱によるシート部材の変形又は劣化を回避し、空気入りタイヤの外観や性能を良好に維持することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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