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公開番号
2024168203
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-05
出願番号
2023084681
出願日
2023-05-23
発明の名称
ゴムと金属との接着性の評価方法
出願人
横浜ゴム株式会社
,
国立大学法人東海国立大学機構
,
国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学
代理人
清流国際弁理士法人
,
個人
,
個人
主分類
G01N
23/085 20180101AFI20241128BHJP(測定;試験)
要約
【課題】湿熱老化による金属と加硫ゴムとの接着性の変化具合をより明確に把握できるゴムと金属との接着性の評価方法を提供する。
【解決手段】試料10を用いる初期測定工程S110と湿熱老化処理された試料10を用いる処理後測定工程S130とを実行して3次元空間分解X線吸収微細構造解析により取得したそれぞれの3次元像データD1、D2を利用して、同一の粒状体についてその粒状体に存在する異なる成分のそれぞれの粒子の検出強度、検出頻度を測定結果として得て、機械学習を用いてそれぞれの測定結果を演算装置3によりデータ処理することにより、それぞれの同一の粒状体での異なる成分のそれぞれの粒子の湿熱老化処理の前後での特徴を示す特徴点がプロットされた散布図データD3を作成し、作成した散布図データD3を用いて加硫ゴムと金属との接着性を評価する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
金属が含まれた未加硫ゴムを加硫した加硫ゴムを試料として、3次元空間分解X線吸収微細構造解析により、前記試料に存在する前記金属を由来とする金属成分を有する複数の粒状体の3次元像データを取得して、取得した前記3次元像データを利用するゴムと金属との接着性の評価方法において、
それぞれの前記粒状体について、前記金属成分が異なる金属化合物および同一種類の前記金属成分でその価数が異なる金属化合物をそれぞれ異なる成分の粒子として扱い、
前記試料を用いる初期測定工程と、この初期測定工程後に湿熱老化処理された前記試料を用いる処理後測定工程とを実行して、それぞれの前記測定工程では、それぞれの前記3次元像データを取得して、取得したそれぞれの前記3次元像データを用いて、同一の前記粒状体についてその粒状体に存在する異なる前記成分のそれぞれの前記粒子の検出強度および検出頻度を測定結果として得て、
機械学習を用いてそれぞれの前記測定工程でのそれぞれの前記粒状体についての前記測定結果を演算装置によりデータ処理することにより、それぞれの同一の前記粒状体での異なる前記成分のそれぞれの前記粒子の前記湿熱老化処理の前後での特徴を示す特徴点がプロットされた散布図データを作成し、
作成した前記散布図データを用いて前記加硫ゴムと前記金属との接着性を評価するゴムと金属との接着性の評価方法。
続きを表示(約 530 文字)
【請求項2】
前記未加硫ゴムの配合または/および加硫条件を異ならせた多数種類の前記加硫ゴムを前記試料として用いて、それぞれの前記試料についての前記散布図データを取得しておき、それぞれの前記散布図データに基づいて、前記配合または/および前記加硫条件と前記接着性の変化具合との関係を把握する請求項1に記載のゴムと金属との接着性の評価方法。
【請求項3】
前記散布図データの作成では、前記機械学習を用いてそれぞれの前記測定工程でのそれぞれの前記粒状体についての前記測定結果を前記演算装置によりデータ処理することにより、それぞれの前記粒状体についての前記湿熱老化処理の前後でのそれぞれの異なる前記成分に関する前記特徴を示す特徴量を多数種類の前記特徴について抽出し、抽出したそれぞれの前記特徴に対する主成分分析による次元削減を行って得られた主成分得点を前記特徴点として用いる請求項1または2に記載のゴムと金属との接着性の評価方法。
【請求項4】
前記試料として、粒子径1μm以上100μm以下の金属粉末が0.5質量%以上10質量%以下配合されている前記加硫ゴムを用いる請求項1または2に記載のゴムと金属との接着性の評価方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴムと金属との接着性の評価方法に関し、より詳しくは、湿熱老化による金属と加硫ゴムとの接着性の変化具合をより明確に把握できるゴムと金属との接着性の評価方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
タイヤなどのゴム製品にはスチールコードなどの金属材料が使用されている。金属材料と加硫ゴムとの接着性は湿熱老化により大きな影響を受ける。例えば、ブラス(真鍮)めっきスチールコードのブラス成分や硫化金属層の銅成分や亜鉛化合物がイオン化して加硫ゴム中に拡散することで接着性が低下する。
【0003】
本願発明者らは、金属成分がゴム中に拡散して増減する様子をコンピュータトモグラフィ-X線吸収微細構造解析により3次元的に定量し評価する方法を提案している(特許文献1参照)。特許文献1で提案されている発明では、コンピュータトモグラフィ-X線吸収微細構造解析により得られた金属成分の粒子の3次元像を用いてゴム中の金属成分の増減をミクロ的に把握する。得られた3次元像からは粒子の組成、粒子径(球相当径)、粒子形状、粒子の密度などの様々なパラメータを得ることができる。しかしながら、湿熱老化による接着性と変化具合は、様々なパラメータが複雑に関連するので把握することが難しい。それ故、湿熱老化による加硫ゴムと金属との接着性の変化具合をより明確に把握するには更なる工夫が必要になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-188741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、湿熱老化による金属と加硫ゴムとの接着性の変化具合をより明確に把握できるゴムと金属との接着性の評価方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成する本発明のゴムと金属との接着性の評価方法は、金属が含まれた未加硫ゴムを加硫した加硫ゴムを試料として、3次元空間分解X線吸収微細構造解析により、前記試料に存在する前記金属を由来とする金属成分を有する複数の粒状体の3次元像データを取得して、取得した前記3次元像データを利用するゴムと金属との接着性の評価方法において、それぞれの前記粒状体について、前記金属成分が異なる金属化合物および同一種類の前記金属成分でその価数が異なる金属化合物をそれぞれ異なる成分の粒子として扱い、前記試料を用いる初期測定工程と、この初期測定工程後に湿熱老化処理された前記試料を用いる処理後測定工程とを実行して、それぞれの前記測定工程では、それぞれの前記3次元像データを取得して、取得したそれぞれの前記3次元像データを用いて、同一の前記粒状体についてその粒状体に存在する異なる前記成分のそれぞれの前記粒子の検出強度および検出頻度を測定結果として得て、機械学習を用いてそれぞれの前記測定工程でのそれぞれの前記粒状体についての前記測定結果を演算装置によりデータ処理することにより、それぞれの同一の前記粒状体での異なる前記成分のそれぞれの前記粒子の前記湿熱老化処理の前後での特徴を示す特徴点がプロットされた散布図データを作成し、作成した前記散布図データを用いて前記加硫ゴムと前記金属との接着性を評価することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、前記散布図データにプロットされたそれぞれの特徴点は、湿熱老化処理の前後でのそれぞれの粒状体における金属成分のそれぞれの異なる成分の状態としてその体積や質量を表している。即ち、前記散布図データでの金属成分の異なる成分毎のそれぞれの特徴点を、湿熱老化処理の前後で比較することにより、試料でのそれぞれの金属成分のイオン化の進行やゴムの硫黄との硫化反応の進行の度合いを把握できる。したがって、前記散布図データを作成することにより、湿熱老化による加硫ゴムと金属との接着性の変化具合を視覚的により明確に把握できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
評価システムを例示する説明図である。
湿熱老化処理前の粒状体の3次元像データを例示する説明図である。
湿熱老化処理後の粒状体の3次元像データを例示する説明図である。
ゴムと金属の接着性の評価方法の実施形態の手順を例示するフロー図である。
初期測定工程での測定結果データを例示する説明図である。
処理後測定工程での測定結果データを例示する説明図である。
初期測定工程での特徴データを例示する説明図である。
散布図データを例示する説明図である。
別の散布図データを例示する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明のゴムと金属との接着性の評価方法を、図に示す実施形態に基づいて説明する。
【0010】
図1に例示する評価システム1は、ゴムと金属との接着性の評価方法を実施するために使用される。この評価方法では、3次元空間分解X線吸収微細構造イメージング解析装置2(以下、XAFSイメージング解析装置2)を用いて取得した、試料10に含まれる粒状体の3次元像データD1、D2(後述する図2、3)を利用した測定を行う。この測定では、初期測定工程(後述する図4に例示する初期測定工程S110)と処理後測定工程(後述する図4に例示する処理後測定工程S130)とを行う。次いで、それぞれの測定で得られた測定結果を演算装置3により機械学習を用いてデータ処理することにより、後述する図8に例示する散布図データD3を作成する。そして、作成された散布図データD3を用いて加硫ゴムと金属との接着性を評価する。
(【0011】以降は省略されています)
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