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公開番号2024158814
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074365
出願日2023-04-28
発明の名称ラミネート処理装置、及び、画像形成システム
出願人株式会社リコー
代理人個人
主分類B29C 63/02 20060101AFI20241031BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】熱加圧ローラ対に過昇温が生じてしまっても、ラミネート処理の異常を生じにくくする。
【解決手段】第1ヒータ51c1と第2ヒータ51c2とのうち少なくとも一方への通電を遮断可能なサーモスタット51gが設けられている。また、重合シートPJの幅方向の搬送領域Pwに対応するニップが解除されるように第1ローラ51a1に対して第2ローラ51a2を移動させる移動機構51eが設けられている。また、サーモスタット51gと移動機構51eとが接続された電源ライン51xが設けられている。そして、サーモスタット51gによって第1ヒータ51c1と第2ヒータ51c2とのうち少なくとも一方への通電が遮断されたときに、電源ライン51xを介しての移動機構51eへの通電も遮断されて移動機構51eによる第2ローラ51a2の移動がおこなわれる。
【選択図】図15
特許請求の範囲【請求項1】
2枚のシートの間に中シートを挿入した状態の重合シートに対してラミネート処理を施すラミネート処理装置であって、
第1加熱手段によって加熱される第1ローラと、第2加熱手段によって加熱される第2ローラと、が圧接して前記重合シートが搬送されるニップが形成される熱加圧ローラ対と、
前記第1ローラと前記第2ローラとのうち少なくとも一方の温度変化を感知可能に構成されて、前記第1加熱手段と前記第2加熱手段とのうち少なくとも一方への通電を遮断可能な通電遮断手段と、
前記重合シートの幅方向の搬送領域に対応する前記ニップが解除されるように前記第1ローラに対して前記第2ローラを相対的に移動させる移動機構と、
前記通電遮断手段と前記移動機構とが接続された電源ラインと、
を備え、
前記通電遮断手段によって前記第1加熱手段と前記第2加熱手段とのうち少なくとも一方への通電が遮断されたときに、前記電源ラインを介しての前記移動機構への通電も遮断されて前記移動機構による前記第2ローラの相対的な移動がおこなわれることを特徴とするラミネート処理装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記移動機構は、前記第1ローラを移動させることなく、前記第2ローラを前記幅方向の一端側端部を中心に他端側端部を前記第1ローラから離れる方向に移動させるものであることを特徴とする請求項1に記載のラミネート処理装置。
【請求項3】
前記通電遮断手段は、前記第1ローラのローラ表面の温度変化を感知可能なサーモスタットであって、前記ローラ表面が所定温度に達したときに前記第1加熱手段と前記第2加熱手段と前記移動機構とへの通電を遮断することを特徴とする請求項2に記載のラミネート処理装置。
【請求項4】
前記移動機構は、
前記第1ローラを移動させることなく、前記第2ローラを前記幅方向の一端側端部を中心に他端側端部を前記第1ローラから離れる方向に移動させる第1移動機構と、
前記第1ローラを移動させることなく、前記第2ローラを前記他端側端部を中心に前記一端側端部を前記第1ローラから離れる方向に移動させる第2移動機構と、
であることを特徴とする請求項1に記載のラミネート処理装置。
【請求項5】
前記通電遮断手段は、前記第1ローラのローラ表面の温度変化を感知可能な第1サーモスタットと、前記第2ローラのローラ表面の温度変化を感知可能な第2サーモスタットと、であって、
前記電源ラインは、前記第1サーモスタットと前記第1移動機構とが接続された第1電源ラインと、前記第2サーモスタットと前記第2移動機構とが接続された第2電源ラインと、であって、
前記第1ローラのローラ表面が第1所定温度に達したときに前記第1加熱手段と前記第1移動機構とへの通電を遮断して、前記第2ローラのローラ表面が第2所定温度に達したときに前記第2加熱手段と前記第2移動機構とへの通電を遮断することを特徴とする請求項4に記載のラミネート処理装置。
【請求項6】
前記移動機構による前記第2ローラの相対的な移動の有無を検知可能な移動検知手段と、
前記通電遮断手段による通電の遮断を検知可能な通電検知手段と、
を備え、
前記通電遮断手段による通電の遮断と、前記移動機構による前記第2ローラの相対的な移動と、がおこなわれるべきときであって、そのうちの少なくとも1つがおこなわれなかったことが前記移動検知手段及び前記通電検知手段によって検知されたときに、その旨が報知されることを特徴とする請求項1に記載のラミネート処理装置。
【請求項7】
前記移動機構は、通電時に前記第1ローラに当接するように前記第2ローラを移動させて、非通電時に前記第1ローラから離れるように前記第2ローラを移動させるソレノイドを具備したことを特徴とする請求項1に記載のラミネート処理装置。
【請求項8】
前記2枚のシートが重ね合されて接合部で接合された前記重合シートの非接合部を剥離するシート剥離部と、
前記熱加圧ローラ対を具備したラミネート処理部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のラミネート処理装置。
【請求項9】
請求項1に記載のラミネート処理装置と、
前記中シートに画像を形成する画像形成装置と、
を備えたことを特徴とする画像形成システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、2枚のシートの間に中シートが挿入された重合シートに対してラミネート処理を施すラミネート処理装置と、ラミネート処理装置と画像形成装置とを備えた画像形成システムと、に関するものである。
続きを表示(約 2,800 文字)【0002】
従来から、2枚のシートの間に中シートが挿入された状態のものに対してラミネート処理を施すラミネート処理装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
詳しくは、ラミネート処理装置は、一端側の1辺が接合されたラミネートシート(重合シート)における2枚のシートを分離(剥離)して、その間に画像形成装置で印刷した中紙(中シート)を挿入している。そして、中紙が挿入されたラミネートシートを、ヒータ(加熱手段)がそれぞれ設置された一対のローラからなる熱加圧ローラ対(ラミネート処理部)のニップに搬送して、加熱・加圧してラミネート処理を施している。
【0003】
一方、特許文献2には、画像形成装置(プリンタ)に設置された定着装置であって、定着ローラの温度と、定着ローラに圧接して定着ニップを形成する加圧ローラの温度と、定着ローラを補助的に加熱する外部加熱ローラの温度と、がそれぞれ狙いの温度範囲から外れたときに、定着ローラと外部加熱ローラとにそれぞれ内設されたヒータへの通電を遮断するとともに、定着ローラに対して外部加熱ローラを離間させる技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のラミネート処理装置は、熱加圧ローラ対を構成する2つのローラが、それぞれに設置された加熱手段によって高温に加熱されるため、熱加圧ローラ対に適正な温度範囲を超える過昇温が生じたときに、熱加圧ローラ対を構成する2つのローラにおけるニップの部分が同じように熱劣化してしまって、その後におこなわれるラミネート処理に異常が生じてしまっていた。
【0005】
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、熱加圧ローラ対に過昇温が生じてしまっても、ラミネート処理の異常が生じにくい、ラミネート処理装置、及び、画像形成システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明におけるシート処理装置は、2枚のシートの間に中シートを挿入した状態の重合シートに対してラミネート処理を施すラミネート処理装置であって、第1加熱手段によって加熱される第1ローラと、第2加熱手段によって加熱される第2ローラと、が圧接して前記重合シートが搬送されるニップが形成される熱加圧ローラ対と、前記第1ローラと前記第2ローラとのうち少なくとも一方の温度変化を感知可能に構成されて、前記第1加熱手段と前記第2加熱手段とのうち少なくとも一方への通電を遮断可能な通電遮断手段と、前記重合シートの幅方向の搬送領域に対応する前記ニップが解除されるように前記第1ローラに対して前記第2ローラを相対的に移動させる移動機構と、前記通電遮断手段と前記移動機構とが接続された電源ラインと、を備え、前記通電遮断手段によって前記第1加熱手段と前記第2加熱手段とのうち少なくとも一方への通電が遮断されたときに、前記電源ラインを介しての前記移動機構への通電も遮断されて前記移動機構による前記第2ローラの相対的な移動がおこなわれるものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、熱加圧ローラ対に過昇温が生じてしまっても、ラミネート処理の異常が生じにくい、ラミネート処理装置、及び、画像形成システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
この発明の実施の形態におけるラミネート処理装置を示す全体構成図である。
ラミネート処理装置の動作を制御する制御ブロックのハードウェア構成図である。
(A)把持部材が把持位置に移動した状態を示す側面図と、(B)把持部材が退避位置に移動した状態を示す側面図と、である。
(A)把持部材が把持位置に移動した状態を示す斜視図と、(B)把持部材が退避位置に移動した状態を示す斜視図と、である。
ラミネート処理装置の動作を示す図である。
図5に続くラミネート処理装置の動作を示す図である。
図6に続くラミネート処理装置の動作を示す図である。
図7に続くラミネート処理装置の動作を示す図である。
図8に続くラミネート処理装置の動作を示す図である。
剥離爪が重合シートに挿入された状態を幅方向に示す図である。
剥離爪の動作を示す斜視図である。
ラミネート処理装置でおこなわれる制御を示すフローチャートである。
剥離爪の移動機構を示す構成図である。
ラミネート処理部における熱加圧ローラ対の接離動作を示す断面図である。
ラミネート処理部における熱加圧ローラ対の接離動作を幅方向に示す図である。
通電遮断回路の構成を示すブロック図である。
ラミネート処理部における熱加圧ローラ対の接離制御を示すフローチャートである。
通電遮断の制御と熱加圧ローラ対の接離制御とをおこなうときに、装置の状態の態様を示す表図である。
変形例1としての、ラミネート処理部を幅方向に示す図である。
図19のラミネート処理部における熱加圧ローラ対の離間動作を幅方向に示す図である。
図19のラミネート処理部における通電遮断回路の構成を示すブロック図である。
図19のラミネート処理部における熱加圧ローラ対の接離制御を示すフローチャートである。
変形例2としての、画像形成システムを示す図である。
変形例3としての、画像形成システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
【0010】
まず、図1にて、シート処理装置としてのラミネート処理装置50における全体の構成・動作について説明する。
ラミネート処理装置50には、シート処理部としてのシート剥離部1やラミネート処理部51、シート給送部としての第1給送トレイ11、第2給送トレイ12、排出部としての排出トレイ13(第1排出トレイ)、パージ部としてのパージトレイ55(第2排出トレイ)、などが設けられている。本実施の形態におけるラミネート処理装置50は、シート(重合シートPJや中シートPM)を上方から下方に搬送するように構成されている。
なお、ラミネート処理装置50の外装部には、ラミネート処理装置50における種々の情報を表示したり種々の指令を入力したりするための操作表示パネル49(操作表示部)が設置されている。
(【0011】以降は省略されています)

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