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公開番号2024153940
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-29
出願番号2024135205,2020520392
出願日2024-08-14,2019-05-24
発明の名称反射型マスクブランク、反射型マスク、並びに反射型マスク及び半導体装置の製造方法
出願人HOYA株式会社
代理人弁理士法人 津国
主分類G03F 1/24 20120101AFI20241022BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】 反射型マスクのシャドーイング効果をより低減するとともに、微細で高精度な位相シフトパターンを形成できる反射型マスクブランクを提供する。
【解決手段】 基板上に、多層反射膜及びEUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜をこの順で有する反射型マスクブランクであって、前記位相シフト膜は、第1の層と第2の層とを有し、前記第1の層は、タンタル(Ta)及びクロム(Cr)のうち少なくとも1以上の元素を含む材料からなり、前記第2の層は、ルテニウム(Ru)と、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)及びレニウム(Re)のうち少なくとも1以上の元素とを含む金属を含む材料からなることを特徴とする反射型マスクブランクである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基板上に、多層反射膜及びEUV光の位相をシフトさせる位相シフト膜をこの順で有する反射型マスクブランクであって、
前記位相シフト膜は、第1の層と第2の層とを有し、
前記第1の層は、タンタル(Ta)及びクロム(Cr)のうち少なくとも1以上の元素を含む材料からなり、
前記第2の層は、ルテニウム(Ru)と、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)及びレニウム(Re)のうち少なくとも1以上の元素とを含む金属を含む材料からなることを特徴とする反射型マスクブランク。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第2の層は、ルテニウム(Ru)と、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)及びコバルト(Co)のうち少なくとも1以上の元素とを含む金属を含む材料からなることを特徴とする請求項1に記載の反射型マスクブランク。
【請求項3】
前記多層反射膜と前記位相シフト膜との間に保護膜を更に有し、
前記保護膜は、ルテニウム(Ru)を含む材料からなり、
前記保護膜の上に、前記第1の層及び第2の層がこの順に積層されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
【請求項4】
前記多層反射膜と前記位相シフト膜との間に保護膜を更に有し、
前記保護膜は、シリコン(Si)及び酸素(O)を含む材料からなり、
前記保護膜の上に、前記第2の層及び第1の層がこの順に積層されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型マスクブランク。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか一つに記載の反射型マスクブランクにおける前記位相シフト膜がパターニングされた位相シフトパターンを有することを特徴とする反射型マスク。
【請求項6】
請求項1乃至4の何れか一つに記載の反射型マスクブランクにおける前記第1の層は、タンタル(Ta)を含む材料からなり、
前記第2の層を塩素系ガスと酸素ガスとを含むドライエッチングガスによってパターニングし、前記第1の層を酸素ガスを含まないハロゲン系ガスを含むドライエッチングガスによってパターニングすることにより、位相シフトパターンを形成することを特徴とする反射型マスクの製造方法。
【請求項7】
請求項1乃至4の何れか一つに記載の反射型マスクブランクにおける前記第1の層は、クロム(Cr)を含む材料からなり、
前記第2の層を酸素ガスを含むドライエッチングガスによってパターニングし、前記第1の層を酸素ガスを含まない塩素系ガスを含むドライエッチングガスによってパターニングすることにより、位相シフトパターンを形成することを特徴とする反射型マスクの製造方法。
【請求項8】
請求項1乃至4の何れか一つに記載の反射型マスクブランクにおける前記第1の層は、クロム(Cr)を含む材料からなり、
前記第2の層及び前記第1の層を塩素系ガスと酸素ガスとを含むドライエッチングガスによってパターニングすることにより、位相シフトパターンを形成することを特徴とする反射型マスクの製造方法。
【請求項9】
EUV光を発する露光光源を有する露光装置に、請求項5に記載の反射型マスクをセットし、被転写基板上に形成されているレジスト膜に転写パターンを転写する工程を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造などに使用される露光用マスクを製造するための原版である反射型マスクブランク、反射型マスク、並びに反射型マスク及び半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
半導体装置製造における露光装置の光源の種類は、波長436nmのg線、同365nmのi線、同248nmのKrFレーザ、同193nmのArFレーザと、波長を徐々に短くしながら進化してきている。より微細なパターン転写を実現するため、波長が13.5nm近傍の極端紫外線(EUV:Extreme Ultra Violet)を用いたEUVリソグラフィーが開発されている。EUVリソグラフィーでは、EUV光に対して透明な材料が少ないことから、反射型のマスクが用いられる。この反射型マスクでは、低熱膨張基板上に露光光を反射する多層反射膜が形成され、当該多層反射膜を保護するための保護膜の上に、所望の転写用パターンが形成されたマスク構造を基本構造としている。また、転写用パターンの構成から、代表的なものとして、バイナリー型反射マスク及び位相シフト型反射マスク(ハーフトーン位相シフト型反射マスク)がある。バイナリー型反射マスクは、EUV光を十分吸収する比較的厚い吸収体パターンを有する。位相シフト型反射マスクは、EUV光を光吸収により減光させ、且つ多層反射膜からの反射光に対してほぼ位相が反転(約180度の位相反転)した反射光を発生させる比較的薄い吸収体パターン(位相シフトパターン)を有する。この位相シフト型反射マスクは、透過型光位相シフトマスクと同様に、位相シフト効果によって高い転写光学像コントラストが得られるので解像度向上効果がある。また、位相シフト型反射マスクの吸収体パターン(位相シフトパターン)の膜厚が薄いことから、精度良く微細な位相シフトパターンを形成できる。
【0003】
EUVリソグラフィーでは、光透過率の関係から多数の反射鏡からなる投影光学系が用いられている。そして、反射型マスクに対してEUV光を斜めから入射させて、これらの複数の反射鏡が投影光(露光光)を遮らないようにしている。入射角度は、現在、反射マスク基板垂直面に対して6度とすることが主流である。投影光学系の開口数(NA)の向上と共に8度程度のより斜入射となる角度にする方向で検討が進められている。
【0004】
EUVリソグラフィーでは、露光光が斜めから入射されるため、シャドーイング効果と呼ばれる固有の問題がある。シャドーイング効果とは、立体構造を持つ吸収体パターンへ露光光が斜めから入射されることにより影ができ、転写形成されるパターンの寸法や位置が変わる現象のことである。吸収体パターンの立体構造が壁となって日陰側に影ができ、転写形成されるパターンの寸法や位置が変わる。例えば、配置される吸収体パターンの向きが斜入射光の方向と平行となる場合と垂直となる場合とで、両者の転写パターンの寸法と位置に差が生じ、転写精度を低下させる。
【0005】
このようなEUVリソグラフィー用の反射型マスク及びこれを作製するためのマスクブランクに関連する技術が特許文献1から特許文献3に開示されている。また、特許文献1には、シャドーイング効果についても、開示されている。EUVリソグラフィー用の反射型マスクとして位相シフト型反射マスクを用いることで、バイナリー型反射マスクの吸収体パターンの膜厚よりも位相シフトパターンの膜厚を比較的薄くすることにより、シャドーイング効果による転写精度の低下の抑制を図っている。
【0006】
特開2010-080659号公報
特開2004-207593号公報
特開2009-206287号公報
【発明の開示】
【0007】
パターンを微細にするほど、及びパターン寸法やパターン位置の精度を高めるほど半導体装置の電気的特性及び性能が上がり、また、集積度向上やチップサイズを低減できる。そのため、EUVリソグラフィーには従来よりも一段高い高精度微細寸法パターン転写性能が求められている。現在では、hp16nm(half pitch 16nm)世代対応の超微細高精度パターン形成が要求されている。このような要求に対し、シャドーイング効果を小さくするために、更に吸収体膜(位相シフト膜)の膜厚を薄くすることが求められている。特に、EUV露光の場合において、吸収体膜(位相シフト膜)の膜厚を60nm未満、好ましくは50nm以下とすることが要求されている。
【0008】
特許文献1乃至3に開示されているように、従来から反射型マスクブランクの吸収体膜(位相シフト膜)を形成する材料としてTaが用いられてきた。しかし、EUV光(例えば、波長13.5nm)におけるTaの屈折率nが約0.943である。そのため、Taの位相シフト効果を利用しても、Taのみで形成される吸収体膜(位相シフト膜)の膜厚の下限は60nmが限界である。より膜厚を薄くするためには、例えば、屈折率nの小さい(位相シフト効果の大きい)金属材料を用いることができる。波長13.5nmにおける屈折率nが小さい金属材料としては、特許文献1の、例えば図7にも記載されているように、Mo(n=0.921)及びRu(n=0.887)がある。しかし、Moは非常に酸化されやすく洗浄耐性が懸念され、Ruはエッチングレートが低く、加工や修正が困難である。
【0009】
本発明は、上記の点に鑑み、反射型マスクのシャドーイング効果をより低減するとともに、微細で高精度な位相シフトパターンを形成できる反射型マスクブランク及びこれによって作製される反射型マスクの提供、並びに半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(【0011】以降は省略されています)

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