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公開番号
2024150581
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-23
出願番号
2024114613,2024515414
出願日
2024-07-18,2023-12-01
発明の名称
ポリアミド樹脂組成物
出願人
UBE株式会社
代理人
弁理士法人 津国
主分類
C08L
77/02 20060101AFI20241016BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】機械特性、摺動性及び耐摩耗性に優れたポリアミド樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、脂肪族ポリアミド樹脂(A)、酸変性ポリオレフィン(B)、及び集束剤が塗布されているガラス繊維(C)を配合してなるポリアミド樹脂組成物であって、ポリアミド樹脂組成物100質量部において、脂肪族ポリアミド樹脂(A)を50.00~90.00質量部、酸変性ポリオレフィン(B)を2.00~15.00質量部、及び集束剤が塗布されているガラス繊維(C)を6.00~14.00質量部配合してなり、135℃のデカリン溶媒中で測定される、酸変性ポリオレフィン(B)の極限粘度[η]が10~40dl/gであり、ガラス繊維(C)の平均繊維径が10.0μm以下であり、集束剤が、ポリウレタン樹脂と、酸性基を有する共重合体とを含むポリアミド樹脂組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
脂肪族ポリアミド樹脂(A)、酸変性ポリオレフィン(B)、及び集束剤が塗布されているガラス繊維(C)を配合してなるポリアミド樹脂組成物であって、
ポリアミド樹脂組成物100質量部において、脂肪族ポリアミド樹脂(A)を50.00~90.00質量部、酸変性ポリオレフィン(B)を2.00~15.00質量部、及び集束剤が塗布されているガラス繊維(C)を6.00~14.00質量部配合してなり、
135℃のデカリン溶媒中で測定される、前記酸変性ポリオレフィン(B)の極限粘度[η]が10~40dl/gであり、
前記ガラス繊維の平均繊維径が10.0μm以下であり、
前記集束剤が、ポリウレタン樹脂と、酸性基を有する共重合体とを含む、
ポリアミド樹脂組成物。
続きを表示(約 370 文字)
【請求項2】
さらに、高級脂肪酸アミド(D1)及び高級脂肪酸塩(D2)からなる群から選択される少なくとも1種の高級脂肪酸化合物(D)を、ポリアミド樹脂組成物100質量部において、0.05~0.50質量部配合してなる請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項3】
前記脂肪族ポリアミド樹脂(A)が、アミノカルボン酸又はラクタム由来の構成単位を有する請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項4】
前記脂肪族ポリアミド樹脂(A)の数平均分子量が、10,000~35,000である、請求項1に記載のポリアミド樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載のポリアミド樹脂組成物の成形品。
【請求項6】
摺動性が求められる用途に用いられる請求項5の成形品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミド樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリアミド樹脂は、エンジニアリングプラスチックとして優れた特性を有し、自動車、機械、電気・電子など各種の工業分野において広く使用されている。中でも、ポリアミド樹脂が剛性、強靭性に優れる点から、ギア、カム、プーリー、軸受、ベアリングリテーナー、ドアチェッカー、タイミングチェーンガイド用品など、摩擦条件下において用いられる摺動部品に使用されている。
【0003】
このような摺動部品の摺動性、特に耐摩耗性を向上するために、ポリオレフィン成分を含有させたポリアミド樹脂の開発がなされている。
特許文献1及び3では、ポリオレフィン成分として超高分子量のものを使用したポリアミド樹脂組成物は摺動性に優れることが記載されている。特許文献1及び2では、ポリオレフィン成分は酸変性されたものが使用されている。
そして、特許文献4には、共重合化合物とアミノシランとポリウレタン樹脂とを含有するガラス繊維集束剤で処理されたガラス繊維、及びポリアミド樹脂を複合化させた、ガラス繊維強化ポリアミド樹脂が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-199789号公報
特開2018-119018号公報
特開平10-60269号公報
特開2014-231452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
摺動部品には、繰り返しの使用によって摺動部品自体が摩耗しないことが求められることに加え、接触対象を劣化させないことも求められる。
特許文献1~3のポリアミド樹脂組成物については、摺動性は確認されているものの、上記要求を満たす組成物とするためにさらなる改良が求められた。
特許文献4のポリアミド樹脂では、機械的強度が確認されているに過ぎなかった。
【0006】
本発明は、機械特性、摺動性及び耐摩耗性に優れたポリアミド樹脂組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、例えば以下の[1]~[6]である。
[1]脂肪族ポリアミド樹脂(A)、酸変性ポリオレフィン(B)、及び集束剤が塗布されているガラス繊維(C)を配合してなるポリアミド樹脂組成物であって、
ポリアミド樹脂組成物100質量部において、脂肪族ポリアミド樹脂(A)を50.00~90.00質量部、酸変性ポリオレフィン(B)を2.00~15.00質量部、及び集束剤が塗布されているガラス繊維(C)を6.00~14.00質量部配合してなり、
135℃のデカリン溶媒中で測定される、前記酸変性ポリオレフィン(B)の極限粘度[η]が10~40dl/gであり、
前記ガラス繊維の平均繊維径が10.0μm以下であり、
前記集束剤が、ポリウレタン樹脂と、酸性基を有する共重合体とを含む、
ポリアミド樹脂組成物。
[2]さらに、高級脂肪酸アミド(D1)及び高級脂肪酸塩(D2)からなる群から選択される少なくとも1種の高級脂肪酸化合物(D)を、ポリアミド樹脂組成物100質量部において、0.05~0.50質量部配合してなる[1]のポリアミド樹脂組成物。
[3]前記脂肪族ポリアミド樹脂(A)が、アミノカルボン酸又はラクタム由来の構成単位を有する[1]又は[2]のポリアミド樹脂組成物。
[4]前記脂肪族ポリアミド樹脂(A)の数平均分子量が、10,000~35,000である、[1]~[3]のいずれかのポリアミド樹脂組成物。
[5][1]~[4]のいずれかのポリアミド樹脂組成物の成形品。
[6]摺動性が求められる用途に用いられる[5]の成形品。
【発明の効果】
【0008】
本発明のポリアミド樹脂組成物は、機械特性、摺動性及び耐摩耗性に優れる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、脂肪族ポリアミド樹脂(A)、酸変性ポリオレフィン(B)、及び集束剤が塗布されているガラス繊維(C)を配合してなるポリアミド樹脂組成物であって、
ポリアミド樹脂組成物100質量部において、脂肪族ポリアミド樹脂(A)を50.00~90.00質量部、酸変性ポリオレフィン(B)を2.00~15.00質量部、及び集束剤が塗布されているガラス繊維(C)を6.00~14.00質量部配合してなり、
135℃のデカリン溶媒中で測定される、前記酸変性ポリオレフィン(B)の極限粘度[η]が10~40dl/gであり、
前記ガラス繊維の平均繊維径が10.0μm未満であり、
前記集束剤が、ポリウレタン樹脂と、酸性基を有する共重合体とを含む、
ポリアミド樹脂組成物に関する。
【0010】
<脂肪族ポリアミド樹脂(A)>
ポリアミド樹脂組成物には、脂肪族ポリアミド樹脂(A)が配合される。
脂肪族ポリアミド樹脂(A)としては、脂肪族ホモポリアミド樹脂(A-1)及び脂肪族共重合ポリアミド樹脂(A-2)が挙げられる。これらは1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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