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公開番号2024150445
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2024099523,2020515692
出願日2024-06-20,2018-09-18
発明の名称クローディン6抗体及びがんを治療するための方法
出願人ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア,The Regents of the University of California
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類C07K 16/28 20060101AFI20241016BHJP(有機化学)
要約【課題】クローディン6(CLDN6)に結合する抗原結合タンパク質を提供する。
【解決手段】クローディン6(CLDN6)に結合する抗原結合タンパク質は、CLDN6の細胞外ドメインの細胞外ループ2(EL2)に結合する。更に、関連するポリペプチド、核酸、ベクター、宿主細胞、及びコンジュゲートを提供する。このような構成要素を含むキット及び医薬組成物を更に提供する。抗原結合タンパク質を製造するための方法及びがんを有する対象を治療するための方法についても提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ヒトクローディン6(CLDN6)タンパク質(配列番号:200)に結合する抗原結合タンパク質であって、
a.前記抗原結合タンパク質は、CLDN6の細胞外ドメイン(ECD)の細胞外ループ2(EL2)に結合し、CLDN6の前記ECDの細胞外ループ1(EL1)に結合しない、
b.クローディン3(CLDN3)、クローディン4(CLDN4)及びクローディン9(CLDN9)のいずれにも結合せず、OVCA429細胞が内在的に発現するCLDN6に参照抗体が約1200nM未満で結合するのを阻害する、または、
c.これらの組み合わせである、
前記抗原結合タンパク質。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
WTAHAIIRDFYNPLVAEAQKREL(配列番号:2)のアミノ酸配列内のエピトープに結合する、請求項1に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項3】
CLDN6のTAHAIIRDFYNPL(配列番号:3)またはLVAEAQKREL(配列番号:4)のアミノ酸配列に結合する、請求項2に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項4】
クローディン3(CLDN3)、クローディン4(CLDN4)及びクローディン9(CLDN9)のうちのいずれか1つまたは複数に結合しない、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項5】
CLDN3に結合しない、請求項4に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項6】
CLDN6、CLDN4及びCLDN9に結合する、請求項5に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項7】
CLDN9に結合しない、請求項5に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項8】
CLDN6及びCLDN4に結合する、請求項7に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項9】
CLDN4に結合しない、請求項5に記載の抗原結合タンパク質。
【請求項10】
CLDN6及びCLDN9に結合する、請求項9に記載の抗原結合タンパク質。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
電子的に提出された物質の参照による組み込み
本明細書と同時に提出され、以下、「51836_SeqListing.txt」という名称の315,776バイトのASCII(テキスト)ファイル(2018年9月18日に作成)で識別される、コンピュータで読み取り可能なヌクレオチド/アミノ酸配列表は、その全体が参照により組み込まれる。
本開示はクローディン6(CLDN6)に結合する抗原結合タンパク質を提供する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
抗体は、細胞、細菌、ウイルスまたは毒素上の異なる抗原を特異的に標的とする抗体自体の機能による限定的な副作用を特徴とする強力な治療因子を構成している。1986年、最初の治療用モノクローナル抗体であるOrthoclone OKT3が市場に導入された。その頃から、この部類のバイオ医薬品が著しく増加している。2014年末には、がん及び炎症性疾患、心血管疾患、呼吸器疾患、ならびに、感染症を含む様々な疾患の治療用に、米国または欧州において47のモノクローナル抗体製品が承認を受けていた。
【0003】
現時点で、がんを治療するための12超のモノクローナル抗体がU.S.Food and Drug Administrationにより承認されている。これらの薬剤の中には、慢性リンパ性白血病(CLL)用に指定されているアレムツズマブ(キャンパス(登録商標))、及び、乳癌の治療に使用されているトラスツズマブ(ハーセプチン(登録商標))がある。一部の抗体は化学療法剤に分類されており、例えば、ブレンツキシマブベドチン(アドセトリス(登録商標))及びアドトラスツズマブエムタンシン(カドサイラ(登録商標))が挙げられる。ブリナツモマブ(ビーリンサイト)などのその他の抗体製品は、2つの異なる抗原を認識してそれらに結合するように設計されている。このような抗体製品が商業的に利用可能であるにもかかわらず、現在のがんの発症率及びがんによる死亡は依然として高いままである。がんの年間発症率が100,000人の男性及び女性あたり450人超であり、がんによる年間死亡率が100,000人の男性及び女性あたり実に170人超ということが報告されている。
【発明の概要】
【0004】
本明細書では、クローディン6(CLDN6)に結合する抗原結合タンパク質を提供する。様々な態様では、本開示の抗原結合タンパク質は、ヒトCLDN6に結合し、任意選択的に、マウスCLDN6に結合する。様々な態様では、抗原結合タンパク質はCLDN6の細胞外ドメイン(ECD)に結合する。様々な例では、抗原結合タンパク質は、CLDN6のECDの細胞外ループ2(EL2)に結合する。様々な態様では、抗原結合タンパク質は、EL2に結合し、CLDN6のECDの細胞外ループ1(EL1)に結合しない。様々な例では、抗原結合タンパク質は、例えば、クローディン3(CLDN3)、クローディン4(CLDN4)、及び、クローディン9(CLDN9)を含む、ヒトクローディンファミリーの別のメンバーに結合する。様々な例では、抗原結合タンパク質は、CLDN6、及び、CLDN4及びCLDN9のうちの少なくとも1つに結合する。様々な例では、抗原結合タンパク質は、CLDN6に結合し、クローディンファミリーのその他のメンバーのいずれにも結合しない。様々な態様では、抗原結合タンパク質は、ヒト卵巣癌細胞(例えば、OVCA429細胞)が内在的に発現するCLDN6に結合し、OVCA429細胞を用いたFACS親和性アッセイにおいて約1200nM未満のIC50を示す。様々な例では、本開示の抗原結合タンパク質は、抗原結合タンパク質にその他の部分を何ら結合させることなく、対象(例えば、ヒト)内における腫瘍増殖を阻害する。様々な例では、非相同部分にコンジュゲートしていない(例えば、任意の化学療法剤、薬物または毒性部分にコンジュゲートしていない)抗原結合タンパク質は、対象(例えば、ヒト)内における腫瘍増殖を阻害する。
【0005】
様々な態様では、抗原結合タンパク質は、ヒトがん細胞が発現するCLDN6に結合する。様々な態様では、抗原結合タンパク質は、ヒトCLDN6と参照抗CLDN6抗体の間の結合相互作用を阻害する。特定の理論に束縛されるものではないが、本明細書で提供する抗原結合タンパク質の阻害作用により、腫瘍増殖を抑制するための方法及び腫瘍またはがんを有する対象を治療するための方法においてこのような部分が有用となる。本明細書で更に論述しているが、様々な態様では、抗原結合タンパク質は、抗体、その抗原結合抗体フラグメント、または、抗体タンパク質産物である。
【0006】
本開示はまた、特定グループのアミノ酸配列のうちの少なくとも3、4、5、または全てのアミノ酸配列を含む抗原結合タンパク質を提供する。様々な態様では、抗原結合タンパク質は、本明細書で開示するCLDN6抗体の少なくとも3、4、5、または6つの相補性決定領域(CDR)アミノ酸配列を含む。
【0007】
本開示は更に、本明細書で詳述するアミノ酸配列を含む抗原結合タンパク質を提供する。様々な態様では、抗原結合タンパク質は、本明細書で更に説明する、表A、A1、B、B1、C、もしくは、D、または、これらの組み合わせに記載の配列番号:のアミノ酸配列を含む。
【0008】
本明細書では更に、関連するポリペプチド、核酸、ベクター、宿主細胞、及び、コンジュゲートを提供する。このような構成要素を含むキット及び医薬組成物を更に検討する。
【0009】
抗原結合タンパク質を製造するための方法についても提供する。様々な実施形態では、本方法は、本明細書に記載の抗原結合タンパク質またはポリペプチドを発現するように、抗原結合タンパク質またはポリペプチドをコードする核酸を含む宿主細胞を培養することを含む。
【0010】
本明細書では更に、がんを有する対象を治療するための方法を提供する。様々な実施形態では、本方法は、対象内におけるがんを治療するのに有効な量で本開示の医薬組成物を対象に投与することを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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