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公開番号2024150340
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-23
出願番号2023063713
出願日2023-04-10
発明の名称冷却装置および線材コイルの冷却方法
出願人大同特殊鋼株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C21D 9/52 20060101AFI20241016BHJP(鉄冶金)
要約【課題】従来の大気放冷や衝風冷却よりも短時間で線材コイルを冷却することが可能な新規な構造の冷却装置を提供する。
【解決手段】冷却装置16は、被処理物Sを収容する冷却室34と、冷却室34に配置された複数の噴霧ノズル42を含んで構成され、冷却室34内の被処理物Sに向けて冷却水を噴霧する水冷機構部41と、送風ファン85を含んで構成され、冷却室34内の被処理物Sに対して外気を冷却風として送風する送風機構部84と、を備えている。
【選択図】 図5
特許請求の範囲【請求項1】
被処理物を収容する冷却室と、
該冷却室に配置された複数の噴霧ノズルを含んで構成され、前記冷却室内の前記被処理物に向けて冷却水を噴霧する水冷機構部と、
送風ファンを含んで構成され、前記冷却室内の前記被処理物に対して外気を冷却風として送風する送風機構部と、
を備えている、冷却装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記水冷機構部は、
前記被処理物の上方に設けられ、前記被処理物の上面に向けて冷却水を噴霧する複数の前記噴霧ノズルから成るノズル群と、
前記被処理物の側方に設けられ、前記被処理物の側面に向けて冷却水を噴霧する複数の前記噴霧ノズルから成るノズル群と、
を備えている、請求項1に記載の冷却装置。
【請求項3】
前記冷却室の上方に設けられた排気ダクトと、前記冷却室の上壁から上方に延びて前記排気ダクトに接続された排気管と、を更に備え、前記冷却室内のガスを前記排気管を介して前記排気ダクトへ排気するとともに、
前記排気管の上端は前記排気ダクトの底部よりも高く差し込まれて、前記排気管と前記排気ダクトとの繋ぎ部に水止め用の段差部が設けられ、
前記排気ダクトの底部にはドレン抜き配管が接続されている、請求項1に記載の冷却装置。
【請求項4】
前記冷却室の上壁には側壁に近づくほど高さが低くなる傾斜部が形成されている、請求項1に記載の冷却装置。
【請求項5】
前記噴霧ノズルに水を供給する水供給管に接続されて、該水供給管および前記噴霧ノズルに向けて高圧エアを送出する高圧エア供給管と、
前記噴霧ノズルに対し水を供給する水供給流路と、前記噴霧ノズルに対し高圧エアを供給する高圧エア供給流路を切換える流路切換え手段と、
を更に備えている、請求項1に記載の冷却装置。
【請求項6】
前記送風機構部は、
前記冷却室の側壁に設けられた第1の冷却風吹出口と、
前記冷却室の側壁の、前記第1の冷却風吹出口とは異なる高さに設けられた第2の冷却風吹出口と、
前記送風ファンから送り出された冷却風をこれら第1の冷却風吹出口および第2の冷却風吹出口に案内する案内ダクトと、
該案内ダクトの、前記第1の冷却風吹出口と第2の冷却風吹出口と繋ぐ流路上に設けられた風量調整用ダンパと、
を更に備えている、請求項1に記載の冷却装置。
【請求項7】
請求項1に記載の冷却装置を用いて、前記被処理物としての線材コイルを冷却する方法であって、
加熱された前記線材コイルを前記冷却室に収容するステップと、
前記冷却室に収容された前記線材コイルに向けて冷却水を噴霧する水冷ステップと、
前記水冷ステップの後、前記線材コイルに対して外気を冷却風として衝風して更に冷却する空冷ステップと、
を実行する、線材コイルの冷却方法。
【請求項8】
上下2段に縦積みした縦積みコイル体の状態で加熱された前記線材コイルに対して、前記縦積みコイル体の状態のままで前記水冷ステップおよび空冷ステップを実行する、請求項7に記載の線材コイルの冷却方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は冷却装置およびこれを用いた線材コイルの冷却方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
線材をコイル状に巻回した線材コイルの熱処理において、加熱・均熱の工程に続く冷却の工程は大気放冷もしくは衝風冷却によって行われるのが一般的である。ここで線材コイルの熱処理における生産性を高めるためには、短時間で冷却することが望ましい。
【0003】
下記特許文献1では、線材コイルを急速冷却する方法として、線材コイルの上端に塞ぎ板を当てた状態で、線材コイルの内部に空気を送り込む方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の急冷方法は1つのコイルごとに大型の送風ファンが必要となるため、複数の線材コイルを一度に冷却しようとするとランニングコストが高くなってしまう。またこれに加えて、2段に縦積みされた状態の線材コイルに適用することが難しいなどの問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平7-300624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は以上のような事情を背景とし、従来の大気放冷や衝風冷却よりも短時間で線材コイルを冷却することが可能な新規な構造の冷却装置およびこれを用いた線材コイルの冷却方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
而してこの発明の第1の局面の冷却装置は次のように規定される。即ち、
被処理物を収容する冷却室と、
該冷却室に配置された複数の噴霧ノズルを含んで構成され、前記冷却室内の前記被処理物に向けて冷却水を噴霧する水冷機構部と、
送風ファンを含んで構成され、前記冷却室内の前記被処理物に対して外気を冷却風として送風する送風機構部と、
を備えている。
【0007】
このように規定された第1の局面の冷却装置によれば、加熱・均熱処理された高温の被処理物としての線材コイルを、ミスト(微粒子)状の冷却水による水冷の効果よって大気放冷や衝風冷却よりも短時間で冷却することができる。更に線材コイルに対して外気を冷却風として衝風することで、水冷時に線材コイルに付着した水分を乾燥除去することができる。このため、コイル表面に錆が生じることによる酸洗不良や製品不良を回避することができる。
【0008】
ここで、前記水冷機構部は、前記被処理物の上方に設けられ、前記被処理物の上面に向けて冷却水を噴霧する複数の前記噴霧ノズルから成るノズル群と、
前記被処理物の側方に設けられ、前記被処理物の側面に向けて冷却水を噴霧する複数の前記噴霧ノズルから成るノズル群と、を備えることができる(第2の局面)。
【0009】
この発明の第3の局面は次のように規定される。即ち、
第1または第2の局面で規定の冷却装置において、前記冷却室の上方に設けられた排気ダクトと、前記冷却室の上壁から上方に延びて前記排気ダクトに接続された排気管と、を更に備え、前記冷却室内のガスを前記排気管を介して前記排気ダクトへ排気するとともに、
前記排気管の上端は前記排気ダクトの底部よりも高く差し込まれて、前記排気管と前記排気ダクトとの繋ぎ部に水止め用の段差部が設けられ、前記排気ダクトの底部にはドレン抜き配管が接続されている。
【0010】
このように規定された第3の局面の冷却装置によれば、水冷時に生じる水蒸気を排気管を介して冷却室の外に排気することができる。また排気ダクト内に溜まった水(ドレン)は、排気管に逆流することなくドレン抜き配管を通じて外部に排出されるため、排気ダクト内に溜まった水が水滴として線材コイル上に落下し付着することによる品質上の不具合を回避することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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