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公開番号
2025024676
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-20
出願番号
2024106556
出願日
2024-07-02
発明の名称
フェライト系快削ステンレス鋼
出願人
大同特殊鋼株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20250213BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】環境負荷を低減しつつ、被削性、耐食性、及び、熱間加工性に優れたフェライト系快削ステンレス鋼を提供すること。
【解決手段】フェライト系快削ステンレス鋼は、C≦0.02mass%、Si≦0.50mass%、0.20≦Mn≦1.00mass%、P≦0.05mass%、0.20≦S≦0.70mass%、Cu≦1.5mass%、Ni≦1.5mass%、10.0≦Cr≦20.0mass%、Mo≦2.0mass%、0.30≦Al≦1.00mass%、O≦0.010mass%、及び、N≦0.030mass%を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、 ([Cr]+[Mo]+1.5[Si]+4[Al])/([Ni]+0.5[Mn]+30[C]+30[N])≧7、900([C]+[N])+170[Si]+450[P]+12[Cr]+30[Mo]+10[Al]≦300、及び、0.285≦[Mn]/[S]≦1.5を満たす。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
C≦0.02mass%、
Si≦0.50mass%、
0.20≦Mn≦1.00mass%、
P≦0.05mass%、
0.20≦S≦0.70mass%、
Cu≦1.5mass%、
Ni≦1.5mass%、
10.0≦Cr≦20.0mass%、
Mo≦2.0mass%、
0.30≦Al≦1.00mass%、
O≦0.010mass%、及び、
N≦0.030mass%
を含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
次の式(1)~式(3)を満たすフェライト系快削ステンレス鋼。
([Cr]+[Mo]+1.5[Si]+4[Al])/([Ni]+0.5[Mn]+30[C]+30[N])≧7 …(1)
900([C]+[N])+170[Si]+450[P]+12[Cr]+30[Mo]+10[Al]≦300 …(2)
0.285≦[Mn]/[S]≦1.5 …(3)
但し、[X]は、元素Xの含有量(mass%)。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
0.0001≦B≦0.0100mass%、
0.0005≦Mg≦0.0100mass%、及び、
0.0005≦Ca≦0.0100mass%
からなる群から選択される少なくとも1種の元素をさらに含む請求項1に記載のフェライト系快削ステンレス鋼。
【請求項3】
MnS系硫化物の個数割合は、100個以上10000個以下であり、
介在物の個数割合は、20個以下である請求項1に記載のフェライト系快削ステンレス鋼。
但し、
前記「MnS系硫化物」とは、MnとSを含む化合物をいい、
前記「介在物」とは、前記MnS系硫化物以外の化合物をいい、
前記「個数割合」とは、10000μm
2
(=100μm×100μm)の観察視野内に含まれる前記MnS系硫化物又は前記介在物の個数をいう。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェライト系快削ステンレス鋼に関し、さらに詳しくは、環境負荷を低減しつつ、被削性に優れたフェライト系快削ステンレス鋼に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
フェライト系ステンレス鋼とは、常温でフェライト組織を有するステンレス鋼をいう。フェライト系ステンレス鋼は、耐食性、耐酸化性、耐熱性等に優れていることから、精密機器、自動車、温水機器、化学プラントなどに使用される各種部品に用いられている。
フェライト系ステンレス鋼を用いて各種部品を製造する場合、通常、切削加工が行われる。そのため、フェライト系ステンレス鋼には高い被削性が求められる。
【0003】
そこでこの問題を解決するために、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、
所定量のC、Si、Mn、P、Cu、Ni、Cr、Mo、Al、O、N、S、Pb、Bi、及び、Teを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
900([C]+[N])+170[Si]+12[Cr]+30[Mo]+10[Al]≦300を満たし、
フェライト断面積率が95%以上である
フェライト系快削ステンレス鋼が開示されている。
【0004】
同文献には、
(A)固溶強化元素の添加量を減少させると、マトリックス強度が低下し、かつ、Alの含有量を高めると、脆性-延性遷移温度が高温側にシフトして切屑破砕性が向上するために、フェライト系ステンレス鋼の細径ドリルに対する被削性が向上する点、及び、
(B)熱間鍛造温度域でのフェライト相の安定性を向上させると、フェライト系ステンレス鋼の熱間加工性が向上する点
が記載されている。
【0005】
特許文献2には、
所定量のC、Si、Mn、S、Cr、Al、及び、Oを含み、残部がFe及び不可避的不純物からなり、
硫化物中のCr/Mn比が1以上である
高耐食快削ステンレス鋼が開示されている。
【0006】
同文献には、
(A)S快削ステンレス鋼において酸素濃度を高くすると、被削性改善効果の高い大型の粒状硫化物が生成しやすいが、同時に粗大な酸化物も生成しやすくなり、表面仕上げ後の表面性状の低下を引き起こす場合がある点、及び、
(B)Cr/Mn比を1以上にすると、酸素濃度が低い場合であっても硫化物が微細分散型にならないため、被削性の低下が抑制される点
が記載されている。
【0007】
特許文献3には、所定量のC、Si、Mn、P、Cr、Ni、Cu、Mo、S、Pb、Se、Te、及び、Biを含み、残部実質的にFeからなる被削性に優れた耐食・耐候性鋼が開示されている。
【0008】
同文献には、
(A)鋼中にCrを4.0~10.0質量%含有させると、Niめっきを施した鋼と同程度の耐食・耐候性を示す点、及び、
(B)鋼中にS、Pb、Se、Te、及び、Biの1種又は2種以上を添加すると、鋼の被削性が向上する点
が記載されている。
【0009】
ステンレス鋼の被削性を向上させる元素として、S、Pb、Bi等が知られている。しかし、Sは被削性を改善できるが、機械的特性や耐食性を低下させる場合がある。そのため、フェライト系快削ステンレス鋼においては、快削元素として、切削工具との潤滑性を向上させる作用があるPb、Biが添加される場合がある。
【0010】
しかしながら、欧州RoHS、米国CPSIAに代表される環境規制の強まりから、ユーザー各社より非Pb化の要望が顕在化しつつある。Pbと同様の特性を示すBiは現在のところは規制対象には挙がっていないものの、Pbと同様に重金属であることから、今後規制の対象になることが懸念される。
(【0011】以降は省略されています)
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