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公開番号2024145937
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023058554
出願日2023-03-31
発明の名称銑鉄の割裂切断工法
出願人日本製鉄株式会社,株式会社奥村組
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類C21B 7/00 20060101AFI20241004BHJP(鉄冶金)
要約【課題】銑鉄塊の物性を利用することにより穿孔するべき切削孔の数を低減して、効率良く、銑鉄塊を小分けした状態に解体する銑鉄の割裂切断工法を提供する。
【解決手段】銑鉄塊を小割りする計画切断面に沿って中心軸を連設させるようにして、計画切断面の一方側の外部空間である銑鉄外部の空間と他方側の外部空間との間の領域に、連続孔を構成する複数の穿設孔を、隣接する穿設孔の一部同士をラップさせると共に、銑鉄外部の空間に一方側の連続孔の端部を開口させた状態で、且つ他方側の外部空間と連続孔の他方側の端部との間に未穿孔部分を残置した状態で、連続して穿孔する穿孔工程と、しかる後に、形成した連続孔にジャッキ部材を挿入して、連続孔の間隔幅を広げる方向の力を付加することで、第2種てこの機構により未穿孔部分に引張り力による割裂破壊を生じさせて、銑鉄塊を計画切断面に沿って切断することにより小割りする小割り工程とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
固化したまま残置された銑鉄塊を、小割りして撤去する際に用いる銑鉄の割裂切断工法であって、
銑鉄塊を小割りする計画切断面に沿って中心軸を連設させるようにして、当該計画切断面の一方側の外部空間である銑鉄外部の空間と他方側の外部空間との間の領域に、連続孔を構成する複数の穿設孔を、隣接する穿設孔の一部同士をラップさせると共に、前記銑鉄外部の空間に当該一方側の前記連続孔の端部を開口させた状態で、且つ前記他方側の外部空間と前記連続孔の当該他方側の端部との間に未穿孔部分を残置した状態で、連続して穿孔する穿孔工程と、
しかる後に、形成した前記連続孔にジャッキ部材を挿入して、前記連続孔の間隔幅を広げる方向の力を付加することで、第2種てこの機構により前記未穿孔部分に引張り力による割裂破壊を生じさせて、銑鉄塊を前記計画切断面に沿って切断することにより小割りし、前記間隔幅を広げる方向の少なくともいずれかの方向側に、前記銑鉄塊が移動可能な所定幅を有する自由空間が変形しろとして設けられている小割り工程とを含んで構成される銑鉄の割裂切断工法。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記穿孔工程において、前記銑鉄外部の空間に当該一方側の端部の穿設孔を開口させた状態で、且つ前記他方側の外部空間と前記連続孔の当該他方側の端部の穿設孔との間に未穿孔部分を残置した状態で、前記連続孔を構成する複数の穿設孔を連続して穿孔するようになっている請求項1記載の銑鉄の割裂切断工法。
【請求項3】
前記小割り工程において、前記ジャッキ部材は、前記一方側の端部の穿設孔に挿入されて、当該一方側の端部において前記連続孔の間隔幅を広げる方向の力を付加するようになっている請求項2記載の銑鉄の割裂切断工法。
【請求項4】
前記計画切断面の他方側の外部空間は、前記連続孔と隣接して形成された、前記連続孔とは別の複数の穿設孔による連続孔によって保持された空間となっている請求項1~3のいずれか1項記載の銑鉄の割裂切断工法。
【請求項5】
前記小割り工程に先立って、前記連続孔の前記他方側の端部に、前記他方側の外部空間に向けて設定された前記計画切断面の方向に切り込まれた、切込みノッチ部を形成しておく請求項1~3のいずれか1項記載の銑鉄の割裂切断工法。
【請求項6】
前記連続孔を構成する複数の前記穿設孔が、銑鉄塊を縦直方向に穿孔して形成されたものとなっている請求項1~3のいずれか1項記載の銑鉄の割裂切断工法。
【請求項7】
前記連続孔を構成する複数の前記穿設孔が、銑鉄塊を横方向に穿孔して形成されたものとなっている請求項1~3のいずれか1項記載の銑鉄の割裂切断工法。
【請求項8】
銑鉄塊が、高炉、混銑車、又は溶銑鍋のいずれかの内部で固化した銑鉄によるものとなっている請求項1~3のいずれか1項記載の銑鉄の割裂切断工法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、銑鉄の割裂切断工法に関し、特に、固化したまま残置された銑鉄塊を、小割りした状態で撤去する際に用いる銑鉄の割裂切断工法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
例えば製鉄所において用いる高炉や、混銑車、溶銑鍋等には、固化した銑鉄が銑鉄塊として残置されたままの状態で堆積している場合がある。このような残置された銑鉄塊は、必要に応じて解体して撤去することによって、これらの設備を改修すると共に、その機能を長期間保持できるようにすることが望ましい。銑鉄は、粘りが少なく脆性破壊を生じ易い物性を備える一方で、硬く比重が大きいものであるため、搬出可能な重量となるように小分けした状態に解体して、撤去されることになる。
【0003】
固形物質として残置されている銑鉄塊を解体するための従来の技術として、例えば銑鉄塊に発破孔を削孔し、発破によって銑鉄塊を小分けした状態に解体する方法や、銑鉄塊をワイヤソーで切断することにより小分けした状態に解体する方法が採用されているが、より安全に且つ周囲の設備の損傷を抑えながら銑鉄塊を解体できるようにする技術として、例えば発破孔を削孔するための装置や穿孔ビットを用いて所定の計画切断面に沿って穿孔された、連設する複数の切削孔による切削溝を形成することで、形成された切削溝を介して銑鉄塊を小分けした状態に解体する工法(ラインカット工法)が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-162787号公報
特開2020-2386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、所定の計画切断面に沿って複数の切削孔を、連設させて銑鉄塊に穿孔する場合、銑鉄塊は硬い材質のものであるため、個々の切削孔を穿孔する作業に多くの時間と手間を要することから、銑鉄塊を小分けする際に所定の計画切断面に沿って穿孔する切削孔の数を、できるだけ低減することが望ましい。一方、銑鉄塊は、粘りが少なく脆性破壊を生じ易い物性を備えていることから、このような物性を利用することによって、さらに効率良く、銑鉄塊を小分けした状態に解体することが可能になると考えられる。
【0006】
本発明は、銑鉄塊の物性を利用することにより穿孔するべき切削孔の数を低減して、さらに効率良く、銑鉄塊を小分けした状態に解体することのできる銑鉄の割裂切断工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、固化したまま残置された銑鉄塊を、小割りして撤去する際に用いる銑鉄の割裂切断工法であって、銑鉄塊を小割りする計画切断面に沿って中心軸を連設させるようにして、当該計画切断面の一方側の外部空間である銑鉄外部の空間と他方側の外部空間との間の領域に、連続孔を構成する複数の穿設孔を、隣接する穿設孔の一部同士をラップさせると共に、前記銑鉄外部の空間に当該一方側の前記連続孔の端部を開口させた状態で、且つ前記他方側の外部空間と前記連続孔の当該他方側の端部との間に未穿孔部分を残置した状態で、連続して穿孔する穿孔工程と、しかる後に、形成した前記連続孔にジャッキ部材を挿入して、前記連続孔の間隔幅を広げる方向の力を付加することで、第2種てこの機構により前記未穿孔部分に引張り力による割裂破壊を生じさせて、銑鉄塊を前記計画切断面に沿って切断することにより小割りする小割り工程とを含んで構成される銑鉄の割裂切断工法を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0008】
そして、本発明の銑鉄の割裂切断工法は、前記穿孔工程において、前記銑鉄外部の空間に当該一方側の端部の穿設孔を開口させた状態で、且つ前記他方側の外部空間と前記連続孔の当該他方側の端部の穿設孔との間に未穿孔部分を残置した状態で、前記連続孔を構成する複数の穿設孔を連続して穿孔するようになっていることが好ましい。
【0009】
また、本発明の銑鉄の割裂切断工法は、前記小割り工程において、前記ジャッキ部材は、前記一方側の端部の穿設孔に挿入されて、当該一方側の端部において前記連続孔の間隔幅を広げる方向の力を付加するようになっていることが好ましい。
【0010】
さらに、本発明の銑鉄の割裂切断工法は、前記計画切断面の他方側の外部空間は、前記連続孔と隣接して形成された、前記連続孔とは別の複数の穿設孔による連続孔によって保持された空間となっていることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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