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公開番号2025006352
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023107090
出願日2023-06-29
発明の名称堤防
出願人日本製鉄株式会社
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類E02B 3/10 20060101AFI20250109BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】壁体を用いて補強された堤防において、天端部分に設置される構造物と壁体との相互作用によって越水時における堤防の強度を向上させる。
【解決手段】
堤体の水域側の部分に打設される第1の壁体と、前記堤体の前記水域とは反対側の部分に打設される第2の壁体と、少なくとも前記第2の壁体の上方を含む領域に設置され、堤高Hとの関係において式(i)および式(ii)を満たす水平方向の張り出し長さBで前記第2の壁体の最外縁から前記水域とは反対側に張り出す不透水性の構造物とを備え、堤高Hが6m以下の堤防が提供される。
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【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
堤体の水域側の部分に打設される第1の壁体と、
前記堤体の前記水域とは反対側の部分に打設される第2の壁体と、
少なくとも前記第2の壁体の上方を含む領域に設置され、堤高Hとの関係において式(i)および式(ii)を満たす水平方向の張り出し長さBで前記第2の壁体の最外縁から前記水域とは反対側に張り出す不透水性の構造物と
を備え、堤高Hが6m以下の堤防。
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2025006352000018.tif
25
118
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
堤体の水域側の部分に打設される第1の壁体と、
前記堤体の前記水域とは反対側の部分に打設される第2の壁体と、
少なくとも前記第2の壁体の上方を含む領域に設置され、堤高Hとの関係において式(i)および式(iii)を満たす水平方向の張り出し長さBで前記第2の壁体の最外縁から前記水域とは反対側に張り出す不透水性の構造物と
を備え、堤高Hが6m以下の堤防。
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2025006352000019.tif
26
142
【請求項3】
前記張り出し長さBは、さらに、洗掘された領域の最も前記第2の壁体側の位置から前記第2の壁体までの距離である地盤残存長さLをさらに含む式(iv)を満たす、請求項1または請求項2に記載の堤防。
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2025006352000020.tif
14
92
【請求項4】
前記地盤残存長さLは、係数βおよび受動崩壊角φを用いて式(v)で定義される、請求項3に記載の堤防。
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2025006352000021.tif
15
111
【請求項5】
前記地盤残存長さLは、係数βを用いて式(vi)で定義される、請求項3に記載の堤防。
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2025006352000022.tif
14
68
【請求項6】
前記不透水性の構造物は、前記堤体の天端面上に設置される天端構造物である、請求項1または請求項2に記載の堤防。
【請求項7】
前記天端構造物は、舗装構造体である、請求項6に記載の堤防。
【請求項8】
前記第1および第2の壁体の少なくともいずれかと、前記舗装構造体の不透水部分とは、止水部材で接続される、請求項7に記載の堤防。
【請求項9】
前記天端構造物は、頂版コンクリートである、請求項6に記載の堤防。
【請求項10】
前記不透水性の構造物は、前記第2の壁体から前記水域とは反対側に張り出す張り出し部材である、請求項1または請求項2に記載の堤防。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、堤防に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
河川などの堤防では、地震による堤体の亀裂や沈下、および増水時の越流に伴う堤体の浸食などによる破堤や決壊などが懸念される。この対策として、例えば特許文献1には、堤体の幅方向両側の法肩部に堤体の連続方向に延びる鋼矢板壁を打設し、それぞれの鋼矢板壁の頭部をタイロッドで連結する堤防の補強構造が記載されている。このような二重鋼矢板壁による補強構造は、地震時には2列の鋼矢板壁が土の変形および移動を抑制するため、液状化対策として有効であることが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-13451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のような二重鋼矢板壁による堤防の補強構造については、地震時の液状化対策としては研究が進んでいるものの、増水によって越流や洗掘が発生した場合における堤防の強度を向上させるための合理的な構造については未だ十分に提案されているとはいえない。例えば、堤防の多くは天端部分が道路や遊歩道として整備されているため、鋼矢板壁の上部にはコンクリート舗装や床版といった構造物が設置されるが、越水時におけるこれらの構造物と壁体との相互作用については解明されていない。
【0005】
そこで、本発明は、壁体を用いて補強された堤防において、天端部分に設置される構造物と壁体との相互作用によって越水時における堤防の強度を向上させる構造を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]堤体の水域側の部分に打設される第1の壁体と、前記堤体の前記水域とは反対側の部分に打設される第2の壁体と、少なくとも前記第2の壁体の上方を含む領域に設置され、堤高Hとの関係において式(i)および式(ii)を満たす水平方向の張り出し長さBで前記第2の壁体の最外縁から前記水域とは反対側に張り出す不透水性の構造物とを備え、堤高Hが6m以下の堤防。
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2025006352000002.tif
25
118
[2]堤体の水域側の部分に打設される第1の壁体と、前記堤体の前記水域とは反対側の部分に打設される第2の壁体と、少なくとも前記第2の壁体の上方を含む領域に設置され、堤高Hとの関係において式(i)および式(iii)を満たす水平方向の張り出し長さBで前記第2の壁体の最外縁から前記水域とは反対側に張り出す不透水性の構造物とを備え、堤高Hが6m以下の堤防。
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2025006352000003.tif
26
142
[3]前記張り出し長さBは、さらに、洗掘された領域の最も前記第2の壁体側の位置から前記第2の壁体までの距離である地盤残存長さLをさらに含む式(iv)を満たす、[1]または[2]に記載の堤防。
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2025006352000004.tif
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[4]前記地盤残存長さLは、係数βおよび受動崩壊角φを用いて式(v)で定義される、[3]に記載の堤防。
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2025006352000005.tif
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111
[5]前記地盤残存長さLは、係数βを用いて式(vi)で定義される、[3]に記載の堤防。
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2025006352000006.tif
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[6]前記不透水性の構造物は、前記堤体の天端面上に設置される天端構造物である、[1]から[5]のいずれか1項に記載の堤防。
[7]前記天端構造物は、舗装構造体である、[6]に記載の堤防。
[8]前記第1および第2の壁体の少なくともいずれかと、前記舗装構造体の不透水部分とは、止水部材で接続される、[7]に記載の堤防。
[9]前記天端構造物は、頂版コンクリートである、[6]に記載の堤防。
[10]前記不透水性の構造物は、前記第2の壁体から前記水域とは反対側に張り出す張り出し部材である、[1]から[5]のいずれか1項に記載の堤防。
[11]前記第1および第2の壁体の少なくともいずれかは、鋼矢板壁である、[1]から[10]のいずれか1項に記載の堤防。
[12]堤体に打設される壁体と、少なくとも前記壁体の上方を含む領域に設置され、上面側に不透水性部分を含み、下面側に透水性部分を含み、少なくとも前記不透水性部分が、堤高Hとの関係において式(i)および式(ii)を満たす水平方向の張り出し長さBで前記壁体の最外縁から水域とは反対側に張り出す構造物と、前記透水性部分を貫通して前記壁体と前記不透水性部分とを接続する止水部材とを備え、堤高が6m以下の堤防。
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2025006352000007.tif
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[13]堤体に打設される壁体と、少なくとも前記壁体の上方を含む領域に設置され、上面側に不透水性部分を含み、下面側に透水性部分を含み、少なくとも前記不透水性部分が、堤高Hとの関係において式(i)および式(iii)を満たす水平方向の張り出し長さBで前記壁体の最外縁から水域とは反対側に張り出す構造物と、前記透水性部分を貫通して前記壁体と前記不透水性部分とを接続する止水部材とを備え、堤高が6m以下の堤防。
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2025006352000008.tif
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【発明の効果】
【0007】
上記の構成によれば、堤体に壁体が打設された堤防において、壁体の上方を含む領域に設置された不透水性の構造物が所定の張り出し長さで張り出すことで、越水時において川裏側における越流水の落水地点が壁体から遠くなり、基礎地盤の洗掘が発生している状況でも壁体に対する地盤支持力が維持される。従って、上記の構成によれば越水時における堤防の強度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の第1の実施形態に係る堤防の構造を示す概略的な断面図である。
図1に示した堤防の越水時の状態を示す図である。
張り出し長さの下限値について説明するための図である。
本発明の第2の実施形態に係る堤防の構造を示す概略的な断面図である。
本発明の第3の実施形態に係る堤防の構造を示す概略的な断面図である。
本発明の第3の実施形態に係る堤防の構造を示す概略的な斜視図である。
本発明の実施形態において止水部材が設けられる例について説明するための図である。
本発明の実施形態において止水部材が設けられる例について説明するための図である。
本発明の実施形態において天端構造物に傾斜が設けられる例について説明するための図である。
本発明の実施形態において天端構造物に傾斜が設けられる例について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
【0010】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る堤防の構造を示す概略的な断面図である。本実施形態において、堤防10は、堤体1の川表側(水域である河川2側)の部分に打設される第1の壁体である鋼矢板壁11と、堤体1の川裏側(河川2とは反対側)の部分に打設される第2の壁体である鋼矢板壁12と、鋼矢板壁11,12のそれぞれの頭部を連結する連結部材であるタイロッド13とを含む。なお、本実施形態において壁体は鋼矢板壁で構成されるが、コンクリート、およびコンクリートと鋼材との合成部材などによって壁体が構成されてもよい。堤体1は川表側の法面1A、川裏側の法面1Bおよび天端面1Cを有する。なお、本実施形態では連結部材としてタイロッド13が配置されるが、鋼矢板壁11,12の間を連結し、引張力やせん断力を伝達可能な部材であれば連結部材は特に限定されない。例えばそれぞれの鋼矢板壁に対して直角に設置される鋼材による壁体で連結部材を構成してもよい。あるいは、例えば後述する例のように天端面に設けられる部材として鋼矢板壁11,12の頭部にまたがって頂版コンクリートが打設されるような場合は、別途の連結部材は設けられなくてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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