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公開番号
2024155005
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-31
出願番号
2023069327
出願日
2023-04-20
発明の名称
高炉炉底部冷却構造
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類
C21B
7/10 20060101AFI20241024BHJP(鉄冶金)
要約
【課題】冷却性能が高くかつ熱変形を許容できる高炉炉底部冷却構造を提供する。
【解決手段】高炉炉底部冷却構造は、高炉の炉底部に設置された炉底板34と、炉底板34の下方に炉底板34と所定間隔で支持された冷却管71と、冷却管71および炉底板34にそれぞれ当接する伝熱部材91と、を有し、伝熱部材91は、炉底板34に沿った方向へ変位可能な摺動部95,96を有する。摺動部95,96は、摺動面に接触圧力を付与しかつ接触圧力を調整可能な与圧機構951,961を有する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
高炉の炉底部に設置された炉底板と、前記炉底板の下方に前記炉底板と所定間隔で支持された冷却管と、前記冷却管および前記炉底板にそれぞれ当接する伝熱部材と、を有し、
前記伝熱部材は、前記炉底板に沿った方向へ変位可能な摺動部を有する高炉炉底部冷却構造。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
前記伝熱部材は金属で形成され、
前記摺動部は、前記炉底板の下面に当接する摺動面および前記冷却管の表面に当接する摺動面の少なくとも一方を有する、請求項1に記載の高炉炉底部冷却構造。
【請求項3】
前記摺動部は、前記摺動面に接触圧力を付与しかつ前記接触圧力を調整可能な与圧機構を有する、請求項2に記載の高炉炉底部冷却構造。
【請求項4】
前記伝熱部材は、上面に前記炉底板と当接する前記摺動面と、前記摺動面を通って前記伝熱部材を下向きに貫通する挿通孔と、を有し、
前記与圧機構は、前記炉底板の下面に固定されて前記挿通孔に挿通されるボルトと、前記ボルトに螺合されて前記炉底板との間に前記伝熱部材を挟持するナットと、を有する、請求項3に記載の高炉炉底部冷却構造。
【請求項5】
前記伝熱部材は、下面に前記冷却管と当接する前記摺動面を有し、
前記与圧機構は、前記冷却管の下面側に当接しかつ両端に挿通孔を有する支持部材と、前記伝熱部材に接続されて前記冷却管の両側を通り前記支持部材の前記挿通孔に挿通される一対のボルトと、前記ボルトに螺合されて前記支持部材を支持するナットと、を有する、請求項3に記載の高炉炉底部冷却構造。
【請求項6】
前記伝熱部材は、前記冷却管の延伸方向に沿って間欠的に設置されている、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の高炉炉底部冷却構造。
【請求項7】
前記伝熱部材は、前記高炉の溶銑の直下領域にある前記冷却管に設置され、前記直下領域の外側の前記冷却管には設置されていない、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の高炉炉底部冷却構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は高炉炉底部冷却構造に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
高炉の炉底部には冷却管を用いた冷却構造が設置される。例えば、特許文献1に記載の冷却構造では、コンクリート製の基礎構造の上方に炉底板を設置し、炉底板と基礎構造との間の空間に冷却管を設置したのち、同空間にキャスタブルを充填している。
このような冷却構造では、冷却管と炉底板との間に所定厚みでキャスタブルが介在し、十分な冷却性能が得られないことがある。
これに対し、特許文献2に記載の冷却構造のように、炉底板を支持する鋼製梁材に冷却管を溶接し、冷却管から梁材ないし炉底板まで鋼材を連続させることで、高い伝熱性能が得られ、冷却構造としての冷却性能を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-210981号公報
実開昭56-95559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した特許文献2の冷却構造では、冷却管から梁材ないし炉底板まで鋼材を連続させることで、高い冷却性能が得られる。しかし、冷却管と梁材ないし炉底板とが溶接などで固定されることで、冷却管と梁材ないし炉底板との間で熱変形による変位を許容できず、固定部分の破断などが生じる可能性があった。
とくに、特許文献1のような大規模な高炉の炉底においては、冷却管や炉底板が長大で変位量が大きくなるうえ、多数の冷却管が並列に配置されて熱変形が各々の延伸方向に偏り、炉底板との変位差が生じやすく破断の可能性が顕著となっていた。
【0005】
本発明の目的は、冷却性能が高くかつ熱変形を許容できる高炉炉底部冷却構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の高炉炉底部冷却構造は、高炉の炉底部に設置された炉底板と、前記炉底板の下方に前記炉底板と所定間隔で支持された冷却管と、前記冷却管および前記炉底板にそれぞれ当接する伝熱部材と、を有し、前記伝熱部材は、前記炉底板に沿った方向へ変位可能な摺動部を有する。
【0007】
このような本発明では、伝熱部材に炉底板の熱が直接伝達され、さらに伝熱部材の熱が冷却管へと直接伝達され、これにより炉底板から冷却管への伝熱性能を高め、冷却構造としての冷却性能を高くできる。
さらに、伝熱部材は、摺動部において炉底板に沿った方向(炉底板の表面と平行な全方向)へ変位可能であり、これにより炉底板と冷却管との熱変形挙動が相違しても互いの変位を許容でき、熱変形に伴う損傷などを防止できる。なお、摺動部としては、炉底板と伝熱部材との間、伝熱部材の途中、伝熱部材と冷却管との間など、伝熱部材の任意の部位に形成することができる。
【0008】
前記伝熱部材は金属で形成され、前記摺動部は、前記炉底板の下面に当接する摺動面および前記冷却管の表面に当接する摺動面の少なくとも一方を有することが好ましい。
このような本発明では、伝熱部材の摺動面により摺動部を形成でき、構造を簡素化できる。
【0009】
前記摺動部は、前記摺動面に接触圧力を付与しかつ前記接触圧力を調整可能な与圧機構を有することが好ましい。
本発明の与圧機構としては、摺動面に交差方向に配置されたボルトで炉底板と伝熱部材とを締結する構造、あるいは同様ボルトで配管に巡らせた帯状部材と伝熱部材とを締結する構造などが利用できる。
このような本発明では、摺動面で当接する冷却管と伝熱部材あるいは炉底板と伝熱部材との間で、所期の接触圧力を付与することができる。この際、ボルトの締付状態などを加減することで接触圧力を調整し、摺動部における通過熱量、および摺動部での熱変位の許容性能を所期の状態とすることができる。
【0010】
前記伝熱部材は、上面に前記炉底板と当接する前記摺動面と、前記摺動面を通って前記伝熱部材を下向きに貫通する挿通孔と、を有し、前記与圧機構は、前記炉底板の下面に固定されて前記挿通孔に挿通されるボルトと、前記ボルトに螺合されて前記炉底板との間に前記伝熱部材を挟持するナットと、を有することが好ましい。
本発明において、挿通孔はボルトに対して、炉底板と伝熱部材との摺動を許容するのに十分な大径としておく。
このような本発明では、伝熱部材上面の摺動面により炉底板の熱を伝熱部材に伝達できるとともに、伝熱部材と炉底板とは摺動面に沿って変位可能である。そして、与圧機構においては、ナットの締め付け状態を調整することにより摺動部における接触圧力を調整できる。
(【0011】以降は省略されています)
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