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公開番号2024149195
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062926
出願日2023-04-07
発明の名称電気炉の操業方法
出願人日本製鉄株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類C21C 5/52 20060101AFI20241010BHJP(鉄冶金)
要約【課題】異臭の発生を抑えつつ、出鋼時の溶鋼の窒素濃度を下げることができる電気炉の操業方法を提供する。
【解決手段】本発明による電気炉1の操業方法は、搬送装置15により鉄材16として合成樹脂非付着鉄材Nとともに合成樹脂付着鉄材Aを炉体内に投入することを含み、合成樹脂付着鉄材Aは、合成樹脂非付着鉄材Nが上に乗せられた状態で炉体10内に搬送され、合成樹脂付着鉄材Aの投入重量WAと合成樹脂非付着鉄材Nの投入重量WNとの合計値WA+WNに対する合成樹脂付着鉄材Aの投入重量WAの比WA/(WA+WN)は、0.05以上かつ0.25以下とされており、合成樹脂付着鉄材Aの投入中の投入速度SAと合成樹脂非付着鉄材Nの投入中の投入速度SNとの合計値SA+SNに対する合成樹脂付着鉄材Aの投入中の投入速度SAの比SA/(SA+SN)は、0.25以下とされている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
コンスチール型の電気炉の炉体内に搬送装置により鉄材を連続的に投入し、電極からのアークにより前記鉄材を溶解して溶鋼を製造する電気炉の操業方法であって、前記電気炉は、前記炉体内の排ガスを前記搬送装置に導入して前記排ガスにより前記鉄材を加熱するように構成されており、
前記搬送装置により前記鉄材として合成樹脂非付着鉄材(N)とともに合成樹脂付着鉄材(A)を前記炉体内に投入することを含み、
前記合成樹脂付着鉄材(A)は、前記合成樹脂非付着鉄材(N)が上に乗せられた状態で前記炉体内に搬送され、
前記合成樹脂付着鉄材(A)の投入重量(W
A
)と前記合成樹脂非付着鉄材(N)の投入重量(W
N
)との合計値(W
A
+W
N
)に対する前記合成樹脂付着鉄材(A)の投入重量(W
A
)の比(W
A
/(W
A
+W
N
))は、0.05以上かつ0.25以下とされており、
前記合成樹脂付着鉄材(A)の投入中の投入速度(S
A
)と前記合成樹脂非付着鉄材(N)の投入中の投入速度(S
N
)との合計値(S
A
+S
N
)に対する前記合成樹脂付着鉄材(A)の投入中の投入速度(S
A
)の比(S
A
/(S
A
+S
N
))は、0.25以下とされている、
電気炉の操業方法。
続きを表示(約 79 文字)【請求項2】
前記合成樹脂付着鉄材(A)は、前記炉体内への前記鉄材の投入期間の後半に投入される、
請求項1に記載の電気炉の操業方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電極からのアークにより鉄材を溶解して溶鋼を製造する電気炉の操業方法に関し、特に、溶鋼中の窒素を除去する方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、電気炉(アーク炉)では、アークと大気の接触により溶鋼への吸窒反応が進み、溶鋼中の窒素濃度が上昇してしまう。そこで、溶鋼中の窒素を除去するため、底吹きにより多量のガスを溶鋼中へ吹き込むことが検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平2-217788号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多量のガスを溶鋼中に吹き込むためには、大掛かりな設備を導入する必要がある。本発明者は、溶鋼中にガスを吹き込む方法とは別の方法により、電気炉操業中に溶鋼から窒素を除去できないか種々検討した。そして、例えば塗装鋼板及び/又はプラスチック材付鋼板等の合成樹脂付着鉄材を電気炉の炉体内に投入したとき、炉体内の溶鋼の熱による合成樹脂(塗膜及び/又はプラスチック材)の熱分解で生成された大量のガスによって溶鋼中の窒素が除去できるとの考えに至った。
【0005】
しかしながら、上記の特許文献1で述べられているように、コンスチール型の電気炉において合成樹脂付着鉄材を利用すると異臭の発生が懸念される。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的の一つは、異臭の発生を抑えつつ、出鋼時の溶鋼の窒素濃度を下げることができる電気炉の操業方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電気炉の操業方法は、一実施の形態において、コンスチール型の電気炉の炉体内に搬送装置により鉄材を連続的に投入し、電極からのアークにより鉄材を溶解して溶鋼を製造する電気炉の操業方法であって、電気炉は、炉体内の排ガスを搬送装置に導入して排ガスにより鉄材を加熱するように構成されており、搬送装置により鉄材として合成樹脂非付着鉄材(N)とともに合成樹脂付着鉄材(A)を炉体内に投入することを含み、合成樹脂付着鉄材(A)は、合成樹脂非付着鉄材(N)が上に乗せられた状態で炉体内に搬送され、合成樹脂付着鉄材(A)の投入重量(W
A
)と合成樹脂非付着鉄材(N)の投入重量(W
N
)との合計値(W
A
+W
N
)に対する合成樹脂付着鉄材(A)の投入重量(W
A
)の比(W
A
/(W
A
+W
N
))は、0.05以上かつ0.25以下とされており、合成樹脂付着鉄材(A)の投入中の投入速度(S
A
)と合成樹脂非付着鉄材(N)の投入中の投入速度(S
N
)との合計値(S
A
+S
N
)に対する合成樹脂付着鉄材(A)の投入中の投入速度(S
A
)の比(S
A
/(S
A
+S
N
))は、0.25以下とされている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の電気炉の操業方法の一実施の形態によれば、合成樹脂付着鉄材(A)は、合成樹脂非付着鉄材(N)が上に乗せられた状態で炉体内に搬送され、合成樹脂付着鉄材(A)の投入重量(W
A
)と合成樹脂非付着鉄材(N)の投入重量(W
N
)との合計値(W
A
+W
N
)に対する合成樹脂付着鉄材(A)の投入重量(W
A
)の比(W
A
/(W
A
+W
N
))は、0.05以上かつ0.25以下とされており、合成樹脂付着鉄材(A)の投入中の投入速度(S
A
)と合成樹脂非付着鉄材(N)の投入中の投入速度(S
N
)との合計値(S
A
+S
N
)に対する合成樹脂付着鉄材(A)の投入中の投入速度(S
A
)の比(S
A
/(S
A
+S
N
))は、0.25以下とされているので、異臭の発生を抑えつつ、出鋼時の溶鋼の窒素濃度を下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施の形態による電気炉の操業方法を実施する電気炉の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。本発明は各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、各実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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