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公開番号
2024164880
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-28
出願番号
2023080566
出願日
2023-05-16
発明の名称
高炉の操業方法
出願人
日本製鉄株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C21B
5/00 20060101AFI20241121BHJP(鉄冶金)
要約
【課題】高炉の出銑量を長期にわたって高位安定化させることが可能な、新規かつ改良された高炉の操業方法を提供する。
【解決手段】 本発明の要旨は以下である。
(1)
炉熱操作と、
荷下がり速度操作と、の双方の操作を行う高炉の操業方法であって、
前記炉熱操作の変更時刻と、前記荷下がり速度操作の変更時刻との時間差がX分である同時操作を実施し、一の同時操作の終了時刻と、一の同時操作の次の同時操作の終了時刻との時間差がY分以内である頻繁操作を実施する操業を20時間/日以上継続して行い、前記X及びYは、0≦X≦24、X×Y≦600、Y≦60、X≦Yを満たし、更に任意の20時間の間における主還元材比(kg/t-pig)の実績値の最大値と最小値の差が50(kg/t-pig)以下であることを特徴とする高炉の操業方法。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
補助還元材比、送風湿分、及び送風温度からなる群から選択される少なくとも1種の設定値を、変更時刻までの設定値の0.1%以上の変更量で変更する炉熱操作と、
送風流量、及び酸素富化量から選択される少なくとも1種の設定値を、変更時刻までの設定値の0.1%以上の変更量で変更する荷下がり速度操作と、の双方の操作を行う高炉の操業方法であって、
前記炉熱操作の変更時刻と、前記荷下がり速度操作の変更時刻との時間差がX分である同時操作を実施し、一の同時操作の終了時刻と、一の同時操作の次の同時操作の終了時刻との時間差がY分以内である頻繁操作を実施する操業を20時間/日以上継続して行い、前記X及びYは、0≦X≦24、X×Y≦600、Y≦60、X≦Yを満たし、更に任意の20時間の間における主還元材比(kg/t-pig)の実績値の最大値と最小値の差が50(kg/t-pig)以下であることを特徴とする高炉の操業方法。
続きを表示(約 370 文字)
【請求項2】
前記炉熱操作として前記補助還元材比を変更する場合、前記変更量を前記炉熱操作1回当たり3~45Mcal/t-pigとし、
前記炉熱操作として前記送風湿分を変更する場合、前記変更量を前記炉熱操作1回当たり1~12g/Nm
3
とし、
前記炉熱操作として前記送風温度を変更する場合、前記変更量を前記炉熱操作1回当たり5~60℃とし、
前記荷下がり速度操作として前記送風流量を変更する場合、前記変更量を前記荷下がり速度操作1回当たり5~100Nm
3
/minとし、
前記荷下がり速度操作として前記酸素富化量を変更する場合、前記変更量を前記荷下がり速度操作1回当たり60~1300Nm
3
/Hrとすることを特徴とする、請求項1記載の高炉の操業方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高炉の操業方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
鉄鋼業においては、高炉法が銑鉄製造工程の主流を担っている。高炉法においては、高炉の炉頂から高炉用鉄系原料(酸化鉄を含む原料。主として、焼結鉱、塊鉱石、及びペレット。以下、単に「鉄系原料」とも称する)及び主還元材(塊コークス)を高炉内に交互かつ層状に装入する一方で、高炉下部の羽口から熱風を高炉内に吹き込む。熱風は、熱風とともに吹き込まれる補助還元材(微粉炭が典型例であるが、LNG、COG等の可燃性ガス、廃プラスチック等のリサイクル物等も補助還元材とされる場合がある)、及び、高炉内の主還元材と反応することで、高温の還元ガス(ここでは主としてCOガス)を発生させる。すなわち、熱風は、主還元材及び補助還元材をガス化させる。還元ガスは、高炉内を上昇し、鉄系原料を加熱しながら還元する。鉄系原料は、高炉内を降下する一方で、還元ガスにより加熱及び還元される。その後、鉄系原料は融着帯で軟化、溶融し、コークスによってさらに還元されながら高炉内を滴下する。鉄系原料は、最終的には炭素を5質量%弱含む溶銑(銑鉄)として炉底部に溜められる。炉底部の溶銑は、出銑口から取り出され、次の製鋼プロセスに供される。上記のような鉄系原料の還元反応を安定化させることで、高炉は長期にわたって高位安定した(バラつきの少ない)出銑量を保つことができる、とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2000-129319号公報
特開昭62-010203号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、高炉の出銑量を長期にわたって安定化させることは高炉操業における重要な課題の1つである。従来は、鉄系原料の還元反応を安定化させるために、高炉炉内の炉熱や、高炉の炉頂から供給される鉄系原料及び主還元材の供給量を制御することが行われている。
【0005】
例えば、特許文献1、2には、高炉の出銑量を長期に安定化させることを目的とした技術が開示されている。具体的には、特許文献1には、還元反応に関連する高炉炉内の炉熱を制御する技術が開示されている。特許文献1に開示された技術では、炉熱レベルの指標として溶銑温度、または溶銑中のSi濃度等を用い、炉熱を目標値に制御するために送風温度を変更する。特許文献2には、還元反応に関連する炉頂からの鉄系原料及び主還元材の供給量(荷下がり速度)を制御する技術が開示されている。特許文献2に開示された技術では、還元反応の結果であるCO
2
発生量を用いて、供給量を目標値に制御するために送風条件を変更する。
【0006】
特許文献1、2に開示された技術によれば、相応の効果が見込まれるものの、高炉の出銑量の長期安定化には改善の余地があった。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、高炉の出銑量を長期にわたって高位安定化させることが可能な、新規かつ改良された高炉の操業方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の要旨は以下である。
(1)
補助還元材比、送風湿分、及び送風温度からなる群から選択される少なくとも1種の設定値を、変更時刻までの設定値の0.1%以上の変更量で変更する炉熱操作と、
送風流量、及び酸素富化量から選択される少なくとも1種の設定値を、変更時刻までの設定値の0.1%以上の変更量で変更する荷下がり速度操作と、の双方の操作を行う高炉の操業方法であって、
前記炉熱操作の変更時刻と、前記荷下がり速度操作の変更時刻との時間差がX分である同時操作を実施し、一の同時操作の終了時刻と、一の同時操作の次の同時操作の終了時刻との時間差がY分以内である頻繁操作を実施する操業を20時間/日以上継続して行い、前記X及びYは、0≦X≦24、X×Y≦600、Y≦60、X≦Yを満たし、更に任意の20時間の間における主還元材比(kg/t-pig)の実績値の最大値と最小値の差が50(kg/t-pig)以下であることを特徴とする高炉の操業方法。
(2)
前記炉熱操作として前記補助還元材比を変更する場合、前記変更量を前記炉熱操作1回当たり3~45Mcal/t-pigとし、
前記炉熱操作として前記送風湿分を変更する場合、前記変更量を前記炉熱操作1回当たり1~12g/Nm
3
とし、
前記炉熱操作として前記送風温度を変更する場合、前記変更量を前記炉熱操作1回当たり5~60℃とし、
前記荷下がり速度操作として前記送風流量を変更する場合、前記変更量を前記荷下がり速度操作1回当たり5~100Nm
3
/minとし、
前記荷下がり速度操作として前記酸素富化量を変更する場合、前記変更量を前記荷下がり速度操作1回当たり60~1300Nm
3
/Hrとすることを特徴とする、(1)記載の高炉の操業方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の上記観点によれば、高炉の出銑量を長期にわたって高位安定化させることが可能となる。例えば、後述する実施例に示される通り、顕著な出銑量の低下(1日当たりの出銑量が平均値の3%以上少ない)を1カ月で1度も発生させず、出銑量を安定化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
融着帯高さの変動による通気ルートの変動の様子を模式的に示す説明図である。
融着帯高さの変動の様子及び変動の抑制を模式的に示す説明図である。
融着帯高さの変動抑制操作による通気状況の変化を模式的に示す説明図である。
炉熱操作と荷下がり速度操作とを同時に行った場合の通気状況の変化を模式的に示す説明図である。
主還元材比の実績値の最大値と最小値の差を50kg/t-pigを超えて変動させた場合の通気状況の変化を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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