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公開番号
2024148279
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-18
出願番号
2023061283
出願日
2023-04-05
発明の名称
固型シャンプー
出願人
資生堂ホネケーキ工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
A61K
8/34 20060101AFI20241010BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】しっかりとした形態を保持することのできるアシルアミノ酸系固型洗浄料を提供する。特にアシルアスパラギン酸塩を用いた毛髪の洗浄料として、組成物の固化性や毛髪への影響等の観点から、良好な固型シャンプーを提供する。
【解決手段】(A)アシルアスパラギン酸塩と、(B)多価アルコールと、(C)水と、(D)揮発性アルコールと、を含み、揮発溶媒である水及び揮発性アルコールが25質量%以下であることを特徴とする熟成固型シャンプー。また前記記載の熟成固型シャンプーにおいて、製造時の前記(A)アシルアスパラギン酸塩は、アシルアスパラギン酸とトリエタノールアミンから形成され、組成中35~45質量%であることを特徴とする熟成固型シャンプー。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(A)アシルアスパラギン酸塩と、
(B)多価アルコールと、
(C)水と、(D)揮発性アルコールと、
を含み、揮発溶媒である水及び揮発性アルコールが25質量%以下であることを特徴とする熟成固型シャンプー。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の熟成固型シャンプーにおいて、
製造時の前記(A)アシルアスパラギン酸塩は、アシルアスパラギン酸とトリエタノールアミンから形成され、組成中35~45質量%であることを特徴とする熟成固型シャンプー。
【請求項3】
請求項1に記載の熟成固型シャンプーにおいて、
製造時の前記(B)多価アルコールが、グリセリン及び糖アルコールからなる群より選択される一種または二種以上からなり、組成中10~20質量%であることを特徴とする熟成固型シャンプー。
【請求項4】
請求項1に記載の熟成固型シャンプーにおいて、
製造時の前記(B)多価アルコール中、グリセリンが50質量%以上であることを特徴とする熟成固型シャンプー。
【請求項5】
請求項1に記載の熟成固型シャンプーにおいて、pHが7.5以下であることを特徴とする熟成固型シャンプー。
【請求項6】
請求項5に記載の熟成固型シャンプーにおいて、pHが6.0~7.0であることを特徴とする熟成固型シャンプー。
【請求項7】
請求項1に記載の熟成固型シャンプーにおいて、
製造時の(C)水と及び(D)揮発性アルコールが20~45質量%であることを特徴とする熟成固型シャンプー。
【請求項8】
請求項2に記載の熟成固型シャンプーにおいて、前記アシルアスパラギン酸は、
ラウロイルアスパラギン酸とミリストイルアスパラギン酸とからなり、ラウロイルアスパラギン酸塩とミリストイルアスパラギン酸塩の質量比が70:30~30:70であることを特徴とする熟成固型シャンプー。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は固型シャンプー、特にアシルアスパラギン酸塩を用いた固型シャンプーの固化性改良に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
頭髪、身体の洗浄には一般的に洗浄性を重視してアニオン性界面活性剤が用いられる。脂肪酸石けんに代表されるアニオン性界面活性剤は、アルカリ性であるものが多く、肌に対する刺激性、特に頭髪洗浄に用いた場合には、洗髪後の頭髪の整髪性などに影響を与える場合もある。このため、アニオン性界面活性剤でありながら、弱酸性での使用も可能なアシルアミノ酸塩を洗浄成分として用いることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭55-25465号公報
特許第6328590号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、アシルアミノ酸塩はしっかりとした形態の固型洗浄料とすることが難しく、硬度が低く、しかも水分との接触により形態維持ができなくなることもあった。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的はしっかりとした形態を保持することのできるアシルアミノ酸系固型洗浄料を提供することにある。特にアシルアスパラギン酸塩を用いた毛髪の洗浄料として、組成物の固化性や毛髪への影響等の観点から、良好な固型シャンプーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために、本発明にかかる熟成固型シャンプーは、
(A)アシルアスパラギン酸塩と、
(B)多価アルコールと、
(C)水と、(D)揮発性アルコールと、
を含み、揮発溶媒である水及び揮発性アルコールが25質量%以下であることを特徴とする熟成固型シャンプーである。
また前記記載の熟成固型シャンプーにおいて、
製造時の前記(A)アシルアスパラギン酸塩は、アシルアスパラギン酸とトリエタノールアミンから形成され、組成中35~45質量%であることが好適である。
また前記記載の熟成固型シャンプーにおいて、
製造時の前記(B)多価アルコールが、グリセリン及び糖アルコールからなる群より選択される一種または二種以上からなり、組成中10~20質量%であるが好適である。
また前記記載の熟成固型シャンプーにおいて、
製造時の前記(B)多価アルコール中、グリセリンが50質量%以上であることが好適である。
また前記記載の熟成固型シャンプーにおいて、pHが7.5以下であることが好適である。
また前記記載の熟成固型シャンプーにおいて、pHが6.0~7.0であることが好適である。
また前記記載の熟成固型シャンプーにおいて、
製造時の(C)水と及び(D)揮発性アルコールが20~45質量%であることが好適である。
また前記記載の熟成固型シャンプーにおいて、前記アシルアスパラギン酸は、
ラウロイルアスパラギン酸とミリストイルアスパラギン酸とからなり、ラウロイルアスパラギン酸塩とミリストイルアスパラギン酸塩の質量比が70:30~30:70であることが好適である。
【発明の効果】
【0006】
本発明にかかる未熟性固型シャンプーは、硬度が高い。
また、本発明にかかる熟成固型シャンプーは、熟成工程を経ることで、さらに硬度が高く、整型性がよく、しかも水に接触しても崩壊しにくいという利点を有する。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
(A)アシルアスパラギン酸塩
本発明において主洗浄成分として用いられるアシルアミノ酸塩の中でも、固型シャンプーの固化性や毛髪への影響等の観点から、特にアシルアスパラギン酸塩が好ましく、アシルアスパラギン酸塩としては、ラウロイルアスパラギン酸、ミリストイルアスパラギン酸などのトリエタノールアミン塩が好適に用いられる。
ラウロイルアスパラギン酸を単独で用いた場合には、やや硬度が低くなる傾向にあり、ミリストイルアスパラギン酸を単独で用いた場合には、硬度は十分高くなるが、製造時に粘度が上昇し製造適性がやや低下する。
このため、両成分を併用する場合には、ラウロイルアスパラギン酸とミリストイルアスパラギン酸の質量比は70:30~30:70であることが好ましい。
また、対イオンはトリエタノールアミンが好ましく、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどを用いると硬度が著しく低下する傾向にある。
本発明において、アシルアスパラギン酸塩は、未熟性固型シャンプー中35~45質量%であることが好ましく、熟成固型シャンプー中では40~55質量%であることが好ましい。
また、対イオンによる中和度は、硬度を得る点で1.8以上であることが好ましく、弱酸性であることを考慮すると、2.0以下であることが好ましい。
【0008】
(B)多価アルコール
本発明において固化剤として用いられる多価アルコールは、グリセリン及び糖アルコールからなる群より選択される。
糖アルコールとしては、ソルビトール、キシリトール、マルチトールなどが例示される。
本発明において多価アルコールはシャンプーの固化剤として機能し、特に好ましくはグリセリンである。一般的な多価アルコールであるプロピレングリコール、イソプレングリコール、ブチレングリコールなどには洗浄料の固化機能はなく、グリセリン、糖アルコールは極めて特異な固化能力を有するといえる。
本発明の多価アルコールのうち、特にグリセリンが好適に用いられ、多価アルコール中50質量%以上であることが好ましい。
また、本発明の多価アルコールは、未熟性固型シャンプー中、10~20質量%、特に14~19%であることが固化性の点で好ましく、10質量%未満あるいは20質量%を超えると固化性が著しく低下する。熟成固型シャンプー中では、12~24質量%、特に17~24質量%である。
【0009】
(C)水、(D)揮発性アルコール
本発明において、揮発性溶媒としては水、エタノールなどが好適に用いられる。
揮発性溶媒の配合量、特にエタノールの配合量により、前記アシルアスパラギン酸塩、多価アルコールの溶解性が変わり、特に製造時の粘度調整が可能となる。
その他、各種の副原料の配合も容易となる。
本発明において、揮発性溶媒の仕込み量(未熟成固型シャンプーにおける配合量)は、20~45質量%であることが好ましく、熟成工程を経ることにより20質量%以下程度まで低減させることができる。
【0010】
〈固型シャンプーの製造方法〉
上記(A)~(C) 成分を含む固型シャンプーを製造するにあたっては、製造釜に、水、多価アルコールを仕込み加熱溶解後、エタノール、界面活性剤等を加えて均一混合し枠に流しいれ、冷却する。その後、必要により所定の形状に切断、成形する。枠自体を成形形状とする、いわゆる個取りでもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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