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公開番号2024068960
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-21
出願番号2022179668
出願日2022-11-09
発明の名称入れ歯
出願人個人
代理人個人
主分類A61C 13/007 20060101AFI20240514BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】残存歯の位置や形状の変化に対応して、残存歯への固定を強固にし、咀嚼感を向上させることが可能な入れ歯を提供する。
【解決手段】固定義歯床部10は、残存歯2の背面と、欠損歯が存在した馬蹄状の顎堤の表面とを覆い、当該顎堤の表面に仮歯肉を形成させる。人工歯11は、仮歯肉の表面で、欠損歯の位置に設けられる。保護部12は、金属製の板で構成され、固定義歯床部10のうち、残存歯2の背面2aに対向する面に設けられる。凹凸部13は、金属製で構成され、保護部12のうち、残存歯2の背面2aに対向する面に設けられる。重合レジンRは、塗布後に重合が開始されて硬化する。入れ歯1は、重合レジンRを保護部12の凹凸部13と残存歯2の背面2aとの間に入れた状態で、当該重合レジンRを硬化させることで、保護部12を残存歯2の背面2aに固定させるとともに、固定義歯床部10を、残存歯2の背面2aと、顎堤の表面とに被覆させる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
残存歯の背面と、欠損歯が存在した馬蹄状の顎堤の表面とを覆い、当該顎堤の表面に仮歯肉を形成させる固定義歯床部と、
前記仮歯肉の表面で、前記欠損歯の位置に設けられる人工歯と、
金属製の板で構成され、前記固定義歯床部のうち、前記残存歯の背面に対向する面に設けられる保護部と、
金属製で構成され、前記保護部のうち、前記残存歯の背面に対向する面に設けられる凹凸部と、
塗布後に重合が開始されて硬化する重合レジンと、
を備え、
前記重合レジンを前記保護部の凹凸部と前記残存歯の背面との間に入れた状態で、当該重合レジンを硬化させることで、前記保護部を前記残存歯の背面に固定させるとともに、前記固定義歯床部を、前記残存歯の背面と、前記顎堤の表面とに被覆させる、
入れ歯。
続きを表示(約 83 文字)【請求項2】
前記凹凸部は、前記保護部の表面に対して金属製の球体又は金属製の棒体を溶着で固定することで設けられる、
請求項1に記載の入れ歯。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、入れ歯に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、入れ歯に関する技術は、多数存在する。特開平10-99350号公報(特許文献1)には、歯の欠落により食物を噛み砕く機能が低下した際に欠落した歯の代わりに使用して食物を噛み砕く機能を向上させる入れ歯の間隔矯正具が開示されている。この入れ歯の間隔矯正具では、入れ歯の経年変化によって口内の上顎の粘膜と入れ歯間に間隙が発生した際に、この間隙を矯正して入れ歯を適正使用状態とすべく上顎の粘膜と入れ歯間に吸着機能を有する間隙矯正具を設ける。間隙矯正具を使用する際には、粘着部を入れ歯の板状基部に装着し、間隙矯正具を装着した入れ歯を口内に入れ、上顎の粘膜部分に接触させつつ押圧し、吸着具によって口内に入れ歯を固定させる。又、他の形態として、間隙矯正具の本体部を、可撓性を有する所定厚み、例えば、間隙に合致する厚みの材料により形成し、この本体部の表裏両面に、本体部の表裏面のいずれか一方に連通する穴部を設ける。このような構成を採用することで、経年変化によって発生した間隙を間隙矯正具によって矯正することができ、経年変化した入れ歯を適正使用状態として得て、入れ歯に裏うちをする方策や再度新しい入れ歯を作る方策が不要となり、経済的に及び実用上有利である。また、前記間隙矯正具は、入れ歯の取り外し時に、入れ歯と一緒に洗浄することが可能であることにより、間隙矯正具の継続使用が可能となり、経済的に有利であるとともに、間隙矯正具を清潔に維持することができ、衛生的にも有利であるとしている。
【0003】
一方、本出願人は、残存歯が数本存在する患者の入れ歯について発明し、特許化している。例えば、特開2015-109965号公報(特許文献2)には、残存歯が数本の患者の入れ歯であって、固定義歯床部と、人工歯と、可動義歯床部と、ヒンジ部と、着脱部とを備える。固定義歯床部は、残存歯の付根近傍の口腔内の背面を覆うとともに、当該残存歯の無い馬蹄状の顎堤の表面及びアンダーカットを覆い、当該顎堤の表面に仮歯肉を形成させる。人工歯は、仮歯肉の表面に設けられた、失った歯に対応する。可動義歯床部は、残存歯の付根近傍の口腔内の正面を覆う。ヒンジ部は、固定義歯床部に対して可動義歯床部を口腔内の正面側に回動可能とする。着脱部は、固定義歯床部に対して可動義歯床部を口腔内の正面側で着脱可能とする。これにより、装着に違和感無く、咀嚼感を十分に得ることが可能となるとしている。
【0004】
又、特開2020-130902号公報(特許文献3)には、可動義歯床部と、ヒンジ部と、凹部と、凸部と、溝部と、装着ピンと、弾性部材と、傾斜面と、突起部とを備える入れ歯を開示している。可動義歯床部は、ポリアミド樹脂から構成され、残存歯の付根近傍の正面を覆う。ヒンジ部は、固定義歯床部の左右方向の一方側に設けられる。凹部は、固定義歯床部の左右方向の他方側に設けられる。凸部は、可動義歯床部の左右方向の他方側に設けられる。溝部は、凸部の先端面と当接する凹部の当接面に、口腔内の左右方向の他方に沿って設けられる。装着ピンは、凸部の先端面から口腔内の左右方向に出入可能に設けられる。弾性部材は、装着ピンを口腔内の左右方向の他方側に押圧する。傾斜面は、凸部の先端面からの装着ピンの先端に形成される。突起部は、装着ピンを口腔内の左右方向にスライド可能に保持する。これにより、残存歯に馴染みやすく、且つ、ワンタッチで簡単に装着及び取り外しをすることが可能となるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平10-99350号公報
特開2015-109965号公報
特開2020-130902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般的に、口腔内の歯は、残存歯を含めて微妙に動いている。そのため、残存歯に適合する入れ歯を設計する場合、入れ歯が、残存歯を固定するような形態であることが望まれる。又、残存歯を有する患者の多くが高齢者であることから、入れ歯には、高齢者でも簡単に装着及び取り外し出来る構成が求められている。
【0007】
ここで、特許文献1に記載の技術では、吸着具や穴部(吸盤)により入れ歯を顎堤に吸着させるため、吸着強度が弱く、且つ、残存歯のグラつきを防止することが出来ないという課題がある。
【0008】
又、特許文献2-3に記載の技術では、残存歯を可動義歯床部と固定義歯床部との間に挟み込むことで、残存歯を固定して、咀嚼感を十分に得ることが出来るものの、可動義歯床部と固定義歯床部とが残存歯を挟み込まない場合、固定義歯床部は、残存歯の背面とを覆って支持するだけであるため、固定義歯床部による残存歯の固定に限界があり、更なる固定方法が求められる。特に、残存歯は、経年的に移動、破砕、欠損等の色々な変化が生じることから、その都度、残存歯の位置や形状に対応した入れ歯が必要となる。
【0009】
そこで、本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、残存歯の位置や形状の変化に対応して、残存歯への固定を強固にし、咀嚼感を向上させることが可能な入れ歯を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、本発明に係る新規な入れ歯を完成させた。即ち、本発明に係る入れ歯は、固定義歯床部と、人工歯と、保護部と、凹凸部と、重合レジンと、を備える。固定義歯床部は、残存歯の背面と、欠損歯が存在した馬蹄状の顎堤の表面とを覆い、当該顎堤の表面に仮歯肉を形成させる。人工歯は、前記仮歯肉の表面で、前記欠損歯の位置に設けられる。保護部は、金属製の板で構成され、前記固定義歯床部のうち、前記残存歯の背面に対向する面に設けられる。凹凸部は、金属製で構成され、前記保護部のうち、前記残存歯の背面に対向する面に設けられる。重合レジンは、塗布後に重合が開始されて硬化する。
(【0011】以降は省略されています)

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