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公開番号2024148170
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-17
出願番号2024060492
出願日2024-04-03
発明の名称リサイクル炭素繊維と熱可塑性マトリックスから複合材料を製造するための最適化されたプロセス
出願人フラウンホーファー-ゲゼルシャフト ツール フエルデルング デア アンゲヴァンテン フォルシュング エー.ファオ.,旭化成株式会社
代理人個人
主分類C08J 5/04 20060101AFI20241009BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】リサイクル炭素繊維と熱可塑性ポリアミドを含む熱可塑性マトリックスとを含む半製品の取得プロセス、半製品、及び複合材料の製造におけるその使用を提供する。
【解決手段】リサイクル炭素繊維を含む不織布を提供するステップa)と、熱可塑性ポリアミドを含むポリマー粉末を前記リサイクル炭素繊維を含む不織布に均一に配置するステップb)と、前記ステップb)で取得された前記不織布を圧密して繊維強化半製品を取得するステップc)とを含む、リサイクル炭素繊維強化半製品の取得方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
リサイクル炭素繊維を含む不織布を提供するステップa)と、
熱可塑性ポリアミドを含むポリマー粉末を前記リサイクル炭素繊維を含む不織布に均一に配置するステップb)と、
前記ステップb)で取得された前記不織布を圧密して繊維強化半製品を取得するステップc)と
を含むことを特徴とする、リサイクル炭素繊維強化半製品の取得方法。
続きを表示(約 2,600 文字)【請求項2】
前記リサイクル炭素繊維を含む前記不織布は、50~200g・m
-2
、好ましくは75~150g・m
-2
、より好ましくは90~110g・m
-2
の範囲内の坪量を有し、かつ/又は前記不織布は、前記不織布の総重量に基づいて、80~100重量%、好ましくは90~100重量%、より好ましくは98~100重量%の範囲内の量の前記リサイクル炭素繊維を含み、かつ/又は前記リサイクル炭素繊維は、20mm~180mm、好ましくは25mm~150mm、より好ましくは30mm~100mmの範囲内の長さを有する不連続炭素繊維であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記熱可塑性ポリアミドを含む前記ポリマー粉末は、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド6I(PA6I)、ポリアミド66/6I(PA66/6I)及びそれらの混合物からなるリストから選択されるポリアミドを含み、かつ/又は前記熱可塑性ポリアミドを含む前記ポリマー粉末の最大粒径が、1μm~1000μm、好ましくは10μm~600μmの範囲内にあり、かつ/又は前記ステップb)で配置される前記熱可塑性ポリアミドを含む前記ポリマー粉末の量が、取得される前記半製品の総重量に基づいて、30重量%~90重量%、好ましくは40重量%~80重量%の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記熱可塑性ポリアミドを含む前記ポリマー粉末と前記リサイクル炭素繊維を含む前記不織布との重量比が、0.5~5、好ましくは0.7~3、より好ましくは0.8~2の範囲内にあり、かつ/又は前記熱可塑性ポリアミドを含む前記ポリマー粉末と前記rCFを含む前記不織布との合計量が、取得される前記半製品の総重量に基づいて、90重量%~100重量%、より好ましくは95重量%~100重量%、より好ましくは98重量%~100重量%の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップb)では、前記熱可塑性ポリアミドを含む前記ポリマー粉末は、前記不織布の各面に均一に配置され、かつ/又は150℃~350℃、好ましくは200℃~300℃、より好ましくは225℃~275℃の範囲内の温度で配置されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ステップc)における圧密は、230℃~330℃、好ましくは250℃~310℃の範囲内の温度及び/若しくは1~60バール、好ましくは5~30バール、より好ましくは8~20バールの範囲内の圧力で行われ、かつ/又はダブルスチールベルトプレス内で行われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
リサイクル炭素繊維を含む不織布と、熱可塑性ポリアミドを含む熱可塑性マトリックスとを含むリサイクル炭素繊維強化半製品であって、前記半製品は、平均繊維体積分率(aFVF)及び繊維体積分率差(ΔFVF)を有し、
前記平均繊維体積分率(aFVF)は、前記リサイクル炭素繊維強化半製品の総体積に基づいて、5~50体積%、好ましくは10~40体積%、より好ましくは17~30体積%の範囲内にあり、前記平均繊維体積分率(aFVF)は、前記リサイクル炭素繊維強化半製品において互いに5cm以上20cm以下離れた点から採取されたn個の10mm×20mmのサンプルの繊維体積分率を測定し、以下の式(i)に従って計算することにより取得され、
TIFF
2024148170000005.tif
9
170
式中、nは、採取された前記サンプルの数であり、nは≧2、好ましくは≧4であり、FVF

は、サンプルnの繊維体積分率であり、
前記繊維体積分率差(ΔFVF)は、測定された前記サンプルnの繊維体積分率(FVF

)と前記平均繊維体積分率(aFVF)との間の差であり、以下の式(ii)に従って計算され、
ΔFVF=FVF

-aFVF (ii)
前記繊維体積分率差(ΔFVF)は、≦±3体積%、好ましくは≦±2体積%、より好ましくは≦±1.5体積%であることを特徴とするリサイクル炭素繊維強化半製品。
【請求項8】
前記不織布は、前記不織布の総重量に基づいて、80~100重量%、好ましくは90~100重量%、より好ましくは98~100重量%の範囲内の量の前記リサイクル炭素繊維を含み、かつ/又は前記リサイクル炭素繊維は、20mm~180mm、好ましくは25mm~150mm、より好ましくは30mm~100mmの範囲内の長さを有する不連続炭素繊維であることを特徴とする請求項7に記載のリサイクル炭素繊維強化半製品。
【請求項9】
前記熱可塑性ポリアミドを含む前記ポリマーマトリックスは、ポリアミド6(PA6)、ポリアミド66(PA66)、ポリアミド6I(PA6I)、ポリアミド66/6I(PA66/6I)及びそれらの混合物からなるリストから選択されるポリアミドを含み、かつ/又は前記熱可塑性ポリアミドを含む前記ポリマーマトリックスの量が、前記半製品の総重量に基づいて、30重量%~90重量%、好ましくは40重量%~80重量%の範囲内にあり、かつ/又は前記熱可塑性ポリアミドを含む前記ポリマーマトリックスと前記リサイクル炭素繊維を含む前記不織布との重量比が、0.5~5、好ましくは0.7~3、より好ましくは0.8~2の範囲内にあり、かつ/又は前記熱可塑性ポリアミドを含む前記ポリマーマトリックスと前記rCFを含む前記不織布との合計量が、前記半製品の総重量に基づいて、90重量%~100重量%、より好ましくは95重量%~100重量%、より好ましくは98重量%~100重量%の範囲内にあることを特徴とする請求項7に記載のリサイクル炭素繊維強化半製品。
【請求項10】
請求項1~6のいずれか一項に記載の方法により取得されることを特徴とする請求項7に記載のリサイクル炭素繊維強化半製品。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リサイクル炭素繊維と熱可塑性ポリアミドを含む熱可塑性マトリックスとを含む半製品の取得プロセス、取得された半製品、及び複合材料の製造におけるその使用に関する。
続きを表示(約 1,000 文字)【背景技術】
【0002】
炭素繊維は、主に炭素原子で構成される。炭素繊維の製造にはかなりのコストがかかるが、炭素繊維は、高い剛性、高い引張強度、高い強度重量比、高い耐化学薬品性、高い温度許容度及び低い熱膨張などの非常に求められるいくつかの特性により世界中で幅広い用途が見出されている。
【0003】
その結果、炭素繊維を含む廃棄物の量は、着実に増加する。これらの貴重な繊維をリサイクルするために、通常、各々の廃棄物を細断し、熱分解又は加溶媒分解を使用して複合材料から繊維を再生利用する。
【0004】
リサイクル炭素繊維のもう1つの供給源は、半製品織物からの切れ端である。これらのリサイクル炭素繊維は、それぞれの用途に応じて必要な長さに短縮される。その後に、切断廃棄物として取得された不連続廃棄炭素繊維は、炭素繊維を再利用するためのプロセスに供給され得る。
【0005】
リサイクル炭素繊維(rCF)又は切断廃棄炭素繊維は、不織布に加工され得る。
【0006】
しかしながら、リサイクル炭素繊維を含む不織布は、バージン炭素繊維を含む不織布と比較して、布地特性が異なり、ほとんど劣っている。
【0007】
これは主に、廃棄物を含む炭素繊維の細断又はバージン繊維の切断により生じる取得されるランダムに配向された不連続炭素繊維によるものである。加溶媒分解又は熱分解などの一般的なリサイクル方法でも、炭素繊維のサイジング剤が除去され、繊維の保護が低下する。
【0008】
特に、これらのリサイクル炭素繊維を含む不織布を熱可塑性マトリックスを備えた半製品に加工することは、歴史的に困難であり、不織布のロフト(lofting)などの問題が圧密(結合、consolidation)中にポリマーの酸化を引き起こし、半製品の含浸不良につながる。
【0009】
通常、熱可塑性ポリマー繊維は、リサイクル炭素繊維を含む不織布に加工され、各々の不織布が圧密された後に熱可塑性マトリックスを形成する。これにより、半製品における熱可塑性ポリマーの不均一な分散が生じ、使用可能な熱可塑性ポリマーが繊維に紡糸できるポリマーに限定される可能性がある。
【0010】
したがって、リサイクル炭素繊維と熱可塑性ポリマーとを含む良好な特性を有する半製品を取得し、複合材料の製造に使用できる半製品の大量生産を可能にするプロセスが必要とされている。
(【0011】以降は省略されています)

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