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公開番号2024148114
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-17
出願番号2023061050
出願日2023-04-04
発明の名称化合物、発光材料、遅延蛍光体および有機発光素子
出願人株式会社Kyulux
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類C07D 403/14 20060101AFI20241009BHJP(有機化学)
要約【課題】発光特性が優れた化合物を提供すること。
【解決手段】下記一般式の化合物。R1はHまたはD;R2およびR3の一方はAr3とAr4で置換されたトリアジニル基等で、他方とR4とR5のうちの2個はドナー性基で、残りの1個はアリール基であり;Ar1~Ar4はアリール基、ヘテロアリール基である。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024148114000120.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">40</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">163</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物。
JPEG
2024148114000117.jpg
47
141
[一般式(1)において、R

は、水素原子または重水素原子を表す。R

およびR

の一方は下記一般式(2)で表される基であり、R

およびR

の他方とR

およびR

からなる群より選ばれる2個はドナー性基であり、残りの1個は置換もしくは無置換のアリール基である。Ar

およびAr

は、各々独立に置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表す。
JPEG
2024148114000118.jpg
35
139
一般式(2)において、X

~X

は、各々独立にNまたはC(R)を表すが、X

~X

の少なくとも1個はNである。Rは水素原子、重水素原子または置換基を表す。Ar

およびAr

は各々独立に置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表す。L

は、単結合または2価の連結基を表す。*は結合位置を表す。]
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】


が前記一般式(2)で表される基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】


が前記一般式(2)で表される基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
Ar

~Ar

のうちの1個以上が置換もしくは無置換のヘテロアリール基(ただし、窒素含有6員環基を除く)である、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
Ar

~Ar

のうちの1個以上が窒素原子で結合する5員環を有するヘテロアリール基である、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
前記ドナー性基が置換もしくは無置換のカルバゾール-9-イル基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
前記ドナー性基が4環以上の縮環構造を有するドナー性基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】


がドナー性基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】


が置換もしくは無置換のアリール基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
前記置換もしくは無置換のアリール基が、無置換のアリール基であるか、アリール基で置換されたアリール基である、請求項1に記載の化合物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トリアジン環とベンゼン環が結合した骨格を有する化合物と、その化合物を用いた発光材料および遅延蛍光体に関する。また本発明は、その化合物を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子などの有機発光素子にも関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
有機発光素子は、有機材料を用いた発光素子であり、塗布による製造が可能であり、希少元素を使わないことから近年注目を集めている。なかでも有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)は、自発光を放射しバックライトが不要であることから、軽量でフレキシブルな素子とすることが可能であるという利点がある。また、応答性が速く、視認性が高いという特徴も有しており、次世代光源として期待されている。このため、有機エレクトロルミネッセンス素子を始めとする有機発光素子に有用な材料の開発に関する研究が活発に進められている。特に発光材料に関する研究は盛んに行われている。発光材料として、古くから蛍光材料やりん光材料や蛍光材料が知られているが、蛍光材料には発光効率が低いという課題があり、リン光材料には希少金属を含むため高価で深青色の発光が困難であるという課題があった。近年、これらの課題に対処した発光材料として遅延蛍光材料が開発されている。
【0003】
遅延蛍光材料は、励起状態において、励起三重項状態から励起一重項状態への逆項間交差を生じた後、その励起一重項状態から基底状態へ戻る際に蛍光を放射する材料である。こうした経路による蛍光は、基底状態から直接生じた励起一重項状態からの蛍光(通常の蛍光)よりも遅れて観測されるため、遅延蛍光と称されている。ここで、例えば、発光性化合物をキャリアの注入により励起した場合、励起一重項状態と励起三重項状態の発生確率は統計的に25%:75%であるため、直接生じた励起一重項状態からの蛍光のみでは、発光効率の向上に限界がある。一方、遅延蛍光材料では、励起一重項状態のみならず、励起三重項状態も上記の逆項間交差を介した経路により蛍光発光に利用することができるため、通常の蛍光材料に比べて高い発光効率が得られることになる。
【0004】
このような原理が明らかにされて以降、様々な研究により種々の遅延蛍光材料が発見されるに至っている。その中には、ベンゼン環にドナー性基とアクセプター性基が置換した化合物が多数含まれている。例えば、ベンゼン環にドナー性基であるカルバゾール-9-イル基とアクセプター性基であるシアノ基と置換トリアジニル基が置換した骨格を有する化合物を有機発光素子に用いることが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
WO2019/191665A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
遅延蛍光を放射する材料であっても、その特性が極めて良好であって、実用面における課題がないものはこれまでに提供されるに至っていない。このため、一段と特性が優れた遅延蛍光材料を提供することができれば、さらに有用である。しかし、遅延蛍光材料の改良は試行錯誤の段階にあり、有用な発光材料の化学構造を一般化することは容易でない。
【0007】
このような状況下において本発明者らは、発光素子用の遅延蛍光材料としてより有用な化合物を提供することを目的として研究を重ねた。そして、遅延蛍光材料としてより有用な化合物の一般式を導きだして一般化し、そのような化合物を有機発光素子に用いることを目的として鋭意検討を進めた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために鋭意検討を進めた結果、本発明者らは、特定の条件を満たす構造を有する化合物が発光材料として有用であり、優れた有機発光素子の提供を可能にすることを見いだした。本発明は、こうした知見に基づいて提案されたものであり、具体的に、以下の構成を有する。
[1] 下記一般式(1)で表される化合物。
JPEG
2024148114000001.jpg
47
157
[一般式(1)において、R

は、水素原子または重水素原子を表す。R

およびR

の一方は下記一般式(2)で表される基であり、R

およびR

の他方とR

およびR

からなる群より選ばれる2個はドナー性基であり、残りの1個は置換もしくは無置換のアリール基である。Ar

およびAr

は、各々独立に置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表す。
JPEG
2024148114000002.jpg
34
167
一般式(2)において、X

~X

は、各々独立にNまたはC(R)を表すが、X

~X

の少なくとも1個はNである。Rは水素原子、重水素原子または置換基を表す。Ar

およびAr

は各々独立に置換もしくは無置換のアリール基、または置換もしくは無置換のヘテロアリール基を表す。L

は、単結合または2価の連結基を表す。*は結合位置を表す。]
[2] R

が前記一般式(2)で表される基である、[1]に記載の化合物。
[3] R

が前記一般式(2)で表される基である、[1]に記載の化合物。
[4] Ar

~Ar

のうちの1個以上が置換もしくは無置換のヘテロアリール基(ただし、窒素含有6員環基を除く)である、[1]~[3]のいずれか1つに記載の化合物。
[5] Ar

~Ar

のうちの1個以上が窒素原子で結合する5員環を有するヘテロアリール基である、[4]に記載の化合物。
[6] 前記ドナー性基が置換もしくは無置換のカルバゾール-9-イル基である、[1]~[5]のいずれか1つに記載の化合物。
[7] 前記ドナー性基が4環以上の縮環構造を有するドナー性基である、[1]~[6]のいずれか1つに記載の化合物。
[8] R

がドナー性基である、[1]~[7]のいずれか1つに記載の化合物。
[9] R

が置換もしくは無置換のアリール基である、[1]~[8]のいずれか1つに記載の化合物。
[10] 前記置換もしくは無置換のアリール基が、無置換のアリール基であるか、アリール基で置換されたアリール基である、[1]~[9]のいずれか1つに記載の化合物。
[11] X

~X

がNである、[1]~[10]のいずれか1つに記載の化合物。
[12] L

が単結合である、[1]~[11]のいずれか1つに記載の化合物。
[13] R

が水素原子である、[1]~[12]のいずれか1つに記載の化合物。
[14] 重水素原子を少なくとも1つ有する、[1]~[13]のいずれか1つに記載の化合物。
[15] [1]~[14]のいずれか1つに記載の化合物からなる発光材料。
[16] [1]~[14]のいずれか1つに記載の化合物からなる遅延蛍光体。
[17] [1]~[14]のいずれか1つに記載の化合物と、ホスト材料またはドーパント材料とを同じ層に含む、有機発光素子。
[18] 前記層が前記ドーパント材料を含む、[17]に記載の有機発光素子。
【発明の効果】
【0009】
本発明の化合物と有機発光素子は、優れた発光特性を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定されるものではない。なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。また、本発明に用いられる化合物の分子内に存在する水素原子の一部または全部は重水素原子(

H、デューテリウムD)に置換することができる。本明細書の化学構造式では、水素原子はHと表示しているか、その表示を省略している。例えばベンゼン環の環骨格構成炭素原子に結合する原子の表示が省略されているとき、表示が省略されている箇所ではHが環骨格構成炭素原子に結合しているものとする。本明細書にて「置換基」という用語は、水素原子および重水素原子以外の原子または原子団を意味する。一方、「置換もしくは無置換の」という用語は、水素原子が重水素原子または置換基で置換されていてもよいことを意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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