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公開番号2024146842
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2024049795
出願日2024-03-26
発明の名称樹脂組成物、樹脂シート、積層体、シート硬化物及び回路基板材料
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 53/02 20060101AFI20241004BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低誘電特性と低線熱膨張係数のバランスに優れたシート硬化物及び回路基板材料、並びに、低誘電特性と低線熱膨張係数のバランスに優れた前記シート硬化物及び前記回路基板材料を製造可能な樹脂組成物、樹脂シート及び積層体を提供する。
【解決手段】本発明の一態様に係る樹脂組成物は、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー及びエチレン系重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(A1)と、分子内に1つ以上のN-置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(B)と、分子内に2つ以上のエチレン性不飽和結合を有するラジカル重合性化合物(C)と、を含有し、前記熱可塑性樹脂(A1)、前記マレイミド化合物(B)及び前記ラジカル重合性化合物(C)の合計量を100質量%としたとき、前記マレイミド化合物(B)の含有量が1質量%以上30質量%未満である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー及びエチレン系重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(A1)と、分子内に1つ以上のN-置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(B)と、分子内に2つ以上のエチレン性不飽和結合を有するラジカル重合性化合物(C)と、を含有し、
前記熱可塑性樹脂(A1)、前記マレイミド化合物(B)及び前記ラジカル重合性化合物(C)の合計量を100質量%としたとき、前記マレイミド化合物(B)の含有量が1質量%以上30質量%未満である、樹脂組成物。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記熱可塑性樹脂(A1)として、スチレン系熱可塑性エラストマーを含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記スチレン系熱可塑性エラストマーのスチレン含有量が10質量%以上70質量%以下である、請求項2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記ラジカル重合性化合物(C)として、2官能芳香族ビニル化合物及びトリアルケニルイソシアヌレート化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記マレイミド化合物(B)と前記ラジカル重合性化合物(C)の含有質量比が(B):(C)=1:0.5~1:10である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
環状ポリオレフィン樹脂共重合体(A2)を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記環状ポリオレフィン樹脂共重合体(A2)が、ポリオレフィンの側鎖に脂環式構造を有する共重合体である、請求項6に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる、樹脂シート。
【請求項9】
請求項8に記載の樹脂シートの一方又は両方の面に、離型フィルムを備える、積層体。
【請求項10】
請求項8に記載の樹脂シートを硬化させてなる、シート硬化物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は樹脂組成物、樹脂シート、積層体、シート硬化物及び回路基板材料に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電気・電子機器の高性能・高機能化に伴い、通信速度及び情報伝達量の向上のために、通信周波数の高周波化が進んでいる。
回路基板にデジタル信号を流すと、送信されたデジタル信号の一部が回路基板中で熱変換され、伝送損失が発生する。伝送損失の量は比誘電率及び誘電正接の積で表されるため、低損失通信を実現するには、比誘電率及び誘電正接の低い材料、すなわち低誘電特性を有する部材が必要となる。特に高周波領域における伝送信号はより熱に変換されやすい特徴があるため、より低誘電特性を有する材料が求められている。
【0003】
低誘電特性を有する材料としては、例えば、エポキシ化合物とシアネート化合物とが配合されたポリフェニレンエーテル樹脂組成物(例えば、特許文献1参照)や、マレイミド樹脂(例えば、特許文献2参照)等の熱硬化性樹脂、環状オレフィン系樹脂組成物(例えば、特許文献3参照)等の熱可塑性樹脂が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-059363号公報
特開2012-255059号公報
国際公開第2006/095511号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1~3のような低誘電樹脂と、導体とを積層して回路基板材料を作製する場合、樹脂層と導体との線熱膨張係数の差が大きいと、積層後にカールや反りが発生する場合がある。近年、電気・電子機器は小型化や多層化が進んでいるため、樹脂層の線熱膨張係数を低減して、積層体のカールや反りを改善することが求められている。
【0006】
そこで、本発明の目的は、低誘電特性と低線熱膨張係数のバランスに優れたシート硬化物及び回路基板材料、並びに、低誘電特性と低線熱膨張係数のバランスに優れた前記シート硬化物及び前記回路基板材料を製造可能な樹脂組成物、樹脂シート及び積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂に特定の化合物を添加することにより、上記課題を解決し得ることを見出した。
【0008】
本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー及びエチレン系重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種の熱可塑性樹脂(A1)と、分子内に1つ以上のN-置換マレイミド基を有するマレイミド化合物(B)と、分子内に2つ以上のエチレン性不飽和結合を有するラジカル重合性化合物(C)と、を含有し、
前記熱可塑性樹脂(A1)、前記マレイミド化合物(B)及び前記ラジカル重合性化合物(C)の合計量を100質量%としたとき、前記マレイミド化合物(B)の含有量が1質量%以上30質量%未満である、樹脂組成物。
[2]前記熱可塑性樹脂(A1)として、スチレン系熱可塑性エラストマーを含む、上記[1]に記載の樹脂組成物。
[3]前記スチレン系熱可塑性エラストマーのスチレン含有量が10質量%以上70質量%以下である、上記[2]に記載の樹脂組成物。
[4]前記ラジカル重合性化合物(C)として、2官能芳香族ビニル化合物及びトリアルケニルイソシアヌレート化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、上記[1]~[3]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
[5]前記マレイミド化合物(B)と前記ラジカル重合性化合物(C)の含有質量比が(B):(C)=1:0.5~1:10である、上記[1]~[4]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
[6]環状ポリオレフィン樹脂共重合体(A2)を含む、上記[1]~[5]のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
[7]前記環状ポリオレフィン樹脂共重合体(A2)が、ポリオレフィンの側鎖に脂環式構造を有する共重合体である、[6]に記載の樹脂組成物。
[8]上記[1]~[7]のいずれか1つに記載の樹脂組成物からなる、樹脂シート。
[9]上記[8]に記載の樹脂シートの一方又は両方の面に、離型フィルムを備える、積層体。
[10]上記[8]に記載の樹脂シートを硬化させてなる、シート硬化物。
[11]上記[8]に記載の樹脂シートからなる絶縁層と、導体とを積層してなる、回路基板材料。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、低誘電特性と低線熱膨張係数のバランスに優れたシート硬化物及び回路基板材料、並びに、低誘電特性と低線熱膨張係数のバランスに優れた前記シート硬化物及び前記回路基板材料を製造可能な樹脂組成物、樹脂シート及び積層体を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明について詳細に説明するが、以下の説明は、本発明の実施の形態の一例であり、本発明はその要旨を超えない限り、以下の記載内容に限定されるものではない。
以下において「~」という表現を用いる場合、その前後の数値又は物性値を含む表現として用いるものとする。
(【0011】以降は省略されています)

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