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10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2024159903
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2024140126,2022179276
出願日
2024-08-21,2020-02-03
発明の名称
画像表示用導光板及びARグラス
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G02B
5/32 20060101AFI20241031BHJP(光学)
要約
【課題】樹脂基材を用いた場合であっても鮮明な画像が表示できる画像表示用導光板の提供。
【解決手段】第1樹脂基材1001と、ホログラム層1002とを有する画像表示用導光板であって、第1樹脂基材1001は、シャドーコントラストによる評価で得られるMC値が0.120以下であり、かつ、切削研磨加工された樹脂基材である、画像表示用導光板1004。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第1樹脂基材と、ホログラム層とを有する画像表示用導光板であって、
前記第1樹脂基材は、シャドーコントラストによる評価で得られるMC値が0.120以下であり、かつ、切削研磨加工された樹脂基材である、画像表示用導光板。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
さらに第1バリア層を有する、請求項1に記載の画像表示用導光板。
【請求項3】
前記第1樹脂基材、前記第1バリア層及び前記ホログラム層が、厚み方向において、この順に配置されている、請求項2に記載の画像表示用導光板。
【請求項4】
さらに第2樹脂基材及び第2バリア層を有し、
前記第1樹脂基材、前記第1バリア層、前記ホログラム層、前記第2バリア層及び前記第2樹脂基材が、厚み方向において、この順に配置されている、請求項3に記載の画像表示用導光板。
【請求項5】
前記第1樹脂基材の屈折率より前記第1バリア層の屈折率が高い、請求項2に記載の画像表示用導光板。
【請求項6】
前記第1バリア層の屈折率が1.48以上である、請求項2に記載の画像表示用導光板。
【請求項7】
前記第1バリア層は無機材料を含む、請求項2に記載の画像表示用導光板。
【請求項8】
前記第1バリア層は、ケイ素酸化物、ケイ素窒素酸化物、ダイヤモンドライクカーボン、アルミニウム酸化物及びガラスからなる群から選択される少なくとも1種の無機材料を含む、請求項7に記載の画像表示用導光板。
【請求項9】
前記第1バリア層が、樹脂フィルム上に配置された第1ガスバリアフィルムを備え、
前記樹脂フィルムは前記第1バリア層と前記第1樹脂基材の間に配置されている、請求項2に記載の画像表示用導光板。
【請求項10】
前記第1バリア層の材料として水蒸気バリア性材料が用いられる、請求項2に記載の画像表示用導光板。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示用導光板及びARグラスに関する。
続きを表示(約 5,000 文字)
【背景技術】
【0002】
表示装置において、画像表示用導光板が用いられる場合がある。例えば、VR(仮想現実)技術、AR(拡張現実)技術又はMR(複合現実)を用いた表示装置においては、ホログラム層が透明基材に支持された画像表示用導光板が用いられる。ホログラム層には、種々の光学機能、例えば、導波、反射及び回折の機能を有するホログラムが形成される。 透明基材としては、ガラス基材が用いられることが多い。しかし、加工性、軽量性、耐久性及び可搬性の観点から、透明基材として、樹脂基材が用いられることがより好ましい。
【0003】
特許文献1には、車載用ヘッドアップディスプレイに用いられるホログラム積層体が開示されている。このホログラム積層体は、アクリル系樹脂基板、アクリル系接着剤層、アクリル系フォトポリマーからなるホログラム層、アクリル系接着剤層及びアクリル系樹脂基板が、この順に積層されている。
特許文献1には、アクリル系樹脂基板の表面平滑性によって、ホログラムの外観変化が発生することが記載されている。特許文献1によれば、ホログラム積層体の表面平滑性を表す最大高さRmaxが50μmを超えると、ホログラムの外観変化が顕著になる。最大高さRmaxが25μm未満の場合、ホログラムの外観変化は許容範囲である。ただし、特許文献1には、最大高さRmaxが1μm以下のナノオーダの表面平滑性の必要性については特に記載されていない。特許文献1には、ナノオーダの表面平滑性を有する具体例も何ら記載されていない。
また、ホログラム層を形成するホログラム材料は温度変化により樹脂基材を侵食する場合がある。ホログラム材料は、吸湿によって劣化することも知られている。このため、ホログラム層を樹脂基材で支持する表示装置は高温多湿環境下で劣化しやすい。
特許文献2には、光学的に透明な樹脂製の基体上に、ホログラムを形成する光感性材料層を形成し、光感性材料層を水性ポリマー保護バリアで被覆することが記載されている。特許文献2には、水性ポリマー保護バリアは、湿気によるアタックに耐える目的で設けられていることが示唆されている。
特許文献3には、光学接着剤を介して樹脂基体に挟まれたホログラムを有する積層体であって、外周部全体が保護被覆層で覆われたホログラム積層体が記載されている。特許文献3には、保護被覆層が密閉性、ガスバリア性を高めるコーティングであってもよいことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2000-296583号公報
特開平5-181400号公報
特開平11-184363号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の関連技術には、以下の問題がある。
特許文献1に記載のホログラム積層体は、主に運転者が見る車載用のヘッドアップディスプレイに用いられる。このため、表示画像の画質は、特に高画質でなくてもよい。しかし、例えば、AR又はMRに用いるウェアラブルディスプレイ又はヘッドマウントディスプレイの場合、使用者の全視野において写実的な画像が表示されたり、細かな文字が表されたりすることが多い。このような用途においては、さらなる高画質化が求められる。 本発明者の検討によれば、画像表示用導光板においてホログラム層が樹脂基材に挟まれている場合、最大高さRmaxが25μm未満であっても画質低下が観察されることがある。例えば、押出成形された樹脂基材の表面に、押出ローラの駆動ギアのかみ合いピッチに対応するピッチのうねり(ギアマーク)が生じていると、画像が不鮮明なる箇所が発生しやすい。
特許文献2に記載の技術では、光感性材料層において水性ポリマー保護バリアと反対側の表面には、樹脂製の基体が密着している。
このため、高温環境下において光感性材料が樹脂製の基体を侵食するおそれがある。 さらに、樹脂製の基体の内部には水分が含まれるため、水分が光感性材料層との密着面を通して、光感性材料層に拡散する。加えて、基体が外部に露出しているため、基体には外部から水分が浸透し続ける。この結果、光感性材料層には樹脂製の基体を経由して水分が浸透するので、水性ポリマー保護バリアによって水分が遮蔽されるとしても、基体側からの水分により光感性材料層の経時劣化することを抑制できない。
特許文献3に記載の技術では、ホログラムを含む積層体の外周全体が保護被覆層によって密閉されている。このため、ホログラム積層体の外部から水分が内部に浸透してホログラムが劣化することは抑制される。しかし、保護被覆層形成時に樹脂基体に含有される水分は、保護被覆層よりも内側に閉じ込められる。この結果、樹脂基体に含有される水分がホログラムにも浸透することによって、ホログラムの経時劣化が進行するおそれがある。特に、高温環境においては、樹脂基板から水分放出の影響が顕著となる。
【0006】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、樹脂基材を用いた場合であっても鮮明な画像が表示できる画像表示用導光板を提供することを目的とする。
また、本発明は、樹脂基材を用いた場合であってもホログラム層の劣化を抑制できる画像表示用導光板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は鋭意研究を行い、画像表示用導光板に用いる樹脂基材において、表面粗さで測定されるピッチよりも格段に大きなピッチで変化する表面のうねりの大きさに対応する平面性を改善することにより、鮮明な画像を表示できることを見出し、本発明に到った。 樹脂基材の表面の平面性がうねりによって低下すると、樹脂基材に積層されるホログラム層の厚み振れが生じる。ホログラム層の厚み振れが生じると導波光の振れが生じる結果、画像に微細な歪み、変形が生じ、画像が不鮮明になる。カラー画像の場合には、導波光の振れに起因する色ずれ及び色にじみが生じる結果、画像が不鮮明になる。
これに対して、樹脂基材の表面の平滑性が微細な凹凸によって低下すると、導波光の散乱が生じる結果、画像が不鮮明になる。
また、本発明者は鋭意研究を行い、画像表示用導光板に用いるホログラム層を有する樹脂基材において、バリア層を導入することによって、ホログラム層の劣化が抑制され、鮮明な画像を表示できることを見出し、本発明に到った。
【0008】
上記の課題を解決するため、例えば、本発明は以下の態様を有する。
[1] 第1樹脂基材と、ホログラム層とを有する画像表示用導光板であって、
前記第1樹脂基材は、シャドーコントラストによる評価で得られるMC値が0.120以下である、画像表示用導光板。
[2] 第1樹脂基材と、第1バリア層と、ホログラム層とを有する画像表示用導光板。
[3] 前記第1樹脂基材、前記第1バリア層及び前記ホログラム層が、厚み方向において、この順に配置されている、[2]に記載の画像表示用導光板。
[4] さらに第2樹脂基材及び第2バリア層を有し、
前記第1樹脂基材、前記第1バリア層、前記ホログラム層、前記第2バリア層及び前記第2樹脂基材が、厚み方向において、この順に配置されている、[3]に記載の画像表示用導光板。
[5] 前記第1樹脂基材の屈折率より前記第1バリア層の屈折率が高い、[2]~[4]のいずれか1つに記載の画像表示用導光板。
[6] 前記第1バリア層の屈折率が1.48以上である、[2]~[5]のいずれか1つに記載の画像表示用導光板。
[7] 前記第1バリア層は無機材料を含む、[2]~[6]のいずれか1つに記載の画像表示用導光板。
[8] 前記第1バリア層は、ケイ素酸化物、ケイ素窒素酸化物、ダイヤモンドライクカーボン、アルミニウム酸化物及びガラスからなる群から選択される少なくとも1種の無機材料を含む、[7]に記載の画像表示用導光板。
[9] 前記第1バリア層は、樹脂フィルム上に配置されている、[2]~[8]のいずれか1つに記載の画像表示用導光板。
[10] 前記第1バリア層の材料として水蒸気バリア性材料が用いられる、[2]~[9]のいずれか1つに記載の画像表示用導光板。
[11] 前記第1バリア層は、前記ホログラム層上に配置されている、[2]~[10]のいずれか1つに記載の画像表示用導光板。
[12] 前記第1樹脂基材の屈折率が1.48~1.70である、[1]~[11]のいずれか1つに記載の画像表示用導光板。
[13] 前記第1樹脂基材が、ポリ(メタ)アクリル樹脂、エポキシ樹脂、環状ポリオレフィン及びポリカーボネートからなる群から選択される少なくとも1種の樹脂を含む、[1]~[12]のいずれか1つに記載の画像表示用導光板。
[14] 前記第1樹脂基材のJIS K 6718-1:2015の付属書Aに準拠して測定される熱収縮率が3%未満である、[1]~[13]のいずれか1つに記載の画像表示用導光板。
[15] 前記第1樹脂基材の表面の算術平均粗さRaが10nm以下である、[1]~[14]のいずれか1つに記載の画像表示用導光板。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、樹脂基材を用いた場合であっても鮮明な画像が表示できる画像表示用導光板を提供できる。
また、本発明によれば、樹脂基材を用いた場合であってもホログラム層の劣化を抑制できる画像表示用導光板を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1の実施形態の画像表示用導光板の一例を示す模式的な断面図である。
MC値の評価方法を説明する模式的な正面図である。
MC値の評価方法を説明する模式的な平面図である。
MC値の評価用画像の一例を示す模式図である。
MC値のデジタル化された評価用画像の一例を示す模式図である。
MC値の算出方法を示す模式的なグラフである。
本発明の第1の実施形態の第1変形例の画像表示用導光板の一例を示す模式的な断面図である。
実施例1の樹脂基板の製造装置の一例を示す模式的な縦断面図である。
本発明の第2の実施形態の画像表示用導光板の一例を示す模式的な断面図である。
輝度値及びFOVの測定方法を説明する模式的な正面図である。
本発明の第2の実施形態の第1変形例の画像表示用導光板の一例を示す模式的な断面図である。
実施例5の画像表示用導光板を示す模式的な断面図である。
実施例6の画像表示用導光板を示す模式的な断面図である。
本発明の第3の実施形態に係る画像表示用導光板の層構成を示す模式図である。
本発明の第3の実施形態の第1変形例に係る画像表示用導光板の層構成を示す模式図である。
第3の実施形態に係るハードコートフィルムが2枚重ねられた状態を示す図である。
第3の実施形態第1変形例に係るハードコートフィルムが2枚重ねられた状態を示す図である。
本発明の第4の実施形態の画像表示用導光板の一例を示す模式的な断面図である。
本発明の第4の実施形態の画像表示用導光板を含む表示装置の一例を示す模式的な断面図である。
本発明の第4の実施形態の第1変形例の画像表示用導光板の一例を示す模式的な断面図である。
本発明の第4の実施形態の第2変形例の画像表示用導光板の一例を示す模式的な断面図である。
本発明の第4の実施形態の第3変形例の画像表示用導光板の一例を示す模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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