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公開番号
2024157578
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023071926
出願日
2023-04-26
発明の名称
ズームレンズおよび撮像装置
出願人
キヤノン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G02B
15/20 20060101AFI20241031BHJP(光学)
要約
【課題】ズーミングに伴う収差変動を抑制し、移動するレンズ群の重量を低減し、光学ユニットの挿抜による光学性能の変動を抑える。
【解決手段】ズーミングに際して不動の正の前群G1、移動する可動群GZおよび不動の正の後群GEから構成されるズームレンズであり、可動群と後群の結像レンズ群との間に光学ユニットの挿抜が可能である。可動群は、広角端から望遠端へのズーミングに際して像側へ移動する第1負レンズ群GN1と、物体側へ移動した後に像側へ移動する第2負レンズ群GN2と、ズーミングに際して移動する正レンズ群GP1とを含む。正レンズと負レンズを含む正レンズ群において、負レンズの屈折率をnd1N、負レンズのアッベ数をνd1Nとするとき、正レンズ群は所定の条件を満足する負レンズを含む。結像レンズ群の横倍率をβGRとするとき所定の条件を満足する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
物体側から像側へ順に配置された、ズーミングのためには不動の正の屈折力の前群、ズーミングのために移動する可動群およびズーミングのためには不動の正の屈折力の後群から構成されるズームレンズであって、
ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化し、
前記可動群と前記後群を構成する結像レンズ群との間に、前記ズームレンズの光学特性を変更する光学ユニットの挿抜が可能であり、
前記可動群は、広角端から望遠端へのズーミングに際して像側へ移動する第1負レンズ群と、広角端から望遠端へのズーミングに際して物体側へ移動した後に像側へ移動する第2負レンズ群と、ズーミングに際して移動する正レンズ群とを含み、
前記正レンズ群は、1つ以上の正レンズと1つ以上の負レンズとにより構成され、
前記正レンズ群に含まれる負レンズのd線における屈折率をnd1N、前記正レンズ群に含まれる負レンズのd線を基準とするアッベ数をνd1Nとするとき、
前記正レンズ群は、
nd1N≦2.34-νd1N/65
21≦νd1N≦45
なる条件を満足する負レンズを含み、
前記結像レンズ群の横倍率をβGRとするとき、
-0.2≦βGR≦0.2
なる条件を満足することを特徴とするズームレンズ。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記正レンズ群は、
nd1N≧0.0004492×νd1N
2
-0.04431×νd1N+2.644
なる条件を満足する負レンズを含むことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項3】
前記正レンズ群に含まれる負レンズのg線とF線に対する部分分散比をθgF1Nとするとき、
前記正レンズ群は、
θgF1N≦-0.003×νd1N+0.692
なる条件を満足する負レンズを含むことを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項4】
前記正レンズ群の広角端での横倍率をβGP1とするとき、
-0.2≦1/βGP1≦0.2
なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項5】
前記正レンズ群に含まれる前記1つ以上の正レンズのアッベ数の平均値をνd1Pave、前記正レンズ群に含まれる前記1つ以上の負レンズのアッベ数の平均値をνd1Naveとするとき、
15≦νd1Pave-νd1Nave≦45
なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項6】
前記前群は、第1レンズ群から構成され、
前記可動群は、物体側から像側へ順に配置された、前記第1負レンズ群としての第2レンズ群、前記第2負レンズ群としての第3レンズ群および前記正レンズ群としての第4レンズ群から構成され、
前記後群は、前記結像レンズ群を含む第5レンズ群から構成されていることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項7】
前記前群は、第1レンズ群から構成され、
前記可動群は、物体側から像側へ順に配置された、前記第1負レンズ群としての第2レンズ群、広角端から望遠端へのズーミングに際して像側へ移動する負の屈折力の第3レンズ群、前記第2負レンズ群としての第4レンズ群および前記正レンズ群としての第5レンズ群から構成され、
前記後群は、前記結像レンズ群を含む第6レンズ群から構成されていることを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
【請求項8】
広角端と望遠端との間でのズーミングに際しての前記第2レンズ群および前記第3レンズ群の間隔の変化量が、前記第2レンズ群および前記第3レンズ群の移動量の20%以下であることを特徴とする請求項7に記載のズームレンズ。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載のズームレンズと、
前記ズームレンズを通して被写体を撮像する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像等に用いられるズームレンズに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
変倍(ズーミング)において3つ以上のレンズ群を光軸方向に移動させるズームレンズが特許文献1、2に開示されている。特許文献1のズームレンズは、物体側から順に配置された、正の第1レンズ群、負の第2レンズ群、負の第3レンズ群、絞り、正の第4レンズ群および正の第5レンズ群により構成されている。このズームレンズでは、ズーミングにおいて、第1レンズ群と第5レンズ群G5は不動であり、その他のレンズ群と絞りは移動する。また特許文献2には、物体側から像側へ順に配置された、ズーミングのためには不動の正の第1レンズ群と、ズーミングのために移動する負の第2レンズ群と、全体として正の後群とにより構成されるズームレンズが開示されている。後群は、ズーミングのために移動する少なくとも1つのレンズ群を含む2つ又は3つのレンズ群により構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-39945号公報
特開2021-21902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1、2に開示されたズームレンズでは、ズーミングに際して移動するレンズ群のうち最も像側の正レンズ群の重量が増加し易く、この結果、該正レンズ群の駆動が困難になる。また、ズームレンズの光学特性を変更するエクステンダ等の光学ユニットの挿抜によってズームレンズの光学性能が変動するのは好ましくない。
本発明は、ズーミングに伴う諸収差(特に色収差)の変動を抑制しつつ、ズーミングに際して移動するレンズ群のうち最も像側の正レンズ群の重量を低減でき、さらには光学ユニットの挿抜による光学性能の変動を抑えることができるようにしたズームレンズを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面としてのズームレンズは、 物体側から像側へ順に配置された、ズーミングのためには不動の正の屈折力の前群、ズーミングのために移動する可動群およびズーミングのためには不動の正の屈折力の後群から構成されるズームレンズであって、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化する。可動群と後群を構成する結像レンズ群との間に、ズームレンズの光学特性を変更する光学ユニットの挿抜が可能である。可動群は、広角端から望遠端へのズーミングに際して像側へ移動する第1負レンズ群と、広角端から望遠端へのズーミングに際して物体側へ移動した後に像側へ移動する第2負レンズ群と、ズーミングに際して移動する正レンズ群とを含む。正レンズ群は、1つ以上の正レンズと1つ以上の負レンズとにより構成され、正レンズ群に含まれる負レンズのd線における屈折率をnd1N、正レンズ群に含まれる負レンズのd線を基準とするアッベ数をνd1Nとするとき、
正レンズ群は、
nd1N≦2.34-νd1N/65
21≦νd1N≦45
なる条件を満足する負レンズを含み、
結像レンズ群の横倍率をβGRとするとき、
-0.2≦βGR≦0.2
なる条件を満足することを特徴とする。
なお、上記ズームレンズを備えた撮像装置も、本発明の他の一側面を構成する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ズームレンズにおいて、ズーミングに伴う色収差の変動を抑制しつつ、ズーミングに際して移動するレンズ群のうち最も像側の正レンズ群の重量を低減することができ、さらに光学ユニットの挿抜による光学性能の変動を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施例1のズームレンズの広角端での断面図。
実施例1のズームレンズの広角端、中間ズーム位置および望遠端での収差図。
実施例2のズームレンズの広角端での断面図。
実施例2のズームレンズの広角端、中間ズーム位置および望遠端での収差図。
実施例3のズームレンズの広角端での断面図。
実施例3のズームレンズの広角端、中間ズーム位置および望遠端での収差図。
実施例4のズームレンズの広角端での断面図。
実施例4のズームレンズの広角端、中間ズーム位置および望遠端での収差図。
実施例5のズームレンズの広角端での断面図。
実施例5のズームレンズの広角端、中間ズーム位置および望遠端での収差図。
実施例1~5のズームレンズを備えた撮像装置の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。まず、具体的な実施例1~5の説明に先立って、実施例1のズームレンズを示す図1を用いて各実施例に共通する事項について説明する。各実施例のズームレンズは、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、放送用カメラ、銀塩フィルム用カメラ、監視用カメラ等の各種撮像装置の撮像光学系として用いられる。
【0009】
図1は、実施例1のズームレンズの広角端で構成を示している。各実施例のズームレンズでは、複数のレンズ群が物体側から像側へ順に配置されたズーミングのためには固定(不動)の正の屈折力の前群G1、ズーミングのために移動する複数のレンズ群を含む可動群GZおよびズーミングのためには不動の正の屈折力の後群GEを構成する。
【0010】
ズームレンズにおいて、レンズ群は、広角端と望遠端との間でのズーミングに際して一体で移動する1または複数のレンズのまとまりである。すなわち、ズーミングに際して隣り合うレンズ群間の間隔が変化する。レンズ群は、開口絞りを含んでもよい。また、広角端と望遠端はそれぞれ、ズーミングに際して移動するレンズ群が光軸上を機構上または制御上、移動可能な範囲の両端に位置したときの最大画角(最短焦点距離)と最小画角(最大焦点距離)のズーム状態を示す。
(【0011】以降は省略されています)
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