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公開番号2025132868
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024030720
出願日2024-02-29
発明の名称定着装置
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人近島国際特許事務所
主分類G03G 15/20 20060101AFI20250903BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】定着装置の短寿命化を抑制できる構成を提供する。
【解決手段】摺動部材304は、ベルト301と摺動する側に、ベルト301の内周面に向かって突出するように設けられた複数の突起304b、304dを有する。画像形成領域(領域A)において、突起304bの先端面の第1の稜線の長さをLAとし、非画像形成領域(領域B)において、幅方向に関して最も外側に位置する突起304dの先端面の第2の稜線の長さをLBとする。画像形成領域にある複数の突起304bのLAの平均長さをLA_aveとし、非画像形成領域にある複数の突起304dのLBの平均長さをLB_aveとした場合に、LB_ave>LA_aveを満たす。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項１】
記録材に担持されたトナー像を記録材に定着させる定着装置であって、
無端状で回転可能なベルトと、
前記ベルトの外周面と当接して、前記ベルトとの間で記録材を挟持搬送するニップ部を形成するニップ部形成部材と、
前記ニップ部において前記ベルトの内周面と摺動する摺動部材と、
前記ベルトの内側において、前記摺動部材及び前記ベルトを前記ニップ部形成部材との間で挟持するように配置され、前記摺動部材をバックアップするバックアップ部材と、を備え、
前記摺動部材は、前記ベルトと摺動する側に、前記ベルトの内周面に向かって突出するように設けられた複数の突起を有し、
前記複数の突起は、記録材の搬送方向に交差する記録材の幅方向に関して前記ニップ部及び前記ニップ部の外側に分布しており、
前記摺動部材の前記ベルトと摺動する側の面において、最大サイズの記録材が前記ニップ部を通過する領域を画像形成領域とし、記録材の搬送方向に交差する記録材の幅方向に関して前記画像形成領域の外側の領域を非画像形成領域とし、
前記画像形成領域において、前記突起の先端面の前記幅方向両端部のうち、記録材の搬送方向の長さが長い方の端部の線を第１の稜線、前記第１の稜線の長さをＬＡとし、
前記非画像形成領域において、前記幅方向に関して最も外側に位置する前記突起の先端面の前記幅方向外側の端部の線を第２の稜線、前記第２の稜線の長さをＬＢとし、
前記画像形成領域にある前記複数の突起の前記ＬＡの平均長さをＬＡ
ａｖｅ
とし、
前記非画像形成領域にある前記複数の突起の前記ＬＢの平均長さをＬＢ
ａｖｅ
とした場合に、
ＬＢ
ａｖｅ
＞ＬＡ
ａｖｅ
を満たすことを特徴とする定着装置。
続きを表示（約 670 文字）【請求項２】
ＬＢ≧２ｍｍ
を満たすことを特徴とする請求項１に記載の定着装置。
【請求項３】
ＬＢ≦５ｍｍ
を満たすことを特徴とする請求項１に記載の定着装置。
【請求項４】
ＬＡ≧０．２ｍｍ
を満たすことを特徴とする請求項１に記載の定着装置。
【請求項５】
ＬＡ≦１ｍｍ
を満たすことを特徴とする請求項１に記載の定着装置。
【請求項６】
前記第２の稜線は、前記搬送方向と略平行な直線である
ことを特徴とする請求項１に記載の定着装置。
【請求項７】
前記第２の稜線は、前記搬送方向に対して傾斜した直線である
ことを特徴とする請求項１に記載の定着装置。
【請求項８】
前記第２の稜線の前記搬送方向に対する角度をθとした場合に、
－１５°≦θ≦１５°
を満たすことを特徴とする請求項７に記載の定着装置。
【請求項９】
前記第２の稜線は、曲線であり、
前記第２の稜線において、接線が前記搬送方向に対して傾斜している角度をθとした場合に、
－１５°≦θ≦１５°
を満たすことを特徴とする請求項１に記載の定着装置。
【請求項１０】
前記ＬＡ
ａｖｅ
は、前記画像形成領域にある全ての突起の前記ＬＡの平均長さである
ことを特徴とする請求項１に記載の定着装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、記録材に担持されたトナー像を記録材に定着させる定着装置に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
定着装置として、ベルトとローラなどのニップ部形成部材により挟持搬送するニップ部を形成し、ニップ部を通過する記録材を加熱、加圧する構成が従来から知られている。また、この構成では、ニップ部においてベルトの内周面に摺動部材を摺動させることで、ベルトとニップ部形成部材との間にニップ部を形成している。
【０００３】
定着装置では、記録材に定着させる画像の品位を保証するために、ニップ部に搬送される記録材とベルトとの間のスリップ、及び、記録材とニップ部形成部材との間のスリップを抑制することが求められる。このために、これら記録材とベルトとの間、及び、記録材とニップ部形成部材との間の摩擦力よりも、ベルトと摺動部材との間の摩擦力を小さくすることが求められている。特に、ニップ部の幅を広くして加熱効率を高めるようにしたワイドニップを有する構成においては、ベルトと摺動部材との間の摩擦力を小さくすることが求められている。
【０００４】
例えば特許文献１には、ニップ部においてベルトの内周面と摺動する摺動シートに凹凸を形成して、摺動シートとベルトとの間の摩擦力を低くするようにした構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０２０－５２３５４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
ここで、摺動部材に凹凸を形成してベルトの内周面との間の摩擦力を低減する構成において、摺動部材に複数の突起を設けると、記録材の搬送方向に交差する方向（以下、幅方向）に関して最も外側に位置する突起とベルトの内周面との摺擦が大きくなってしまう。すると、ベルト内周面の摩耗によってベルトの寿命が想定より短くなってしまう虞がある。
【０００７】
一方で幅方向に関して最も外側に位置する突起の形状を画像形成領域と同じようにしてしまうと、所望の画質を得ることができない。よって、画像形成領域の突起の形状と、幅方向に関して最も外側に位置する突起の形状と、はそれぞれ異なる形状にして目的を果たす必要がある。
【０００８】
本発明、画質の低下を抑制しつつベルトの短寿命化を抑制できる構成を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明の一態様は、記録材に担持されたトナー像を記録材に定着させる定着装置であって、無端状で回転可能なベルトと、前記ベルトの外周面と当接して、前記ベルトとの間で記録材を挟持搬送するニップ部を形成するニップ部形成部材と、前記ニップ部において前記ベルトの内周面と摺動する摺動部材と、前記ベルトの内側において、前記摺動部材及び前記ベルトを前記ニップ部形成部材との間で挟持するように配置され、前記摺動部材をバックアップするバックアップ部材と、を備え、前記摺動部材は、前記ベルトと摺動する側に、前記ベルトの内周面に向かって突出するように設けられた複数の突起を有し、前記複数の突起は、記録材の搬送方向に交差する記録材の幅方向に関して前記ニップ部及び前記ニップ部の外側に分布しており、前記摺動部材の前記ベルトと摺動する側の面において、最大サイズの記録材が前記ニップ部を通過する領域を画像形成領域とし、記録材の搬送方向に交差する記録材の幅方向に関して前記画像形成領域の外側の領域を非画像形成領域とし、前記画像形成領域において、前記突起の先端面の前記幅方向両端部のうち、記録材の搬送方向の長さが長い方の端部の線を第１の稜線、前記第１の稜線の長さをＬＡとし、前記非画像形成領域において、前記幅方向に関して最も外側に位置する前記突起の先端面の前記幅方向外側の端部の線を第２の稜線、前記第２の稜線の長さをＬＢとし、前記画像形成領域にある前記複数の突起の前記ＬＡの平均長さをＬＡ
ａｖｅ
とし、前記非画像形成領域にある前記複数の突起の前記ＬＢの平均長さをＬＢ
ａｖｅ
とした場合に、ＬＢ
ａｖｅ
＞ＬＡ
ａｖｅ
を満たすことを特徴とする定着装置である。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、画質の低下を抑制しつつベルトの短寿命化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
（【００１１】以降は省略されています）

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