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公開番号2024157683
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023072178
出願日2023-04-26
発明の名称調光装置、及び調光方法
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人R&C
主分類G02F 1/13 20060101AFI20241031BHJP(光学)
要約【課題】電力損失を低減することが可能な調光装置を提供する。
【解決手段】調光装置1は、複数の調光部材2の夫々の一方の端子で構成され、互いに接続された共通電極からなる第一端子群6Aに印加される中間電位よりも大きい第1電位の第1電圧と中間電位よりも小さい第2電位の第2電圧とを出力する電源部10と、複数の調光部材2の夫々の他方の端子で構成され、互いに分離された分離電極からなる第二端子群6Bに第1電圧を印加する第1状態、第二端子群6Bに第2電圧を印加する第2状態、及び第二端子群6Bへの第1電圧及び第2電圧の印加を停止する第3状態に切り替え可能な状態切替部30と、第3状態において、第二端子群6Bの電位が中間電位になるまで調光部材2に蓄えられた電荷を放電し、第1状態又は第2状態において、電荷の放電を停止する放電部50と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数の調光部材の調光率を制御する調光装置であって、
複数の前記調光部材は、複数の前記調光部材の夫々の一方の端子で構成される第一端子群が互いに接続された共通電極で構成され、複数の前記調光部材の夫々の他方の端子で構成される第二端子群が互いに分離された複数の分離電極で構成されており、
前記第一端子群に印加される中間電位よりも大きい第1電位の第1電圧と前記中間電位よりも小さい第2電位の第2電圧とを出力する電源部と、
前記第二端子群に前記第1電圧を印加する第1状態、前記第二端子群に前記第2電圧を印加する第2状態、及び前記第二端子群への前記第1電圧及び前記第2電圧の印加を停止する第3状態に切り替え可能な状態切替部と、
前記第3状態において、前記第二端子群の電位が前記中間電位になるまで前記調光部材に蓄えられた電荷を放電し、前記第1状態又は前記第2状態において、前記電荷の放電を停止する放電部と、
を備える調光装置。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記放電部は、前記第3状態になる直前に前記第二端子群に前記第1電圧が印加されていた場合は前記第2電位に基づいて前記電荷を放電し、前記第3状態になる直前に前記第二端子群に前記第2電圧が印加されていた場合は前記第1電位に基づいて前記電荷を放電する請求項1に記載の調光装置。
【請求項3】
前記状態切替部は、前記第1状態及び前記第2状態の夫々において、前記調光部材の前記調光率に応じて前記第1電圧及び前記第2電圧の夫々を印加する時間を変更する請求項1又は2に記載の調光装置。
【請求項4】
複数の調光部材の調光率の制御をコンピュータが行う調光方法であって、
複数の前記調光部材は、複数の前記調光部材の夫々の一方の端子で構成される第一端子群が互いに接続された共通電極で構成され、複数の前記調光部材の夫々の他方の端子で構成される第二端子群が互いに分離された複数の分離電極で構成されており、
前記第一端子群に印加される中間電位よりも大きい第1電位の第1電圧と前記中間電位よりも小さい第2電位の第2電圧とを切り替えて電源部から出力する出力ステップと、
前記第二端子群に前記第1電圧を印加する第1状態、前記第二端子群に前記第2電圧を印加する第2状態、及び前記第二端子群への前記第1電圧及び前記第2電圧の印加を停止する第3状態のいずれかに切り替える状態切替ステップと、
前記第3状態において、前記第二端子群の電位が前記中間電位になるまで前記調光部材に蓄えられた電荷を放電し、前記第1状態又は前記第2状態において、前記電荷の放電を停止する放電ステップと、
を含む調光方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、調光部材の調光率を制御する調光装置、及びそのような調光方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、光が入射される部分における光の透過率を制御する技術が利用されてきた。このような技術として、例えば下記に出典を示す特許文献1及び2に記載のものがある。
【0003】
特許文献1には、調光部材について記載されている。この調光部材は、第1電極層と第2電極層とを備えており、第1電極層は複数の電極領域に分かれて配置されている。また、第2電極層は分割されずに一つの電極領域として構成されている。
【0004】
また、特許文献2には、交流電圧により駆動される調光装置について記載されている。この調光装置は、調光層と当該調光層を挟む一対の透明電極層とを有する調光部を備えている。この調光部の一対の透明電極層に亘って、抵抗器が設けられている。これにより、調光部への交流電圧の印加が停止された場合に、透明電極層に残存する電荷を放電している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-184044号公報
特開2020-3604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の調光部材では、第1電極層は複数の電極領域に分割されており、第2電極層は分割されずに共通の電極となっている。しかしながら、この特許文献1は、互いに隣接する電極同士間でのショート発生を抑制することを目的としており、複数に分割された電極領域に対して、調光率を制御することは想定されていない。
【0007】
また、特許文献2に記載の調光装置では、上述したように調光部への交流電圧の印加が停止された場合に、調光層の一対の透明電極層に接続された抵抗器により、調光層に残存する電荷を放電し、調光率制御の応答性を高めている。例えば、電荷をより早く放電するには抵抗器に流れる電流(放電電流)を大きくする必要がある(すなわち、抵抗器の抵抗値を小さくする必要がある)。しかしながら、この調光装置では、調光部への交流電圧の印加時においても抵抗器に電流が流れるので電力損失が増大する(常時、電力損失が生じている)。このため、電力損失を低減する上で、抵抗器の抵抗値を小さくするには限界があり、最適な構成とは言い難い。
【0008】
そこで、調光率制御の応答性を高めつつ、電力損失を低減することが可能な調光装置、及びそのような調光方法が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る調光装置の構成は、複数の調光部材の調光率を制御する調光装置であって、複数の前記調光部材は、複数の前記調光部材の夫々の一方の端子で構成される第一端子群が互いに接続された共通電極で構成され、複数の前記調光部材の夫々の他方の端子で構成される第二端子群が互いに分離された複数の分離電極で構成されており、前記第一端子群に印加される中間電位よりも大きい第1電位の第1電圧と前記中間電位よりも小さい第2電位の第2電圧とを出力する電源部と、前記第二端子群に前記第1電圧を印加する第1状態、前記第二端子群に前記第2電圧を印加する第2状態、及び前記第二端子群への前記第1電圧及び前記第2電圧の印加を停止する第3状態に切り替え可能な状態切替部と、前記第3状態において、前記第二端子群の電位が前記中間電位になるまで前記調光部材に蓄えられた電荷を放電し、前記第1状態又は前記第2状態において、前記電荷の放電を停止する放電部と、を備えている点にある。
【0010】
このような構成とすれば、複数の調光部材における第二端子群に第1電圧を印加する第1状態、及び第二端子群に第2電圧を印加する第2状態では、電荷の放電を停止するので、電力損失を低減できる。また、第二端子群への第1電圧や第2電圧の印加を停止する第3状態においてのみ電荷を放電するので、電力損失を低減しつつ、放電を行うことが可能な調光装置を実現できる。更に、第3状態において、第1電位と第2電位との電位差を用いて急速に電荷の放電を行うことができるので、応答性を高め、電力損失の生じる期間を短縮することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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