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公開番号
2024156514
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-06
出願番号
2023071038
出願日
2023-04-24
発明の名称
バンドパスフィルター
出願人
東海光学株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G02B
5/28 20060101AFI20241029BHJP(光学)
要約
【課題】設計自由度がより高く、設計がより容易であるバンドパスフィルターを提供する。
【解決手段】バンドパスフィルター1における光学多層膜4の構造は、λ
D
を設計波長とし、Lを低屈折率層とし、Lの直前の数字を、低屈折率層の光学膜厚につきλ
D
/4で割った値とし、Hを高屈折率層とし、Hの直前の数字を、高屈折率層の光学膜厚につきλ
D
/4で割った値とし、丸括弧の直後の上付き数字を、その丸括弧内の構造の繰り返し数とし、最も左の低屈折率層又は高屈折率層が基材に最も近いものとして、[(1H1L)
n
2H(xL(2-x)H)
m
2L(1H1L)
n
]
s
に基づいている。ここで、sは、自然数であり、nは、sがs=1である場合、4以上の整数であり、nは、sがs≧2である場合、3以上の整数であり、mは、自然数であり、xは、0.5以上1.5以下の範囲内の数である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
基材と、
前記基材の成膜対象面に対し直接的に又は間接的に形成された光学多層膜と、
を備えており、
前記光学多層膜は、低屈折率材料製の低屈折率層と、高屈折率材料製の高屈折率層を交互に配置して形成されており、
前記光学多層膜の構造は、
λ
D
を設計波長とし、Lを前記低屈折率層とし、Lの直前の数字を、前記低屈折率層の光学膜厚につきλ
D
/4で割った値とし、Hを前記高屈折率層とし、Hの直前の数字を、前記高屈折率層の光学膜厚につきλ
D
/4で割った値とし、丸括弧の直後の上付き数字を、前記丸括弧内の構造の繰り返し数とし、最も左の前記低屈折率層又は前記高屈折率層が前記基材に最も近いものとして、
[(1H1L)
n
2H(xL(2-x)H)
m
2L(1H1L)
n
]
s
に基づいており、
ここで、sは、自然数であり、
nは、sがs=1である場合、4以上の整数であり、nは、sがs≧2である場合、3以上の整数であり、
mは、自然数であり、
xは、0.5以上1.5以下の範囲内の数である
ことを特徴とするバンドパスフィルター。
続きを表示(約 250 文字)
【請求項2】
前記光学多層膜の膜厚は、最適化されている
ことを特徴とする請求項1に記載のバンドパスフィルター。
【請求項3】
前記光学多層膜の膜厚は、前記構造における膜厚の90%に相当する膜厚以上、110%に相当する膜厚以下の範囲内において調整されている
ことを特徴とする請求項1に記載のバンドパスフィルター。
【請求項4】
前記設計波長λ
D
は、可視域内である
ことを特徴とする請求項1に記載のバンドパスフィルター。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の波長域における光の透過率が他の波長域における光の透過率より高いフィルターであるバンドパスフィルターに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
バンドパスフィルターとして、特許文献1、即ち特開2007-108687号公報に記載されたものが知られている。
このバンドパスフィルターは、高屈折率層H及び低屈折率層Lを交互に積層して成る。このバンドパスフィルターの膜構造は、特開2007-108687号公報の[0031]に第1の実施例として記載されるように、基材側から、2H1L1H2L1H(1L1H2L1H)
6
1L2H1L2H1Lである。
1Hは、高屈折率層Hの厚さが参考波長λ
0
の4分の1であることを示す。2Hは、高屈折率層Hの厚さが参考波長λ
0
の4分の1の2倍であることを示す。1Lは、低屈折率層Lの厚さが参考波長λ
0
の4分の1であることを示す。2H1Lは、参考波長λ
0
の4分の1の2倍の厚さを有する高屈折率層Hの反基材側に、参考波長λ
0
の4分の1の厚さを有する低屈折率層Lが隣接して配置されている構造を示す。(1L1H)
2
は、1L1Hの構造が2回繰り返される構造を示し、1L1H1L1Hと同等である。以上は、他の数字及び各層の他の配置においても、同様に成り立つ。参考波長λ
0
は、特開2007-108687号公報における第1の実施例では、λ
0
=465nm(ナノメートル)である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-108687号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のバンドパスフィルターは、特開2007-108687号公報の図7に示されるように、430nm以上520nm以下程度の波長域において、90%程度以上の高い透過率を示し、他の波長域において0%程度の透過率を示す。
しかし、上記のバンドパスフィルターは、高い透過率を示す波長域が1つしかなく、設計の自由度に向上の余地がある。
【0005】
本開示の主な目的の一つは、設計自由度がより高いバンドパスフィルターを提供することである。
本開示の主な目的の別の一つは、設計がより容易であるバンドパスフィルターを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、バンドパスフィルターを開示する。このバンドパスフィルターは、基材と、基材の成膜対象面に対し直接的に又は間接的に形成された光学多層膜と、を備えている。光学多層膜は、低屈折率材料製の低屈折率層と、高屈折率材料製の高屈折率層を交互に配置して形成されていても良い。光学多層膜の構造は、λ
D
を設計波長とし、Lを低屈折率層とし、Lの直前の数字を、低屈折率層の光学膜厚につきλ
D
/4で割った値とし、Hを高屈折率層とし、Hの直前の数字を、高屈折率層の光学膜厚につきλ
D
/4で割った値とし、丸括弧の直後の上付き数字を、丸括弧内の構造の繰り返し数とし、最も左の低屈折率層又は高屈折率層が基材に最も近いものとして、
[(1H1L)
n
2H(xL(2-x)H)
m
2L(1H1L)
n
]
s
に基づいていても良い。ここで、sは、自然数であり、nは、sがs=1である場合、4以上の整数であり、nは、sがs≧2である場合、3以上の整数であり、mは、自然数であり、xは、0.5以上1.5以下の範囲内の数である。
【発明の効果】
【0007】
本開示の主な効果の一つは、設計自由度がより高いバンドパスフィルターが提供されることである。
本開示の主な効果の別の一つは、設計がより容易であるバンドパスフィルターが提供されることである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明に係るバンドパスフィルターの模式的な断面図である。
実施例1~3における所定波長域での透過率分布を示すグラフである。
実施例4~6における所定波長域での透過率分布を示すグラフである。
実施例7~8における所定波長域での透過率分布を示すグラフである。
実施例9~10における所定波長域での透過率分布を示すグラフである。
実施例11における特定波長域での透過率分布を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る実施の形態の例が、適宜図面に基づいて説明される。尚、本発明の形態は、これらの例に限定されない。
【0010】
図1に示されるように、実施形態に係るバンドパスフィルター1は、基材2と、光学多層膜4と、を有している。
(【0011】以降は省略されています)
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