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公開番号2024164487
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-27
出願番号2023079991
出願日2023-05-15
発明の名称大口径撮像レンズ
出願人株式会社コシナ
代理人個人
主分類G02B 13/00 20060101AFI20241120BHJP(光学)
要約【課題】 後レンズ群側の小型化を図り、コマ収差を含む諸収差を良好に補正するとともに、レンズ全体の軽量化及びコストダウンに寄与する。
【解決手段】 物体OBJ側から像IMG側へ順に、前レンズ群G1,開口絞りSTO,後レンズ群G2を配置した全系100を備えるとともに、前レンズ群G1の全体を正の屈折力により構成し、かつ後レンズ群G2の全体を正の屈折力により構成してなる大口径撮像レンズ1であって、後レンズ群G2を、物体OBJ側から像IMG側へ順に、正の屈折力を有する特定レンズL4,物体OBJ側を凹面に形成した負レンズL5とこの負レンズL5の像IMG側の面(i=11(13))に正レンズL6を接合した接合レンズJ1,二枚以上の正レンズL7,L8を含む正レンズ群G2r,により構成した。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
物体側から像側へ順に、前レンズ群,開口絞り,後レンズ群,を配置した全系を備えるとともに、前記前レンズ群の全体を正の屈折力により構成し、かつ前記後レンズ群の全体を正の屈折力により構成してなる大口径撮像レンズにおいて、前記後レンズ群を、物体側から像側へ順に、正の屈折力を有する特定レンズ,物体側を凹面に形成した負レンズとこの負レンズの像側の面に正レンズを接合した接合レンズ,二枚以上の正レンズを含む正レンズ群,により構成したことを特徴とする大口径撮像レンズ。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記後レンズ群は、当該後レンズ群における最も屈折率の大きい正レンズの屈折率ndが[条件式1]を満たすように設定することを特徴とする請求項1記載の大口径撮像レンズ。
[条件式1] nd>1.80
【請求項3】
前記後レンズ群は、最も物体側に配置される負レンズの物体側の面の有効半径をHdとし、像側の面の有効半径が最も大きい正レンズの当該有効半径をHuとしたき、[条件式2]を満たすことを特徴とする請求項1記載の大口径撮像レンズ。
[条件式2] 〔Hu/Hd〕<1.5
【請求項4】
前記後レンズ群は、当該後レンズ群における各正レンズの像側の面の曲率半径の絶対値を、物体側から像側へ順次大きくなるように設定することを特徴とする請求項1記載の大口径撮像レンズ。
【請求項5】
前記後レンズ群は、最も像側に配置する正レンズの像側の面を凸面に形成することを特徴とする請求項1記載の大口径撮像レンズ。
【請求項6】
前記全系は、全レンズの面を球面により形成することを特徴とする請求項1記載の大口径撮像レンズ。
【請求項7】
前記全系は、全レンズを移動させることにより、近距離物体に対するフォーカシング調整を行うフォーカシング調整機能を備えることを特徴とする請求項1記載の大口径撮像レンズ。
【請求項8】
前記前レンズ群は、二枚以上の正レンズと一枚の負レンズにより構成することを特徴とする請求項1記載の大口径撮像レンズ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、物体側から像側へ順に、前レンズ群,開口絞り,後レンズ群を配置したデジタルカメラの交換レンズ等に用いて好適な大口径撮像レンズに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
従来、デジタルカメラ(スチルカメラ)の交換レンズ等に用いる撮像レンズであって、特に、半画角が14゜程度、FナンバーがF1.4程度となる撮像レンズとしては、特許文献1に記載される撮影レンズが知られている。
【0003】
この撮影レンズは、物体側から順に、正レンズと、正レンズと、像側に凹面を向けた負レンズと、絞りと、物体側に凹面を向けた負レンズと、この負レンズに貼合された正レンズと、2枚または3枚の正レンズを有する明るい撮影レンズ系において、サジタル横収差を良好に補正することを目的としたものであり、具体的には、像側に凹面を向けた負レンズと、物体側に凹面を向けた負レンズの間に、全系に含まれる負レンズの中で最も弱い負の屈折力の中間レンズを配置して撮影レンズ系を構成したものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-72390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上述した特許文献1に記載の撮影レンズは、次のような問題点も存在した。
【0006】
即ち、撮影レンズ、特に、大口径レンズの場合、大型のレンズを使用するため、レンズ全体の大型化及び重量化が避けられない基本的な課題が存在する。大口径レンズが大型化した場合、カメラ本体にレンズを装着する際に、機械的及び光学的な観点からマッチングさせる上で支障を生じやすく、この問題は、特許文献1のように、FナンバーがF1.4程度のレンズ系では、より大きくなるとともに、特に、絞りに対して像側に配置する後レンズ群が、より大型化する問題を生じる。
【0007】
加えて、特許文献1の場合、後レンズ群の最も像側に位置するレンズは固定状態となり、しかも、後レンズ群の最も物体側のレンズに凹レンズを配置していることから、負レンズ成分が強くなり、この観点からも更なる大型化を招いてしまうとともに、レンズ系全体の機構の複雑化を招きやすいことから、諸収差、特に、コマ収差を十分に補正できない難点があった。
【0008】
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した大口径撮像レンズの提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、上述した課題を解決するため、物体OBJ側から像IMG側へ順に、前レンズ群G1,開口絞りSTO,後レンズ群G2を配置した全系100を備えるとともに、前レンズ群G1の全体を正の屈折力により構成し、かつ後レンズ群G2の全体を正の屈折力により構成してなる大口径撮像レンズ1であって、後レンズ群G2を、物体OBJ側から像IMG側へ順に、正の屈折力を有する特定レンズL4,物体OBJ側を凹面に形成した負レンズL5とこの負レンズL5の像IMG側の面(i=11(13))に正レンズL6を接合した接合レンズJ1,二枚以上の正レンズL7,L8を含む正レンズ群G2r,により構成したことを特徴とする。
【0010】
この場合、発明の好適な態様により、後レンズ群G2は、当該後レンズ群G2の全体における最も屈折率の大きい正レンズの屈折率ndが「nd>1.80」([条件式1])を満たすように設定するとともに、最も物体OBJ側に配置される負レンズL5の物体OBJ側の面(i=10)の有効半径をHdとし、像IMG側の面(i=14)の有効半径が最も大きい正レンズL7の当該有効半径をHuとしたき、〔Hu/Hd〕<1.5([条件式2])を満たすように設定することが望ましい。また、後レンズ群G2は、当該後レンズ群G2における各正レンズL6,L7,L8の像IMG側の面(i=12(14),14(16),16(18))の曲率半径の絶対値を、物体OBJ側からIMG像側へ順次大きくなるように設定することが望ましい。さらに、後レンズ群G2は、最も像IMG側に配置する正レンズL8の像IMG側の面(i=16,18)を凸面に形成することが望ましい。一方、全系100は、全レンズの面(i=1…18)を球面により形成することができるとともに、全系100は、全レンズL1,L2…L8,L9を移動させることにより、近距離物体に対するフォーカシング調整を行うフォーカシング調整機能を設けることができる。なお、前レンズ群G1は、二枚以上の正レンズL1…と一枚の負レンズL3により構成することができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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