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公開番号
2024161697
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-20
出願番号
2023076611
出願日
2023-05-08
発明の名称
フッ素含有非晶質炭素膜、及びその製造方法
出願人
個人
代理人
個人
,
個人
主分類
G02B
1/18 20150101AFI20241113BHJP(光学)
要約
【課題】ハードコート、反射防止、及び防汚の特性を合わせ持つフッ素含有非晶質炭素膜とその製造方法を提供する。
【解決手段】フッ素含有非晶質炭素膜は、炭素、フッ素、及び酸素からなる単層膜であり、膜厚方向での平均フッ素含有率が30原子%以上40原子%以下、膜厚方向での平均酸素含有率が5原子%以上20原子%以下であり、残りが炭素原子である。このフッ素含有非晶質炭素膜は、チャンバ内に基板を設置し、化学式が炭素とフッ素のみで表される原料ガスと、前記原料ガスを希釈する不活性ガスを前記チャンバ内に導入して、プラズマ発生下で前記基板上にフッ素含有非晶質炭素膜を形成し、前記原料ガスに対する前記不活性ガスの混合比を、前記チャンバ内への流量比で1/4よりも大きく、11/1よりも小さく設定する。
【選択図】図11
特許請求の範囲
【請求項1】
フッ素含有非晶質炭素膜であって、
炭素と、フッ素と、酸素からなる単層膜として構成され、
膜厚方向での平均フッ素含有率が30原子%以上40原子%以下、膜厚方向での平均酸素含有率が5原子%以上20原子%以下であり、残りが炭素原子である、
フッ素含有非晶質炭素膜。
続きを表示(約 910 文字)
【請求項2】
表面から深さ10nmよりも浅い領域に、深さ10nm以上の領域と比較してフッ素含有率の高い高濃度フッ素含有領域を有し、
前記高濃度フッ素含有領域におけるフッ素含有率は50原子%以上75原子%以下、酸素含有率は5原子%以上20原子%以下であり、残りが炭素原子である、
請求項1に記載のフッ素含有非晶質炭素膜。
【請求項3】
前記単層膜の屈折率は1.32以上1.40未満である、
請求項1に記載のフッ素含有非晶質炭素膜。
【請求項4】
前記単層膜の光透過率は90%以上である、
請求項1に記載のフッ素含有非晶質炭素膜。
【請求項5】
前記単層膜の水滴接触角は90°以上である、
請求項1に記載のフッ素含有非晶質炭素膜。
【請求項6】
前記単層膜の硬度は、ナノインデンテーション法による硬度で0.65GPa以上である、
請求項1に記載のフッ素含有非晶質炭素膜。
【請求項7】
前記単層膜の厚さは25nm以上500nm以下である、
請求項1から6のいずれか1項に記載のフッ素含有非晶質炭素膜。
【請求項8】
前記単層膜の厚さは50nm以上250nmである、
請求項7に記載のフッ素含有非晶質炭素膜。
【請求項9】
チャンバ内に基板を設置し、
化学式が炭素とフッ素のみで表される原料ガスと、前記原料ガスを希釈する不活性ガスを前記チャンバ内に導入して、プラズマ発生下で前記基板の表面にフッ素含有非晶質炭素膜を形成し、
前記原料ガスに対する前記不活性ガスの混合比を、前記チャンバ内への流量比で1/4よりも大きく、11/1よりも小さく設定する、
フッ素含有非晶質炭素膜の製造方法。
【請求項10】
前記原料ガスに対する前記不活性ガスの混合比を、前記チャンバ内への流量比で1/2以上、7/2以下に設定する、
請求項9に記載のフッ素含有非晶質炭素膜の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フッ素含有非晶質炭素膜、及びその製造方法に関し、特に、低屈折率かつ撥水性の良い硬質のコーティングを実現するフッ素含有非晶質炭素膜とその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
スマートフォン、タブレット端末などの携帯ディスプレイデバイスにおいて、ディスプレイの基材となるガラス基板の表面に、何層もの機能層が積層されている。たとえば、擦り傷や損傷の発生防止のためのハードコート層、光の反射低減のための反射防止層、汚れや指紋の付着防止のための防汚層が設けられている。低屈折率の反射防止膜を形成するために、フッ素含有アルコキシシランを利用したコーティング液が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。また、ハードコーティング層と、中空無機ナノ粒子を含む低屈折率層を積層した耐スクラッチ性、及び防汚性を有する反射防止フィルムが提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-224302号公報
特開2021-76849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のディスプレイデバイスは、反射防止層、防汚層という、異なる機能をもつ複数の薄膜でコーティングされるため、その生産プロセスは複雑で、コストも高い。特許文献1で提案される低屈折率の反射防止膜を用いる場合、別途ハードコーティング層と防汚層が必要になる。特許文献2で提案される反射防止フィルムは、ハードコーティング層と低屈折率層の複合膜であり、その生産方法は複雑でコストが高い。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みて、ハードコート、反射防止、及び防汚の特性を合わせ持つフッ素含有非晶質炭素膜とその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの側面で、フッ素含有非晶質炭素膜は、炭素、フッ素、及び酸素からなる単層膜であり、膜厚方向での平均フッ素含有率が30原子%以上40原子%以下、膜厚方向での平均酸素含有率が5原子%以上20原子%以下であり、残りが炭素原子である。
【0007】
本発明の別の側面で、フッ素含有非晶質炭素膜の製造方法は、
チャンバ内に基板を設置し、
化学式が炭素とフッ素のみで表される原料ガスと、前記原料ガスを希釈する不活性ガスを前記チャンバ内に導入して、プラズマ発生下で前記基板の表面にフッ素含有非晶質炭素膜を形成し、
前記原料ガスに対する前記不活性ガスの混合比を、前記チャンバ内への流量比で1/4よりも大きく、11/1よりも小さく設定する。
【発明の効果】
【0008】
ハードコート、反射防止、及び防汚の特性を合わせ持つフッ素含有非晶質炭素膜とその製造方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
基板上に成膜された実施形態のフッ素含有非晶質炭素膜の模式図である。
フッ素含有非晶質炭素膜の形成に用いられる成膜装置の模式図である。
実施例1でガス流量比と光透過率の関係を示す図である。
実施例1でガス流量比と消衰係数の関係を示す図である。
実施例1でガス流量比と屈折率の関係を示す図である。
実施例1でガス流量比と水滴接触角の関係を示す図である。
実施例2で成膜圧力と光透過率の関係を示す図である。
実施例2で異なる圧力で成膜された膜の元素含有率を示す図である。
実施例2で成膜圧力と屈折率の関係を示す図である。
実施例2で成膜圧力と水滴接触角の関係を示す図である。
実施例3でガス流量比を変えたときの元素含有率を示す図である。
実施例3でガス流量比と屈折率の関係を示す図である。
実施例3でガス流量比と光透過率の関係を示す図である。
実施例3でガス流量比と水滴接触角の関係を示す図である。
ガス流量比と成膜レートの関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下で、図面を参照して本発明のフッ素含有非晶質炭素膜とその製造方法について詳細に述べる。下記の実施形態は、発明の技術思想を具体化するための例示であり、本発明を記載された構成や数値に限定するものではない。図面中、同一の機能を有する構成要素には、同一符号を付して、重複する記載を省略する場合がある。異なる実施形態や構成例の間での部分的な置換または組み合わせは可能である。各図面が示す各部材の大きさ、位置関係等は、発明の理解を容易にするために誇張して描かれている場合がある。
(【0011】以降は省略されています)
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