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公開番号2024146771
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2024026532
出願日2024-02-26
発明の名称樹脂組成物、成形体
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 101/00 20060101AFI20241004BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】難燃性の高い成形体を得ることが可能な樹脂組成物、それによって得られる成形体を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂と、アミノ基を含有するオルガノシランおよび/またはアミノ基と芳香族環を含有する化合物と、リン系難燃剤とを含有する、樹脂組成物。前記樹脂組成物を成形してなる、成形体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性樹脂と、
アミノ基を含有するオルガノシランおよび/またはアミノ基と芳香族環を含有する化合物と、
リン系難燃剤とを含有する、樹脂組成物。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記アミノ基を含有するオルガノシランが、下記式(1)を満たす、請求項1に記載の樹脂組成物。
(R
1

2

3
SiO
1/2

a
(R
4

5
SiO
2/2

b
(R
6
SiO
3/2

c
(SiO
4/2

d
(O
1/2

7

e
(O
1/2
H)
f
・・・(1)
(式(1)中、R
1
~R
6
は独立して、有機官能基、および水素原子から選択され、R
1
~R
6
のうちいずれかにアミノ基を含む有機基を含み、R
7
は、それぞれ独立して炭素数1~7の有機基から選択される。また、a、b、c、dはそれぞれ独立に、0以上、1以下であり、a+b+c+d=1を満足し、0≦e、0≦f、かつ0≦e+f≦4である。)
【請求項3】
前記式(1)において、aは0以上、0.5以下であり、cは0.5以上、1.0以下である、請求項2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記アミノ基と芳香族環を含有する化合物が、少なくとも芳香族環を1つ以上、かつアミノ基を1つ以上含み、TG測定時における残渣率が80%となる温度が、前記熱可塑性樹脂の分解開始温度に対し±100℃以内の化合物である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記アミノ基を含有するオルガノシランの主鎖が分岐構造である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記アミノ基を含有するオルガノシランが有するケイ素に結合したアルコキシ基の含有量が、アミノ基を含有するオルガノシラン100質量部に対し5.0質量部以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記リン系難燃剤が、ホスフィン酸金属塩である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記熱可塑性樹脂と前記リン系難燃剤の合計100質量部に対して、前記アミノ基を含有するオルガノシランを0.1質量部以上、10.0質量部以下含有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記リン系難燃剤100質量部に対する、前記アミノ基を含有するオルガノシランとアミノ基と芳香族環を含有する化合物の含有量の合計値が、2質量部より大きい、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
前記熱可塑性樹脂と前記リン系難燃剤の合計100質量部における前記リン系難燃剤の割合が、10.0質量部以上、20.0質量部以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、成形体に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
熱可塑性樹脂、例えばポリエステル樹脂は、その優れた特性から、電気・電子機器、自動車内外装材、電気自動車等の種々の用途に使用されている。これらの用途において成形体には難燃性が要求されることがある。例えば電気・電子機器やOA機器のハウジング(枠、筐体、外装、カバー等)、ケーブル等に使用される成形体には高い難燃性が要求される。
【0003】
ポリエステル樹脂は高い可燃性を持つことから、その成形体に難燃性を付与するために難燃剤が配合される。従来、難燃剤としては、安価で難燃性が高いことから、臭素系難燃剤とアンチモン化合物とを併用した系が用いられていたが、生体残留性に問題があり、近年ではリン系難燃剤が用いられるようになってきている。たとえば特許文献1では、耐熱性を高め、難燃性を高める非ハロゲン難燃剤としてリン酸エステルアミド化合物を配合している。
【0004】
また、オルガノシランは、その耐熱性が高く、燃焼時に有毒ガスを発生しにくいため、これを難燃剤として利用する試みがなされている。特許文献2には、リン系難燃剤を使用しないことを目的とし、特定の基を有するポリオルガノシロキサンを含有するポリフェニレンエーテル樹脂組成物が提案され、かかる樹脂組成物が難燃性、機械特性バランスに優れることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-238580号公報
特開2002-105309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
リン系難燃剤を配合した樹脂組成物は、熱可塑性樹脂本来の特性である透明性や力学特性の低下を招いたりすることがあるため、その配合量や用途が制限されることがある。しかし、特許文献1のように、難燃性を高めるためにはリン酸エステルアミド化合物の添加量を多く必要としていた。また、オルガノシランを用いることが検討されることがあるが、これを用いた特許文献2のような樹脂組成物は難燃性能が十分ではなかった。
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、難燃性と物性に優れた成形体を提供する樹脂組成物およびその成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、「熱可塑性樹脂」と、「アミノ基を含有するオルガノシランおよび/またはアミノ基と芳香族環を含有する化合物」と、「リン系難燃剤」とを含有することで、リン系難燃剤による炭化層の難燃性に加え、熱可塑性樹脂が燃焼する際に発生する燃焼物質と、アミノ基を含有するオルガノシランおよび/またはアミノ基と芳香族環を含有する化合物が反応し結合体を形成することで、樹脂の熱分解を妨げ、熱可塑性樹脂由来の可燃性熱分解揮発ガスの発生を抑制することで成形体の難燃性が向上することを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
即ち、本発明の要旨は、以下の通りである。
【0010】
[1] 熱可塑性樹脂と、
アミノ基を含有するオルガノシランおよび/またはアミノ基と芳香族環を含有する化合物と、
リン系難燃剤とを含有する、樹脂組成物。
[2] 前記アミノ基を含有するオルガノシランが、下記式(1)を満たす、前記[1]に記載の樹脂組成物。
(R
1

2

3
SiO
1/2

a
(R
4

5
SiO
2/2

b
(R
6
SiO
3/2

c
(SiO
4/2

d
(O
1/2

7

e
(O
1/2
H)
f
・・・(1)
(式(1)中、R
1
~R
6
は独立して、有機官能基、および水素原子から選択され、R
1
~R
6
のうちいずれか1つ以上にアミノ基を含む有機基を含み、R
7
はそれぞれ独立して炭素数1~7の有機基から選択される。また、a、b、c、dはそれぞれ独立に、0以上、1以下であり、a+b+c+d=1を満足し、0≦e、0≦f、かつ0≦e+f≦4である。)
[3] 前記式(1)において、aは0以上、0.5以下であり、cは0.5以上、1.0以下である、前記[2]に記載の樹脂組成物。
[4] 前記アミノ基と芳香族環を含有する化合物が、少なくとも芳香族環を1つ以上、かつアミノ基を1つ以上含み、TG測定時における残渣率が80%となる温度が、前記熱可塑性樹脂の分解開始温度に対し±100℃以内の化合物である、前記[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5] 前記アミノ基を含有するオルガノシランの主鎖が分岐構造である、前記[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6] 前記アミノ基を含有するオルガノシランが有するケイ素に結合したアルコキシ基の含有量が、前記アミノ基を含有するオルガノシラン100質量部に対し5.0質量部以下である、前記[1]~[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[7] 前記リン系難燃剤が、ホスフィン酸金属塩である、前記[1]~[6]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[8] 前記熱可塑性樹脂と前記リン系難燃剤の合計100質量部に対して、前記アミノ基を含有するオルガノシランを0.1質量部以上、10.0質量部以下含有する、前記[1]~[7]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[9] 前記リン系難燃剤100質量部に対する、前記アミノ基を含有するオルガノシランとアミノ基と芳香族環を含有する化合物の含有量の合計値が、2質量部より大きい、前記[1]~[8]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[10] 前記熱可塑性樹脂と前記リン系難燃剤の合計100質量部における前記リン系難燃剤の割合が、10.0質量部以上、20.0質量部以下である、前記[1]~[9]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[11] 前記熱可塑性樹脂がポリカーボネート樹脂、および/またはポリエステル樹脂を含む、前記[1]~[10]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[12] 前記[1]~[11]のいずれかに記載の樹脂組成物を成形してなる、成形体。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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