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公開番号2024144684
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2024126487,2019182707
出願日2024-08-02,2019-10-03
発明の名称針組立体
出願人ニプロ株式会社
代理人弁理士法人笠井中根国際特許事務所,個人,個人
主分類A61M 5/158 20060101AFI20241003BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】針ハブに対する組み付け易さと組付状態の安定した維持とを、選択的に或いは両立して実現し得る、新規な針組立体を提供すること。
【解決手段】基端側に針ハブ18が設けられた穿刺針16と、針ハブ18に外挿装着されて、穿刺針16が露出する穿刺位置から穿刺針16の針先20を覆う保護位置へ針軸方向で移動可能とされた針先プロテクタ10とを有する針組立体12であって、針先プロテクタ10には、針軸交差方向の撓み変形を許容する少なくとも1つの可撓片68が設けられており、可撓片68は、針ハブ18の一部に対して相互に嵌め合わされて周方向で位置決めされる嵌合部74と、内側面において針軸方向と針軸交差方向の少なくとも一方へ傾斜する内側傾斜部76とを備えている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
基端側に針ハブが設けられた穿刺針と、
該針ハブに外挿装着されて、該穿刺針が露出する穿刺位置から該穿刺針の針先を覆う保護位置へ針軸方向で移動可能とされた針先プロテクタとを有する針組立体であって、
前記針先プロテクタには、針軸交差方向の撓み変形を許容する少なくとも1つの可撓片が設けられており、
該可撓片は、前記針ハブの一部に対して相互に嵌め合わされて周方向で位置決めされる嵌合部と、内側面において針軸方向と針軸交差方向の少なくとも一方へ傾斜する内側傾斜部とを備えている針組立体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、穿刺針に対して針軸方向に移動することで穿刺針の針先を覆う針先プロテクタを備えた針組立体に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、輸液や採血、血液透析などを行う際に用いられる留置針などの穿刺用針体が知られている。穿刺用針体は、例えば、鋭利な針先を有する穿刺針の基端側に針ハブが固定された構造を有している。そして、穿刺用針体が患者の血管などの体内管腔に穿刺されて留置され、針ハブに外部管路が接続されることにより、穿刺用針体の内腔と外部管路とを通じて輸液や採血、血液透析などが実施される。
【0003】
また、穿刺用針体は、使用後の誤穿刺や頻回使用の防止、或いは、廃棄処理の容易化などの目的で、体内管腔から抜去された穿刺針の針先を保護する針先プロテクタと組み合わされて針組立体を構成するものがある。針先プロテクタ及びそれを備える針組立体としては、例えば、特開2017-196060号公報(特許文献1)に開示されている。即ち、特許文献1のプロテクタ付き医療用針によれば、針管を血管等から引き抜く際に、針管がプロテクタに対して基端側へ移動し、患者から抜去された針管がプロテクタの内周へ収容されて、針管の針先が外部に露出しないようにされる。
【0004】
ところで、特許文献1のプロテクタ付き医療用針は、ハブのプロテクタに対する針軸方向の移動を許容するスライド機構を備えている。特許文献1のスライド機構は、プロテクタに設けられた側壁部のスリットが、ハブに設けられた突条に対して、針軸方向にスライド可能に嵌合することによって構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-196060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の構造では、ハブに対してプロテクタを相対回転させることで、ハブとプロテクタを組み付ける。その際、側壁部が可撓性を有するため、ハブの回転により突条と側壁部とが当接することで、側壁部が針軸交差方向に撓む。その後、突条が側壁部に設けられたスリットに差し入れられることにより、ハブとプロテクタの組み付けが完了する。
【0007】
ところが、本発明者が更に詳細に検討したところ、特許文献1では、プロテクタをハブに対して相対回転させてハブに組み付ける際に、側壁部が突条と全体的に当接しながら撓むため、側壁部が損傷するおそれがあった。また、ハブとプロテクタの組み付け作業に大きな力が必要になるなど、組み付けやすさが考慮されたものではなかった。一方、ハブとプロテクタの組付け状態は、ハブとプロテクタの相対回転によって解除され得ることから、ハブとプロテクタをより相対回転し難くすることで、ハブとプロテクタの組み付けが解除され難くすることも求められる場合があった。
【0008】
本発明の解決課題は、針ハブに対する組み付け易さと、針ハブに対する組付状態の安定した維持とを、選択的に或いは両立して実現し得る、新規な針組立体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、本発明を把握するための好ましい態様について記載するが、以下に記載の各態様は、例示的に記載したものであって、適宜に互いに組み合わせて採用され得るだけでなく、各態様に記載の複数の構成要素についても、可能な限り独立して認識及び採用することができ、適宜に別の態様に記載の何れかの構成要素と組み合わせて採用することもできる。それによって、本発明では、以下に記載の態様に限定されることなく、種々の別態様が実現され得る。
【0010】
第1の態様は、基端側に針ハブが設けられた穿刺針と、該針ハブに外挿装着されて、該穿刺針が露出する穿刺位置から該穿刺針の針先を覆う保護位置へ針軸方向で移動可能とされた針先プロテクタとを有する針組立体であって、前記針先プロテクタには、針軸交差方向の撓み変形を許容する少なくとも1つの可撓片が設けられており、該可撓片は、前記針ハブの一部に対して相互に嵌め合わされて周方向で位置決めされる嵌合部と、内側面において針軸方向と針軸交差方向の少なくとも一方へ傾斜する内側傾斜部とを備えているものである。
(【0011】以降は省略されています)

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