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公開番号
2024144080
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023212850
出願日
2023-12-18
発明の名称
N-アシルアミノ酸系界面活性剤の製造方法
出願人
日油株式会社
代理人
弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類
C07C
231/02 20060101AFI20241003BHJP(有機化学)
要約
【課題】高濃度またはクラフト点の高い反応液においても送液でき、すすぎ時にきしみやつっぱりが生じにくく、臭気の発生を抑えたN-アシルアミノ酸系界面活性剤を得る製造方法の提供。
【解決手段】アミノ酸またはその塩と、アルカリとを、35~50℃に加温して、第1の供給口から送液管中に供給する工程と、アミノ酸またはその塩との反応時のモル比(アミノ酸またはその塩/脂肪酸クロライド)が0.9~1.1となる量の脂肪酸クロライドを、前記第1の供給口とは異なる第2の供給口から前記送液管中に供給する工程と、前記アミノ酸またはその塩、前記アルカリ、および前記脂肪酸クロライドを、前記送液管中の撹拌羽根を回転数1,000~6,000rpmで回転させて混合して、反応温度65~80℃となるように反応させる工程と、を有する、N-アシルアミノ酸系界面活性剤の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
アミノ酸またはその塩と、アルカリとを、35~50℃に加温して、第1の供給口から送液管中に供給する工程と、
アミノ酸またはその塩との反応時のモル比(アミノ酸またはその塩/脂肪酸クロライド)が0.9~1.1となる量の脂肪酸クロライドを、前記第1の供給口とは異なる第2の供給口から前記送液管中に供給する工程と、
前記アミノ酸またはその塩、前記アルカリ、および前記脂肪酸クロライドを、前記送液管中の撹拌羽根を回転数1,000~6,000rpmで回転させて混合して、反応温度65~80℃となるように反応させる工程と、
を有する、N-アシルアミノ酸系界面活性剤の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、N-アシルアミノ酸系界面活性剤の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
N-アシルアミノ酸系界面活性剤は、シャンプーやボディソープなどの洗浄成分として広く用いられている。N-アシルアミノ酸系界面活性剤は、一般的には、脂肪酸クロライドとアミノ酸をアルカリ存在下で反応させるショッテン・バウマン反応によって製造される。しかしながら、反応させるアミノ酸の種類によっては、反応率の低い場合があり、これに伴って、洗浄成分として用いた時に毛髪や皮膚に対してすすぎ時にきしみやつっぱりを生じる場合がある。
【0003】
このような課題に対して、例えば、特許文献1には、脂肪酸塩化アシルと酸性アミノ酸、アルカリとを反応させる際に、少量の中性アミノ酸を加える製造方法が開示されている。特許文献1では、本方法によって、反応率を大幅に高めている。
【0004】
一方、特許文献1の製造方法は、釜に原料を仕込んで反応させるバッチ式であり、出来高は釜の大きさに依存する。これに対し、化合物の効率的な製造方法として、近年、フローリアクターなどを用いた連続生産も提案されている。このような装置を用いた製造方法はN-アシルアミノ酸系界面活性剤の製造においても利用されている。例えば、特許文献2には、脂肪酸クロライドとアミノ酸、タンパク質水解物などの界面活性剤前駆体または非イオン界面活性剤をアルカリ存在下で、ミキサーを組み込んでいる循環管内で反応させる製造方法が開示されている。特許文献2では、本方法によって、有機溶媒を用いることなく効率的に反応させている。また、特許文献3には、脂肪族ハロゲン化物とアミノ酸、アルカリを、撹拌羽根によって混合するダイナミックミキサーを通し、循環管内で反応させる製造方法が開示されている。特許文献3では、本方法によって、発泡なく、均一に反応させている。しかしながら、これらの文献に記載の方法では循環管内で反応させており、フローリアクターなどを用いた連続的な生産には達していない場合がある。また、反応時間が長いことで、臭気を生じる場合があり、これに伴って、洗浄成分として用いた時に洗浄後の香りを損ない、洗ったという実効感に劣る場合がある。
【0005】
この臭気の課題に対して、洗浄剤組成物への他の成分の配合によって解決する方法も報告されている。例えば、特許文献4には、アミノ酸系界面活性剤と緑茶、およびセラミド類似成分を含有することにより、アミノ酸系界面活性剤に由来する原料臭を抑えた皮膚洗浄用組成物が開示されている。しかしながら、特許文献4の組成物は、特定の香り成分でしか原料臭を抑えることはできず、パーソナライズに注目が集まっている現在の洗浄剤組成物のニーズに対応できない場合がある。
【0006】
これに対して、特許文献5には、脂肪族ハライドとアミノ酸、アルカリを管型反応器中、最高反応温度40~60℃で反応させる製造方法が開示されている。特許文献5の方法における管型反応器には撹拌羽根によって混合するラインミキサーも含まれており、これによって、連続的な生産を可能としている。また、反応時間も短縮されるため、臭気の発生を抑えることができる。しかしながら、特許文献5の方法では反応液を高濃度とした場合の粘度の増加や、クラフト点の高いN-アシルアミノ酸系界面活性剤の製造における析出、に起因する送液不良を引き起こす場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特表2016-539951号公報
特表2004-525210号公報
特表2004-529084号公報
特開2003-321328号公報
特開平6-256276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そのため、高濃度またはクラフト点の高い反応液においても送液できるとともに、高い反応率を示すことですすぎ時にきしみやつっぱりを生じず、連続生産とすることで臭気の発生を抑えたN-アシルアミノ酸系界面活性剤の製造方法が求められている。
【0009】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、N-アシルアミノ酸系界面活性剤の製造方法であって、高濃度またはクラフト点の高い反応液においても送液できるとともに、高い反応率を示すことですすぎ時にきしみやつっぱりが生じにくいN-アシルアミノ酸系界面活性剤を製造することができ、連続生産とすることで臭気の発生を抑えたN-アシルアミノ酸系界面活性剤を製造することができる製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明者らが鋭意検討した結果、アミノ酸、アルカリ、および脂肪酸クロライドを、特定のモル比、供給温度で送液管内に供給し、送液管内に撹拌羽根によって混合するミキサーを組み込み、特定の回転数、混合後の反応温度で反応させることによって、高濃度またはクラフト点の高い反応液においても送液できるとともに、高い反応率を示すことですすぎ時にきしみやつっぱりを生じず、連続生産とすることで臭気の発生を抑えたN-アシルアミノ酸系界面活性剤の製造方法を見出し、本発明の完成に至ったものである。
(【0011】以降は省略されています)
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