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公開番号2024143610
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023056374
出願日2023-03-30
発明の名称環状オレフィン重合体の製造方法
出願人三井化学株式会社
代理人個人
主分類C08G 61/08 20060101AFI20241003BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は水添反応効率を向上できる環状オレフィン重合体の製造方法を提供するものである。
【解決手段】金属化合物触媒A、環状オレフィン重合体及び溶媒を含む溶液と、化合物Xとを混合する工程Xを含み、前記化合物Xが、水、アルコール及びチオールからなる群から選択される一種又は二種以上を含む、環状オレフィン重合体の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
金属化合物触媒A、環状オレフィン重合体及び溶媒を含む溶液と、化合物Xとを混合する工程Xを含み、
前記化合物Xが、水、アルコール及びチオールからなる群から選択される一種又は二種以上を含む、環状オレフィン重合体の製造方法。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記金属化合物触媒A中の金属元素の合計モル数(α)に対する前記化合物Xのモル数(β)の比である(β)/(α)が0.01以上100以下である、請求項1に記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
【請求項3】
前記工程Xにおける溶液温度が0℃以上200℃以下である、請求項1又は2に記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
【請求項4】
前記工程Xにおける混合時間が0.01時間以上50時間以下である、請求項1~3のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
【請求項5】
前記金属化合物触媒Aが、2価以上の酸化数状態を取り得る金属元素を含む、請求項1~4のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
【請求項6】
前記金属化合物触媒Aが環状オレフィン重合用金属化合物触媒A1を含む、請求項1~5のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
【請求項7】
前記環状オレフィン重合用金属化合物触媒A1が下記式(1)で表される有機金属錯体を含む、請求項6に記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
TIFF
2024143610000012.tif
50
153
前記式(1)中、R

はアルキル基、アリール基又は置換アリール基であり、R

及びR

は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルキルシリル基、又はアルケニル基であり、R

は、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基又は置換アリール基であり、Nは窒素原子であり、Qは酸素又は硫黄原子であり、Eはエーテル、アルキルホスフィン、アリールホスフィン、アルコキシホスフィン、ピリジン、アルキルアミン又はアルキリデンアミンであり、Mはタンタル、バナジウム、モリブデン、タングステン、レニウム、ルテニウム又はオスニウムであり、mは1又は2であり、mが2の場合、R

は互いに結合してもよく、nは0又は1である。
【請求項8】
水添反応用金属化合物触媒Bの存在下、水素雰囲気下で、前記環状オレフィン重合体を水添する工程をさらに含む、請求項1~7のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
【請求項9】
前記水添反応用金属化合物触媒Bがルテニウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、パラジウム、白金及びニッケルからなる群から選択される一種又は二種以上を含む、請求項8に記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
【請求項10】
前記水添反応用金属化合物触媒Bが下記式(2)で表される有機金属錯体を含む、請求項9に記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
TIFF
2024143610000013.tif
13
153
前記式(2)中、Mはルテニウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、パラジウム、白金又はニッケルであり、Hは水素原子であり、Qは水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数6~14のアリール基を有するエステル基であり、前記アリール基はアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基又はヒドロキシル基で置換されていてもよく、TはCO、NO、CN、トルエン、アセトニトリル又はテトラヒドロフランであり、ZはPR





であり、Pはリン原子であり、R

、R

及びR

は、それぞれ独立に、直鎖、分岐又は環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アリロキシ基又はフェニル基であり、kは0又は1であり、mは1~3の整数であり、mが2以上の場合、Qは互いに結合してもよく、pは0又は1であり、qは2~4の整数であり、qが2以上の場合、Zは互いに結合してもよい。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、環状オレフィン重合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
環状オレフィン化合物の開環メタセシス重合体及び開環メタセシス重合体の水素添加物は優れた光学特性、電気特性、高剛性、耐熱性及び耐候性を有する樹脂として注目を浴び、各種の製造方法が提案されている。
【0003】
特許文献1には、低温で高水素添加率を達成でき、水素添加反応後の触媒除去が容易な水添脂環式オレフィン重合体の製造方法を提供することを目的として、ニッケル、パラジウム及び白金からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属成分Aと、ジルコニウム、チタン及びハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一種の金属成分Bとを含有する水素添加触媒の存在下で、環式オレフィン重合体の芳香環及び/又は炭素-炭素不飽和結合に水素添加する水添脂環式オレフィン重合体の製造方法が開示されている。
【0004】
特許文献2には、従来法より高収率で、所望の分子量に制御することが容易な環状オレフィン系ポリマーの製造方法を提供することを課題とし、環状オレフィンモノマーを、触媒存在下、溶媒中で、マイクロ波を照射して重合する環状オレフィン系ポリマーの製造方法であって、前記溶媒は3以上の誘電率を有するものであることを特徴とする環状オレフィン系ポリマーの製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-98017号公報
特開2008-007697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は水添反応効率を向上できる環状オレフィン重合体の製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明によれば、以下に示す環状オレフィン重合体の製造方法が提供される。
【0008】
1. 金属化合物触媒A、環状オレフィン重合体及び溶媒を含む溶液と、化合物Xとを混合する工程Xを含み、
前記化合物Xが、水、アルコール及びチオールからなる群から選択される一種又は二種以上を含む、環状オレフィン重合体の製造方法。
2. 前記金属化合物触媒A中の金属元素の合計モル数(α)に対する前記化合物Xのモル数(β)の比である(β)/(α)が0.01以上100以下である、1.に記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
3. 前記工程Xにおける溶液温度が0℃以上200℃以下である、1.又は2.に記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
4. 前記工程Xにおける混合時間が0.01時間以上50時間以下である、1.~3.のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
5. 前記金属化合物触媒Aが、2価以上の酸化数状態を取り得る金属元素を含む、1.~4.のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
6. 前記金属化合物触媒Aが環状オレフィン重合用金属化合物触媒A1を含む、1.~5.のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
7. 前記環状オレフィン重合用金属化合物触媒A1が下記式(1)で表される有機金属錯体を含む、6.に記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
TIFF
2024143610000001.tif
50
153
前記式(1)中、R

はアルキル基、アリール基又は置換アリール基であり、R

及びR

は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アルキルシリル基、又はアルケニル基であり、R

は、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリール基又は置換アリール基であり、Nは窒素原子であり、Qは酸素又は硫黄原子であり、Eはエーテル、アルキルホスフィン、アリールホスフィン、アルコキシホスフィン、ピリジン、アルキルアミン又はアルキリデンアミンであり、Mはタンタル、バナジウム、モリブデン、タングステン、レニウム、ルテニウム又はオスニウムであり、mは1又は2であり、mが2の場合、R

は互いに結合してもよく、nは0又は1である。
8. 水添反応用金属化合物触媒Bの存在下、水素雰囲気下で、前記環状オレフィン重合体を水添する工程をさらに含む、1.~7.のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
9. 前記水添反応用金属化合物触媒Bがルテニウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、パラジウム、白金及びニッケルからなる群から選択される一種又は二種以上を含む、8.に記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
10. 前記水添反応用金属化合物触媒Bが下記式(2)で表される有機金属錯体を含む、9.に記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
TIFF
2024143610000002.tif
13
153
前記式(2)中、Mはルテニウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、パラジウム、白金又はニッケルであり、Hは水素原子であり、Qは水素原子、ハロゲン原子、又は炭素数6~14のアリール基を有するエステル基であり、前記アリール基はアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基又はヒドロキシル基で置換されていてもよく、TはCO、NO、CN、トルエン、アセトニトリル又はテトラヒドロフランであり、ZはPR





であり、Pはリン原子であり、R

、R

及びR

は、それぞれ独立に、直鎖、分岐又は環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アリロキシ基又はフェニル基であり、kは0又は1であり、mは1~3の整数であり、mが2以上の場合、Qは互いに結合してもよく、pは0又は1であり、qは2~4の整数であり、qが2以上の場合、Zは互いに結合してもよい。
11. 前記環状オレフィン重合体が下記式(3)で表される環状オレフィン化合物由来の構造単位を含む、1.~10.のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
TIFF
2024143610000003.tif
45
153
前記式(3)中、R

~R

は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~12のアルキル基,アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、炭素数1~12のハロゲン化アルキル基、シアノ基、カルボキシル基又はアルコキシカルボニル基から選ばれ、R

~R

は互いに結合して環構造を形成していてもよく、Xは-CH

-又は-O-を示し、nは0~3の整数を表す。
12. 前記環状オレフィン重合体が炭素原子数2~20のα-オレフィン化合物由来の構造単位をさらに含む、1.~11.のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
13. 前記溶媒がテトラヒドロフラン、トルエン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、MEK、MIBK,PGMEA、PGME、酢酸エチル及び酢酸メチルからなる群から選択される一種又は二種以上を含む、1.~12.のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
14. 工程1:環状オレフィン重合用金属化合物触媒A1により環状オレフィン化合物を前記溶媒中で重合することで、前記環状オレフィン重合体を得る工程と、
工程2:前記環状オレフィン重合用金属化合物触媒A1、前記環状オレフィン重合体及び前記溶媒を含む溶液と、前記化合物Xとを混合する前記工程と、
工程3:水添反応用金属化合物触媒Bの存在下、水素雰囲気下で、前記環状オレフィン重合体を水添する工程と、
工程4:水添後の前記環状オレフィン重合体を含む溶液から、金属元素を除去する工程と、
工程5:前記工程4で金属元素を除去した溶液から環状オレフィン重合体を回収する工程と、
を含む、1.~13.のいずれかに記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
15. 前記工程3後の環状オレフィン重合体を含む溶液中の前記水添反応用金属化合物触媒Bの金属元素含有量が200ppm以下である、14.に記載の環状オレフィン重合体の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、水添反応効率を向上できる環状オレフィン重合体の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態に係る環状オレフィン重合体の製造方法は、金属化合物触媒A、環状オレフィン重合体及び溶媒を含む溶液と、化合物Xとを混合する工程Xを含み、前記化合物Xが、水、アルコール及びチオールからなる群から選択される一種又は二種以上を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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