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公開番号2024143264
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023055845
出願日2023-03-30
発明の名称既存杭撤去及び新設杭施工の連続工法
出願人株式会社熊谷組
代理人個人,個人
主分類E02D 11/00 20060101AFI20241003BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】既存杭の撤去後に新設杭の施工を行うに際して工期を短縮することができる連続工法を提供する。
【解決手段】既存杭撤去及び新設杭施工の連続工法では、既存杭を引き抜いて形成された引抜孔5をベントナイトと水とを混合したベントナイト水4で満たす。引抜孔5と一部が重複するように第二ケーシング6によって地盤1を削孔してから第二ケーシング6の内部を掘削して掘削孔7を形成する。掘削孔7の底部から上部へとセメントミルク9を一次充填する。掘削孔7内に留置されている第二ケーシング6を引き抜く。掘削孔7と一部重複部分を有する引抜孔5の底部から上部へとセメントミルク9を二次充填して残存するベントナイト水4をオーバーフローさせる。セメントミルク9が充填された掘削孔7の内部に新設杭を挿入して施工する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
既存杭撤去及び新設杭施工の連続工法であって、
第一ケーシングによって地盤を削孔して既存杭の周囲の縁切りを行った後に、前記第一ケーシングを引き抜き、
前記既存杭を引き抜きつつ、当該既存杭の引き抜きによって形成される引抜孔の内部にベントナイトと水とを混合したベントナイト水を供給して引抜孔を前記ベントナイト水で満たし、
前記引抜孔と一部が重複するように新設杭の施工のための第二ケーシングによって前記地盤を削孔し、
前記地盤に埋設された前記第二ケーシングの内部を掘削して掘削孔を形成し、
前記掘削孔の底部から上部へとセメントミルクを一次充填し、
前記掘削孔内に留置されている前記第二ケーシングを引き抜き、
前記掘削孔と一部重複部分を有する前記引抜孔の底部から上部へとセメントミルクを二次充填して残存する前記ベントナイト水をオーバーフローさせ、
前記セメントミルクが充填された前記掘削孔の内部に前記新設杭を挿入して施工する、既存杭撤去及び新設杭施工の連続工法。
続きを表示(約 210 文字)【請求項2】
平面図において、前記掘削孔の全周の長さに対する前記引抜孔と重複する当該掘削孔の重複円弧の長さの割合が1/2以下となるように、前記第二ケーシングによって前記掘削孔が削孔される、請求項1に記載の既存杭撤去及び新設杭施工の連続工法。
【請求項3】
前記掘削孔は、その前記底部が前記引抜孔の前記底部よりも深くなるように掘削される、請求項1又は2に記載の既存杭撤去及び新設杭施工の連続工法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、既存杭撤去及び新設杭施工の連続工法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
建物を撤去することになった場合、既存の基礎杭(以降、既存杭と称す)も撤去される。既存の基礎杭の撤去には大きく分けて縁切引抜工法と破砕撤去工法とがあるが、縁切引抜工法の方が騒音や振動を低減できる。下記特許文献1及び2は、既存杭の縁切引抜工法を開示している。既存杭が撤去された跡に残る孔は、できるだけ原地盤を復元するように貧配合セメントミルクや流動化処理土等の埋戻し材で埋め戻される。貧配合セメントミルクや流動化処理土は固化して想定した強度を発現するまでに通常ひと月程度を要する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-23788号公報
特開2022-70362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建物を撤去後に次の建物の施工がなければ問題ないが、すぐに次の建物を施工したい場合は貧配合セメントミルクや流動化処理土の固化を待つ必要があるため工期が延びてしまう。本発明の目的は、既存杭の撤去後に新設杭の施工を行うに際して工期を短縮することの可能な、既存杭撤去及び新設杭施工の連続工法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る既存杭撤去及び新設杭施工の連続工法では、第一ケーシングによって地盤を削孔して既存杭の周囲の縁切りを行った後に、第一ケーシングを引き抜き、前記既存杭を引き抜きつつ、当該既存杭の引き抜きによって形成される引抜孔の内部にベントナイトと水を混合したベントナイト水を供給して当該既存杭の引き抜きによって形成される引抜孔を前記ベントナイト水で満たし、前記引抜孔と一部が重複するように新設杭の施工のための第二ケーシングによって前記地盤を削孔し、前記地盤に埋設された前記第二ケーシングの内部を掘削して掘削孔を形成し、前記掘削孔の底部から上部へとセメントミルクを一次充填し、前記掘削孔内に留置されている前記第二ケーシングを引き抜き、前記掘削孔と一部重複部分を有する前記引抜孔の底部から上部へとセメントミルクを二次充填して残存する前記ベントナイト水をオーバーフローさせ、前記セメントミルクが充填された前記掘削孔の内部に前記新設杭を挿入して施工する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、既存杭の撤去後に新設杭の施工を行うに際して工期を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施形態に係る既存杭撤去及び新設杭施工の連続工法における第一工程を示す断面図である。
上記工法における第二工程を示す断面図である。
上記工法における第三工程を示す断面図である。
上記工法における第四工程を示す断面図である。
上記工法における第五工程を示す平面図である。
上記工法における第五工程を示す断面図である。
上記工法における第六工程を示す断面図である。
上記工法における第七工程を示す断面図である。
上記工法における第八工程を示す断面図である。
上記工法における第九工程を示す断面図である。
上記工法における第十工程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態に係る既存杭撤去及び新設杭施工の連続工法について、図1~図11を参照しつつ説明する。なお、図1~図11は模式的なものであり、示されている杭や孔の縦横比は現実のものではない。
【0009】
本実施形態の連続工法では、新設する基礎杭、即ち新設杭P2の施工に先立って既存の基礎杭、即ち、既存杭P1の撤去が行われる。本実施形態の新設杭P2は、現場打設のコンクリート杭ではなく、予め製造されたいわゆる既製杭である。既存杭P1は、既製杭でも現場打設のコンクリート杭でもよい。既存杭P1の撤去は縁切引抜工法で行われる。まず、既存杭P1を引き抜くときの地盤1との摩擦を低減するために、図1に示されるように、既存杭P1の周囲に丸鋼管である第一ケーシング2が位置するように、第一ケーシング2で地盤1を削孔していわゆる「縁切り」が行われる。第一ケーシング2は、回転されつつ地表から地中へと地盤1を削孔する。このとき、第一ケーシング2の先端からは地盤1を軟化させるためにジェット水が噴射される。水に代えて、孔壁保護液としてのベントナイト水を用いてもよい。ベントナイト水は、ベントナイトと水とを混合したものであり、ベントナイト溶液やベントナイト液と呼ばれ、セメントなどの固化成分は含んでいない。
【0010】
第一ケーシング2が埋設された状態が図1に示されており、ここまでの工程自体は従来でも行われている。既存杭P1と第一ケーシング2との間には、噴射されたジェット水やベントナイト水と削孔された地盤1とが混ざった泥水が溜まっている。次に、図2に示されるように、第一ケーシング2が地盤1から引き抜かれる。この結果、第一ケーシング2によって削孔された引抜孔5の内部に既存杭P1が残され、かつ、既存杭P1の周囲には泥水が残された状態となる。
(【0011】以降は省略されています)

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