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公開番号2024162545
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-21
出願番号2023078140
出願日2023-05-10
発明の名称建設機械
出願人日本車輌製造株式会社
代理人個人,個人
主分類E02F 9/00 20060101AFI20241114BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】排ガス規制への対応を図りつつ、組立性や保守性を向上させることができるエンジンパワーユニットの設置構造を備えた建設機械を提供する。
【解決手段】エンジンパワーユニット34に備えられた排ガス浄化装置40は、フロアフレーム27上の架台47に支持された支持状態で、油圧ポンプ装置37の上方に位置され、エンジンパワーユニット収容ハウス33は、フロアフレーム27に対して着脱可能に取り付けられたハウス本体55と、該ハウス本体の天板55aに対して着脱可能に取り付けられたカバー体56とを有し、ハウス本体55は、底部が開放され、天板55aには吊り動作によって支持状態の排ガス浄化装置40を上下方向に通すことが可能な開口部58が設けられ、カバー体56は、開口部58及びその上方に配置された排ガス浄化装置40の両方を覆うことが可能な大きさに形成されている。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
下部走行体と、該下部走行体の上部に旋回可能に設けられた上部旋回体と、該上部旋回体の前部に設けられた作業装置とを備え、
前記上部旋回体は、機体フレームと、該機体フレーム上の幅方向一側部に設けられ、前記作業装置の駆動力を発生させるエンジンパワーユニットと、該エンジンパワーユニットを収容するハウスとを備えている建設機械において、
前記エンジンパワーユニットは、前記機体フレーム上に搭載されたエンジンと、該エンジンにおける冷却ファンの存在側とは反対側となる後部側に取り付けられた油圧ポンプ装置と、前記エンジンの吸気を浄化するエアクリーナと、前記エンジンの排気を浄化する排ガス浄化装置とを備え、
前記排ガス浄化装置は、前記機体フレーム上の架台に支持された支持状態で、前記油圧ポンプ装置の上方に位置され、
前記ハウスは、前記機体フレームに対して着脱可能に取り付けられたハウス本体と、該ハウス本体の天板に対して着脱可能に取り付けられたカバー体とを有し、
前記ハウス本体は、底部が開放され、前記天板には吊り動作によって前記支持状態の排ガス浄化装置を上下方向に通すことが可能な開口部が設けられ、
前記カバー体は、前記開口部及びその上方に配置された排ガス浄化装置の両方を覆うことが可能な大きさに形成されていることを特徴とする建設機械。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記開口部は、前記油圧ポンプ装置の上方領域から前記エンジンの上方領域にわたって延在する範囲を含むことを特徴とする請求項1記載の建設機械。
【請求項3】
前記カバー体は、前記エンジンの運転によって発生した熱気を遮断する遮熱板を設けることで内部にエアクリーナを設置して収容するエアクリーナ収容空間が画成されるとともに、該エアクリーナ収容空間に対して外気を導入する吸気口が設けられていることを特徴とする請求項2記載の建設機械。
【請求項4】
前記開口部は、周縁部が上方に折り返されて板端が上方に位置する折り返し形状を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の建設機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械に関し、詳しくは、エンジンパワーユニットを備えた建設機械に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ディーゼルエンジンを動力源とするエンジンパワーユニットを備えた杭打機やクレーン、油圧ショベルなどの建設機械は、エンジンの排気系に排ガス浄化装置が設置されており、高次の排ガス規制に対応できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-188611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された建設機械は、エンジンを収容するハウスの天板上に排ガス浄化装置を設置しているので、エンジンと排ガス浄化装置とを接続する排気管を短くして排ガスの浄化能力を高めることができる利点がある。しかしながら、ハウスの天板上に排ガス浄化装置を設置すると建設機械の全高が増す要因になるため、輸送状態での寸法上の問題を引き起こしやすくなる。しかも、重量物である排ガス浄化装置は、ハウスと一体的に扱うには非常に不安定であることから、エンジンパワーユニットの組立作業ではハウスを被せた後でなければ取り付けが行えず、一方、エンジンなどの分解を伴う点検や保守ではハウスよりも先に取り外す必要があり、組立、分解のいずれの作業においても、作業工程の増加をもたらすという欠点がある。特に、ハウスを被せた状態で行われる排気管の接続分離作業は作業性が悪く、ハウスの天板上において排ガス浄化装置の位置の調整もその重量の大きさから行いにくいものとなっている。
【0005】
そこで本発明は、排ガス規制への対応を図りつつ、組立性や保守性を向上させることができるエンジンパワーユニットの設置構造を備えた建設機械を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の建設機械は、下部走行体と、該下部走行体の上部に旋回可能に設けられた上部旋回体と、該上部旋回体の前部に設けられた作業装置とを備え、前記上部旋回体は、機体フレームと、該機体フレーム上の幅方向一側部に設けられ、前記作業装置の駆動力を発生させるエンジンパワーユニットと、該エンジンパワーユニットを収容するハウスとを備えている建設機械において、前記エンジンパワーユニットは、前記機体フレーム上に搭載されたエンジンと、該エンジンにおける冷却ファンの存在側とは反対側となる後部側に取り付けられた油圧ポンプ装置と、前記エンジンの吸気を浄化するエアクリーナと、前記エンジンの排気を浄化する排ガス浄化装置とを備え、前記排ガス浄化装置は、前記機体フレーム上の架台に支持された支持状態で、前記油圧ポンプ装置の上方に位置され、前記ハウスは、前記機体フレームに対して着脱可能に取り付けられたハウス本体と、該ハウス本体の天板に対して着脱可能に取り付けられたカバー体とを有し、前記ハウス本体は、底部が開放され、前記天板には吊り動作によって前記支持状態の排ガス浄化装置を上下方向に通すことが可能な開口部が設けられ、前記カバー体は、前記開口部及びその上方に配置された排ガス浄化装置の両方を覆うことが可能な大きさに形成されていることを特徴としている。
【0007】
また、前記開口部は、前記油圧ポンプ装置の上方領域から前記エンジンの上方領域にわたって延在する範囲を含むことを特徴としている。
【0008】
さらに、前記カバー体は、前記エンジンの運転によって発生した熱気を遮断する遮熱板を設けることで内部にエアクリーナを設置して収容するエアクリーナ収容空間が画成されるとともに、該エアクリーナ収容空間に対して外気を導入する吸気口が設けられていることを特徴としている。
【0009】
加えて、前記開口部は、周縁部が上方に折り返されて板端が上方に位置する折り返し形状を有していることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の建設機械によれば、架台で支持した排ガス浄化装置をエンジンよりも機体後方で、かつ、油圧ポンプ装置の上方に位置させるので、エンジンと排ガス浄化装置との間の短い排気管経路によって排ガス浄化機能を有利に働かせ、全高が増す問題に対してはハウスの天板の高さに依存せずに架台の設計変更のみで解決できることから、配置上の制約が多い排ガス規制対応をより柔軟に行えるようになる。
(【0011】以降は省略されています)

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