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公開番号2024142607
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023054816
出願日2023-03-30
発明の名称スチレン系樹脂押出発泡体およびその製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人
主分類C08J 9/14 20060101AFI20241003BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明の課題は、優れた断熱性と耐熱性を両立したスチレン系樹脂押出発泡体を得ることにある。
【解決手段】スチレン系樹脂および発泡剤を含むスチレン系樹脂押出発泡体であって、スチレン系樹脂100重量%においてスチレン-(メタ)アクリル酸系共重合体が20~80重量%含まれ、発泡剤としてハイドロ(クロロ)フルオロオレフィンが含まれる、スチレン系樹脂押出発泡体。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
スチレン系樹脂、および発泡剤を含むスチレン系樹脂押出発泡体であって、
前記スチレン系樹脂がスチレン-(メタ)アクリル酸系共重合体を含み、
前記スチレン系樹脂100重量%における前記スチレン-(メタ)アクリル酸系共重合体の含有量が20~80重量%であり、
前記発泡剤は、ハイドロ(クロロ)フルオロオレフィンを前記スチレン系樹脂100重量部に対して、5.0~10.0重量部を含み、
熱伝導率が0.021W/mK以下であるスチレン系樹脂押出発泡体。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記スチレン-(メタ)アクリル酸系共重合体の全ての構成単位100重量%に対して(メタ)アクリル酸由来の構成単位が5~20重量%である、請求項1に記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
【請求項3】
さらに塩化アルキルを含有し、塩化アルキルの含有量が、前記スチレン系樹脂押出発泡体中の全スチレン系樹脂100重量部に対して、3.0~6.0重量部である、請求項1~2のいずれかに記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
【請求項4】
前記スチレン系樹脂押出発泡体は、グラファイトをスチレン系樹脂100重量部に対して1.0重量部以上、5.0重量部以下含む、請求項1~2のいずれかに記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
【請求項5】
前記スチレン系樹脂押出発泡体を80℃雰囲気下で24時間加熱した際の寸法変化率が5%以内であることを特徴とする、請求項1~2のいずれかに記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
【請求項6】
前記スチレン系樹脂押出発泡体の見掛け密度が20~60kg/m

である、請求項1~2のいずれかに記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
【請求項7】
前記スチレン系樹脂押出発泡体の厚みが10mm以上150mm以下である、請求項1~2のいずれか一項に記載のスチレン系樹脂押出発泡体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スチレン系樹脂押出発泡体およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
スチレン系樹脂押出発泡体は、一般に、押出機などを用いてスチレン系樹脂組成物を加熱溶融し、ついで発泡剤を高圧条件下にて添加し、所定の樹脂温度に冷却した後、これを低圧域に押し出すことにより連続的に製造される。
【0003】
スチレン系樹脂押出発泡体は、良好な施工性や断熱性から、例えば構造物の断熱材として用いられる。近年、住宅、建築物などの省エネルギー化の要求が高まり、従来以上の高断熱性発泡体の技術開発が望まれている。
【0004】
高断熱性発泡体を製造する手法としては、熱線輻射抑制剤として、グラファイトや酸化チタンを所定の範囲で添加する製造方法(例えば、特許文献1参照)や、発泡剤として、オゾン破壊係数が0(ゼロ)であるとともに、地球温暖化係数も小さい環境に優しいフッ素化されたオレフィン(ハイドロフルオロオレフィン及びハイドロクロロフルオロオレフィン)や、塩化メチル・塩化エチル等の塩化アルキルを使用するスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法が提案されている(例えば、特許文献2~4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013-221110号公報
特表2008-546892号公報
特開2019-189811号公報
特開2019-108416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献に記載のスチレン系樹脂押出発泡体において、グラファイトのような熱線輻射抑制剤や、ハイドロフルオロオレフィンのような発泡剤は、発泡体に優れた断熱性を付与できるが、十分とは言えない。一方、更なる断熱性を付与することができるハイドロクロロフルオロオレフィンは、十分な耐熱性を有することが困難である課題があった。
【0007】
そこで、本発明の目的は、優れた断熱性と耐熱性とを有するスチレン系樹脂押出発泡体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明者が鋭意研究を行った結果、特定のスチレン系樹脂および特定の発泡剤を組合せることによって、従来技術では達成できなかった優れた断熱性と、優れた耐熱性を両立することを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は以下の態様を含む。
すなわち、本発明は、
〔1〕スチレン系樹脂、および発泡剤を含むスチレン系樹脂押出発泡体であって、
前記スチレン系樹脂がスチレン-(メタ)アクリル酸系共重合体を含み、
前記スチレン系樹脂100重量%における前記スチレン-(メタ)アクリル酸系共重合体の含有量が20~80重量%であり、
前記発泡剤は、ハイドロ(クロロ)フルオロオレフィンを前記スチレン系樹脂100重量部に対して、5.0~10.0重量部を含み、
熱伝導率が0.021W/mK以下であるスチレン系樹脂押出発泡体、
〔2〕 前記スチレン-(メタ)アクリル酸系共重合体の全ての構成単位100重量%に対して(メタ)アクリル酸由来の構成単位が5~20重量%である、[1]に記載のスチレン系樹脂押出発泡体、
〔3〕さらに塩化アルキルを含有し、塩化アルキルの含有量が、前記スチレン系樹脂押出発泡体中の全スチレン系樹脂100重量部に対して、3.0~6.0重量部である、[1]~[2]のいずれかに記載のスチレン系樹脂押出発泡体、
〔4〕前記スチレン系樹脂押出発泡体は、グラファイトをスチレン系樹脂100重量部に対して1.0重量部以上、5.0重量部以下含む、[1]~[3]のいずれかに記載のスチレン系樹脂押出発泡体、
〔5〕前記スチレン系樹脂押出発泡体を80℃雰囲気下で24時間加熱した際の寸法変化率が5%以内であることを特徴とする、[1]~[4]のいずれかに記載のスチレン系樹脂押出発泡体、
〔6〕前記スチレン系樹脂押出発泡体の見掛け密度が20~60kg/m

である、[1]~[5]のいずれかに記載のスチレン系樹脂押出発泡体、
〔7〕前記スチレン系樹脂押出発泡体の厚みが10mm以上150mm以下である、[1]~[6]のいずれか一項に記載のスチレン系樹脂押出発泡体、に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、優れた断熱性と耐熱性を両立可能なスチレン系樹脂発泡体を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態や実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態や実施例についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、本明細書中に記載された学術文献、及び特許文献の全てが、本明細書中において参考文献として援用される。また、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上B以下」を意図する。
(【0011】以降は省略されています)

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