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公開番号2024142468
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-11
出願番号2023054612
出願日2023-03-30
発明の名称船舶
出願人三菱造船株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B63B 11/00 20060101AFI20241003BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】車両の搭載台数を増加させることが可能な船舶を提供する。
【解決手段】船舶は、船体と、前記船体に設けられて船尾ランプ又は船首ランプを介して車両が乗降する乗込み甲板と、前記船体における前記乗込み甲板の下方に設けられて主機を収容する機関室と、前記乗込み甲板の下方に位置し、前記機関室の天井を形成すると共に、上下に開口する開口部を有する機関室上車両甲板と、前記乗込み甲板と前記機関室上車両甲板との間にわたって設けられ、前記開口部を介して前記機関室に連通する主機直上空間を区画形成するケーシングと、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
船体に設けられて船尾ランプ又は船首ランプを介して車両が乗降する乗込み甲板と、
前記船体における前記乗込み甲板の下方に設けられて主機を収容する機関室と、
前記乗込み甲板の下方に位置し、前記機関室の天井を形成すると共に、上下に開口する開口部を有する機関室上車両甲板と、
前記乗込み甲板と前記機関室上車両甲板との間にわたって設けられ、前記開口部を介して前記機関室に連通する主機直上空間を区画形成するケーシングと、
を備える船舶。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記乗込み甲板は、隔壁甲板であって、
船首尾方向に離間して設けられて、上端が前記乗込み甲板に接続された水密隔壁としての一対の横置隔壁を更に有し、
前記機関室上車両甲板及び前記機関室は、前記一対の横置隔壁により区画されている
請求項1に記載の船舶。
【請求項3】
前記機関室上車両甲板と、前記機関室上車両甲板よりも船首側及び船尾側の前記乗込み甲板とは、隔壁甲板であって、
船首尾方向に離間して設けられて、上端が前記乗込み甲板に接続された水密隔壁としての一対の横置隔壁を更に有し、
前記機関室上車両甲板及び前記機関室は、前記一対の横置隔壁で区画されている
請求項1に記載の船舶。
【請求項4】
前記乗込み甲板の直下に設けられるとともに、前記機関室上車両甲板よりも船首側及び船尾側に設けられた第一下部車両甲板と、
船首尾方向に離間して設けられて、上端が前記機関室上車両甲板に接続された水密隔壁としての一対の横置隔壁と、を更に有し、
前記第一下部車両甲板と、前記機関室上車両甲板とは、前記船首尾方向で互いに連続する隔壁甲板をなし、
前記機関室は、前記一対の横置隔壁により区画されている
請求項1に記載の船舶。
【請求項5】
前記ケーシングの前記主機直上空間は、前記主機の直上から前記船体の左舷又は右舷に向かって延びている
請求項1に記載の船舶。
【請求項6】
前記乗込み甲板の直下に設けられるとともに、前記機関室上車両甲板よりも船首側に設けられた第一下部車両甲板を更に有し、
前記第一下部車両甲板は、トレーラーを積込み可能なトレーラースペースを形成し、
前記機関室上車両甲板は、前記トレーラースペースよりも上方に配置されて前記トレーラーよりも高さの低い車両を積込む乗用車スペースを形成している
請求項1に記載の船舶。
【請求項7】
前記機関室上車両甲板の直下に前記乗用車スペースを形成する他の機関室上車両甲板を更に備える
請求項6に記載の船舶。
【請求項8】
前記乗込み甲板の直下に設けられるとともに、前記機関室上車両甲板よりも船首側に設けられた第一下部車両甲板を更に有し、
前記第一下部車両甲板及び前記機関室上車両甲板は、トレーラーを積込み可能なトレーラースペースを形成する
請求項1に記載の船舶。
【請求項9】
船幅方向で前記ケーシングを挟むように設けられて、前記乗込み甲板と前記機関室上車両甲板との間及び、前記乗込み甲板と前記乗込み甲板の上方に配置される車両甲板との間を繋ぐ一対の船内ランプを備える
請求項1に記載の船舶。
【請求項10】
前記機関室の内部に収容され、前記主機に対し船首尾方向にずれた位置に配置された補機を備え、
前記機関室上車両甲板は、前記補機と前記船首尾方向にずれた位置に設けられている
請求項1に記載の船舶。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、船舶に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、機関室の天井を形成する乾舷甲板(乗り込み甲板)から、乾舷甲板の上側の甲板に延びる船内ランプを備える船舶が開示されている。この船舶は、船内ランプを機関室真上に固定状に形成して、船内ランプの真下空間を機関室に開放させている。そして、特許文献1では、機関室内に設けられた主機のピストン抜き等の保守作業を行う際に必要となる主機直上の空間として、船内ランプの真下空間を利用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2006-341818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで近年、船舶の燃料が重油から液化ガス等の代替燃料に切り替わっていく動きが加速している。RO-RO(roll-on/roll-off ship)船、PCC(Pure Car Carrier)、PCTC(Pure Car and Truck Carrier)等の船舶では、液化ガス等の代替燃料を用いる場合、復原性の観点等から、燃料タンクを船体の下部に配置する場合が多い。そして、燃料タンク及び燃料タンクに付随する設備を船体の下部に配置した場合、車両の搭載スペースが減じられるという課題がある。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、車両の搭載台数を増加させることが可能な船舶を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決するために以下の構成を採用する。
本開示の一態様によれば、船舶は、船体と、前記船体に設けられて船尾ランプ又は船首ランプを介して車両が乗降する乗込み甲板と、前記船体における前記乗込み甲板の下方に設けられて主機を収容する機関室と、前記乗込み甲板の下方に位置し、前記機関室の天井を形成すると共に、上下に開口する開口部を有する機関室上車両甲板と、前記乗込み甲板と前記機関室上車両甲板との間にわたって設けられ、前記開口部を介して前記機関室に連通する主機直上空間を区画形成するケーシングと、を備える。
【発明の効果】
【0006】
本開示に係る船舶によれば、車両の搭載台数を増加させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示の第一実施形態における船舶の概略構成を示す図である。
本開示の第一実施形態における機関室の平面図である。
本開示の第一実施形態における機関室上車両甲板及びケーシングの平面図である。
本開示の第一実施形態における乗込み甲板の平面図である。
本開示の第一実施形態の第二変形例における船舶の概略構成を示す図である。
本開示の第二実施形態における船舶の概略構成を示す図である。
本開示の第二実施形態の変形例における船舶の概略構成を示す図である。
本開示の第三実施形態におけるケーシングの平面図である。
本開示の各実施形態の第一変形例における船内ランプの配置を示す図である。
本開示の各実施形態の第二変形例における機関室上車両甲板を示す図である。
本開示の各実施形態の第三変形例における機関室上車両甲板を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、本開示の実施形態に係る船舶を図面に基づき説明する。本実施形態では、船舶がPCTC(Pure Car and Truck Carrier)である場合を一例にして説明する。
<第一実施形態>
図1は、本開示の第一実施形態における船舶の概略構成を示す図である。図2は、本開示の第一実施形態における機関室の平面図である。
図1に示すように、第一実施形態における船舶100は、船体2と、上部構造3と、を備えている。
【0009】
船体2は、舷側4A,4B(図2参照)と、船底5と、船尾ランプ12Aと、乗込み甲板10Aと、機関室20と、機関室上車両甲板30と、ケーシング40と、を少なくとも有している。舷側4A,4Bは、左右舷側をそれぞれ構成する一対の舷側外板からなる。船底5は、これら舷側4A,4Bを接続する船底外板からなる。船体2の内部には、複数の甲板10が上下に間隔をあけて設けられている。本実施形態の船底5は、二重底となっており、外底板5Aの上方に間隔をあけて内底板5Bを備えている。
【0010】
上部構造3は、船体2の上甲板10C(図1参照)の上に形成されている。上部構造3は、船橋3Aと居住区3Bとを備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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