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公開番号
2024142124
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-10
出願番号
2023054144
出願日
2023-03-29
発明の名称
高周波半導体スイッチ回路
出願人
日清紡マイクロデバイス株式会社
代理人
個人
主分類
H03K
17/693 20060101AFI20241003BHJP(基本電子回路)
要約
【課題】低い制御信号電圧であっても、低損失、高アイソレーション特性を維持可能とする高周波半導体スイッチ回路を提供する。
【解決手段】高周波半導体スイッチ回路には、第1の制御信号VCTL1及び第2の制御信号VCTL2を基に、第1のRFFET1及び第2のRFFET2のドレイン、ソースに対するバイアス電圧を生成し出力するバイアス電圧生成回路50が設けられ、第1の制御信号及び第2の制御信号の組み合わせに応じて、第1のRFFET及び第2のRFFET、第1のSHFET11及び第2のSHFET12の動作制御がなされて、高周波入出力共通端子40と第1の高周波入出力個別端子41及び第2の高周波入出力個別端子42間の導通、非導通を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
高周波入出力共通端子と第1の高周波入出力個別端子との間に高周波スイッチ用第1の電界効果トランジスタが、前記高周波入出力共通端子と第2の高周波入出力個別端子との間に高周波スイッチ用第2の電界効果トランジスタが、それぞれ直列接続されて設けられる一方、
前記第1の高周波入出力個別端子とグランドとの間にシャント用第1の電界効果トランジスタが、前記第2の高周波入出力個別端子とグランドとの間にシャント用第2の電界効果トランジスタが、それぞれ直列接続されて設けられ、外部から入力される第1及び第2の制御信号により、前記高周波入出力共通端子と第1及び第2の高周波入出力個別端子との間の導通、非導通を制御可能に構成されてなる高周波半導体スイッチ回路において、
前記第1及び第2の制御信号を基に、前記高周波スイッチ用第1及び第2の電界効果トランジスタのドレイン、ソースに対するバイアス電圧を生成、出力するバイアス電圧生成回路と、
前記第1の制御信号が入力されると共に、前記第2の制御信号が電源電圧として入力されて、前記第1の制御信号の反転信号を出力する第1のインバータと、
前記第2の制御信号が入力されると共に、前記第1の制御信号が電源電圧として入力されて、前記第2の制御信号の反転信号を出力する第2のインバータとが設けられ、
前記高周波スイッチ用第1の電界効果トランジスタのゲートには、前記第1のインバータの出力が、前記高周波スイッチ用第2の電界効果トランジスタのゲートには、前記第2のインバータの出力が、それぞれ印加され、
前記シャント用第1の電界効果トランジスタのゲートには、前記第1の制御信号が、前記シャント用第2の電界効果トランジスタのゲートには、前記第2の制御信号が、それぞれ印加され、
前記第1及び第2の制御信号の組み合わせに応じて、前記高周波入出力共通端子と第1及び第2の高周波入出力個別端子との間の導通、非導通が制御可能に構成されてなることを特徴とする高周波半導体スイッチ回路。
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【請求項2】
前記高周波スイッチ用第1及び第2の電界効果トランジスタには、ノーマリオン形の電界効果トランジスタが、前記シャント用第1及び第2の電界効果トランジスタには、ノーマリオフ形の電界効果トランジスタが、それぞれ用いられてなることを特徴とする請求項1記載の高周波半導体スイッチ回路。
【請求項3】
高周波入出力共通端子と第1の高周波入出力個別端子との間に高周波スイッチ用第1の電界効果トランジスタが、前記高周波入出力共通端子と第2の高周波入出力個別端子との間に高周波スイッチ用第2の電界効果トランジスタが、それぞれ直列接続されて設けられる一方、
前記第1の高周波入出力個別端子とグランドとの間にシャント用第1の電界効果トランジスタが、前記第2の高周波入出力個別端子とグランドとの間にシャント用第2の電界効果トランジスタが、それぞれ直列接続されて設けられ、外部から入力される第1及び第2の制御信号により、前記高周波入出力共通端子と第1及び第2の高周波入出力個別端子との間の導通、非導通を制御可能に構成されてなる高周波半導体スイッチ回路において、
前記第1及び第2の制御信号を基に、前記高周波スイッチ用第1及び第2の電界効果トランジスタのドレイン、ソースに対するバイアス電圧を生成、出力するバイアス電圧生成回路と、
前記第1の制御信号が入力されると共に、前記第2の制御信号が電源電圧として入力されて、前記第1の制御信号の反転信号を出力する第1のインバータと、
前記第2の制御信号が入力されると共に、前記第1の制御信号が電源電圧として入力されて、前記第2の制御信号の反転信号を出力する第2のインバータとが設けられ、
前記高周波スイッチ用第1の電界効果トランジスタのゲートには、前記第1の制御信号が、前記高周波スイッチ用第2の電界効果トランジスタのゲートには、前記第2の制御信号が、それぞれ印加され、
前記シャント用第1の電界効果トランジスタのゲートには、前記第1のインバータの出力が、前記シャント用第2の電界効果トランジスタのゲートには、前記第2のインバータの出力が、それぞれ印加され、
前記第1及び第2の制御信号の組み合わせに応じて、前記高周波入出力共通端子と第1及び第2の高周波入出力個別端子との間の導通、非導通が制御可能に構成されてなることを特徴とする高周波半導体スイッチ回路。
【請求項4】
前記高周波スイッチ用第1及び第2の電界効果トランジスタには、ノーマリオフ形の電界効果トランジスタが、前記シャント用第1及び第2の電界効果トランジスタには、ノーマリオン形の電界効果トランジスタが、それぞれ用いられてなることを特徴とする請求項3記載の高周波半導体スイッチ回路。
【請求項5】
シャント用第3及び第4の電界効果トランジスタが直列接続されて設けられ、
前記シャント用第3の電界効果トランジスタのドレインは、前記高周波スイッチ用第1及び第2の電界効果トランジスタと前記高周波入出力共通端子との相互の接続点に接続され、前記シャント用第3の電界効果トランジスタのソースと前記シャント用第4の電界効果トランジスタのドレインは相互に接続され、前記シャント用第4の電界効果トランジスタのソースは、グランドに接続される一方、
前記シャント用第3の電界効果トランジスタのゲートには、前記第1の制御信号が、前記シャント用第4の電界効果トランジスタのゲートには、前記第2の制御信号が、それぞれ印加されてなることを特徴とする請求項1記載の高周波半導体スイッチ回路。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信機器に用いられる高周波半導体スイッチ回路に係り、特に、低消費電力、低制御電圧における低損失、高アイソレーション特性の実現を図ったものに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
この種の高周波半導体スイッチ回路としては、例えば、図15に示されたような構成を有するものが知られている(例えば、特許文献1等参照)。
以下、図15を参照しつつ、かかる従来回路について説明する。
この従来回路は、電界効果トランジスタ(以下、説明の便宜上、「FET」と称する)を用いて、高周波入出力共通端子TCと第1及び第2の高周波入出力個別端子間T1,T2における選択的な開閉成を可能に構成されたスイッチ回路である。
【0003】
すなわち、高周波入出力共通端子TCと第1の高周波入出力個別端子T1の間には、第1の高周波スイッチ用FET(図15においては「SW1A」と表記)61が、高周波入出力共通端子TCと第2の高周波入出力個別端子T2の間には、第2の高周波スイッチ用FET(図15においては「SW2A」と表記)62が、それぞれ直列接続されて設けられている。
また、第1の高周波入出力個別端子T1とグランドとの間には、第1のシャント用FET(図15においては「SW1B」と表記)63が、第2の高周波入出力個別端子T2とグランドとの間には、第2のシャント用FET(図15においては「SW2B」と表記)64が、それぞれ設けられている。
【0004】
かかる従来回路においては、第1及び第2の高周波スイッチ用FET61,62、並びに、第1及び第2のシャント用FET63,64の動作制御のために外部から入力される2つの制御信号VCTL1,VCTL2を基に、回路駆動に必要な電源電圧などの補助電圧を生成する補助電圧生成回路SV-GENが設けられている。
すなわち、補助電圧生成回路SV-GENは、制御信号VCTL1,VCTL2を基に、2つのインバータINV1,INV2に対する補助電源電圧VREGを生成、出力すると共に、第1及び第2の高周波スイッチ用FET61,62と高周波入出力共通端子TCとの接続点に供給される補助バイアス電圧VBIASを生成、出力可能に構成されている。
【0005】
かかる構成において、スイッチ切り替え動作は、良く知られているように制御信号VCTL1,VCTL2のそれぞれの論理の組み合わせによって行われるようになっている。
例えば、高周波入出力共通端子TCと第1の高周波入出力個別端子T1を導通状態とする場合、第1の高周波スイッチ用FET61をオン状態、第2の高周波スイッチ用FET62をオフ状態とすると共に、第1のシャント用FET63をオフ状態、第2のシャント用FET64をオン状態とするように、第1の制御信号VCTL1を論理値Lowに相当する電圧(例えば、0V)に設定する一方、第2の制御信号VCTL2を論理値Highに相当する電圧(例えば、3.3V)に設定する。
【0006】
その結果、第1の高周波スイッチ用FET61を介して高周波入出力共通端子TCと第1の高周波入出力個別端子T1が導通状態となる一方、第2の高周波スイッチ用FET62がオフ状態となる。また、同時に、第2のシャント用FET64がオン状態となり第2の高周波入出力個別端子T2が接地されて、第2の高周波スイッチ用FET62から漏れた高周波信号が反射されるため、第2の高周波入出力個別端子T2における信号が抑圧され、高アイソレーションが確保される。
【0007】
図18には、制御信号VCTL1,VCTL2の論理の組み合わせに対する、高周波入出力共通端子の接続先と、各FETの動作状態を纏めた説明図が示されており、上述の動作は、図18に示された表の(2)の場合に相当する。
なお、他の制御信号VCTL1,VCTL2の論理の組み合わせに対する動作については、上述した動作に準じて説明できるもので、良く知られている動作であるので、ここでの詳細な説明を省略する。
【0008】
ところで、上述のような従来回路における回路動作に必要とされる補助電圧生成回路において、先の補助電源電圧VREGや補助バイアス電圧VBIASは、制御信号VCTL1,VCTL2のいずれかの論理値Highに相当する電圧を基に生成する必要があるが、回路を実現するためには、例えば、ダイオードやソースフォロアを用いた回路構成が採られることが多い。
図16には、補助電源電圧VREGを生成する生成回路の回路構成例が、図17には、補助バイアス電圧VBIASを生成する生成回路の回路構成例が、それぞれ示されており、以下、これらの図を参照しつつ、それぞれの回路について説明する。
【0009】
最初に、図16に例示された補助電源電圧VREGの生成回路は、各々の制御信号VCTL1,VCTL2と補助電源電圧VREGの出力側との間に、それぞれ一つのダイオードが設けられると共に、補助電源電圧VREGの出力側とグランドとの間に、2つのダイオードが直列接続されて設けられた構成となっている。
かかる構成においては、制御信号VCTL1,VCTL2のいずれか、又は、双方が論理値Highに相当する電圧(例えば3.3V)となった場合、この電圧から、ダイオードのオン電圧(例えばVf=0.8V)分だけ電圧降下した電圧(例えば2.5V)が補助電源電圧VREGとして得られるものとなっている。
【0010】
次に、図17に例示された補助バイアス電圧VBIASの生成回路は、各々の制御信号VCTL1,VCTL2とグランドとの間に、それぞれ3つのダイオードが直列接続されて設けられると共に、制御信号VCTL1,VCTL2が印加されるダイオードに対して、ソースフォロアのFETが、それぞれ設けられた構成となっている。
(【0011】以降は省略されています)
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