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公開番号
2024120639
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-05
出願番号
2023027564
出願日
2023-02-24
発明の名称
圧電デバイス
出願人
日本電波工業株式会社
代理人
主分類
H03H
9/05 20060101AFI20240829BHJP(基本電子回路)
要約
【課題】圧電振動片を容器に導電性接着剤によって固定する構造を有する圧電デバイスにおいて、導電性接着剤を簡易に所望の通りに塗布できる圧電デバイスを提供する。
【解決手段】圧電デバイス10は、平面視で四角形状の圧電振動片11と、圧電振動片を収容する容器13と、容器に設けられ圧電振動片を、導電性接着剤を介して接続固定している少なくとも2つの接着パッド13ca、13bと、当該導電性接着剤と、を具える。そして、接続パッドは、前記圧電振動片の端部の表裏面のうちの下面と接続している第1部分13aaと、この第1部分の前記圧電振動片の中央側とは反対側の端で接続していて、かつ、鉛直方向上方に伸びている第2部分13cbと、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
平面視で四角形状の圧電振動片と、前記圧電振動片を収容する容器と、前記容器に設けられ前記圧電振動片を、導電性接着剤を介して接続固定している少なくとも2つの接着パッドと、当該導電性接着剤と、を具える圧電デバイスにおいて、
前記接続パッドは、前記圧電振動片の端部の表裏面のうちの下面と接続している第1部分と、この第1部分の前記圧電振動片の中央側とは反対側の端で接続していて、かつ、鉛直方向上方に伸びている第2部分と、を備えたことを特徴とする。
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【請求項2】
前記導電性接着剤は、前記第1部分と、前記第2部分と、前記圧電振動片の端部の、前記第1部分とは反対側の部分の表面とに渡って設けてあることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
【請求項3】
前記第2部分の前記鉛直方向上方に沿う高さhが、前記圧電振動片の端部での厚みtに対し、0.5t~1.5tの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
【請求項4】
前記第2部分の前記鉛直方向上方に沿う高さhが、前記圧電振動片の端部での厚みtに対し、0.7t~1.2tの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
【請求項5】
前記接着パッドは、前記第1部分及び前記第2部分各々に、前記圧電振動片の側方側で接続している第3部分を具えたものであることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
【請求項6】
前記容器は平面視で長方形状であり、
前記接着パッドは平面視で長方形状であり、かつ、前記容器及び前記接着パッド各々の長辺が平行となるように前記接着パッドは前記容器の1つの短辺側であってこの1つの短辺に沿う互いに離れた2箇所にそれぞれ設けてあり、
当該接着パッドの長辺寸法は0.4~0.6mmの範囲、短辺寸法は0.3~0.5mmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイス。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電振動片を容器に導電性接着剤によって固定する構造を有した圧電デバイスに関する。
続きを表示(約 3,500 文字)
【背景技術】
【0002】
圧電デバイスの代表的なものとして、水晶振動子、水晶発振器がある。このような圧電デバイスでは、平面視で四角形状の水晶振動片を容器に導電性接着剤によって接続固定する構造が採られることが多い。
その一例が、例えば、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された圧電デバイスは、平面視で四角形状の開口を有した凹部を備えたパッケージを用いたもので、この凹部の底面の一端に設けた電極パッドに、平面視で長方形状の水晶振動素子をその一つの短辺側で片持ち支持の状態で導電性接着剤によって接続したものである(特許文献1の例えば要約、図1等)。特許文献1に開示の圧電デバイスでは、導電性接着剤が水晶振動素子に余分に付着することを軽減するため、電極パッド表面に、導電性接着剤を水晶振動素子の励振電極から遠ざけるための溝を、設けてある(特許文献1の例えば要約)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-88524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、圧電振動片を容器に導電性接着剤によって固定する構造を採る圧電デバイスの場合、導電性接着剤による接着状態が、圧電デバイスの信頼性や電気的特性に大きく影響する。具体的には、導電性接着剤の量が少ないため、また、導電性接着剤の位置が不適切なため、導電性接着剤の接着面積が小さくなった場合は、圧電デバイスに衝撃が及んだ際に圧電振動片が容器から外れる等の不具合を招く。一方、導電性接着剤の量が多すぎた場合、また導電性接着剤の位置が圧電振動片の振動部側に寄り過ぎた場合は、導電性接着剤が圧電デバイスの振動を拘束することになり、クリスタルインピダンスの悪化や周波数温度特性の悪化等を招く。
これを回避するためには、圧電振動片の容器と接する側の面及びその反対面に、導電性接着剤を適正な量及び適正な位置で塗布し硬化させて、圧電振動片を容器に固定することが好ましい。特許文献1では、導電性接着剤を水晶振動素子の励振電極から遠ざける溝を設けているので、導電性接着剤が水晶振動素子に余分に付着することを防止できる点で優れている。さらに、特許文献1の段落22及び図5に、容器の内部側壁に電極パッドを引き回し、この引き回した電極パッドの部分で導電性接着剤を水晶振動片の上面側に回り込ませている。これによれば、水晶振動片の上面への導電性接着剤の塗布を実現できるので、好ましいと言える。
【0005】
しかしながら、圧電デバイスの場合、容器と容器を封止するための蓋部材とは、いわゆるシーム封止と呼ばれる金属製の封止リングを用いた溶接法や、金/錫合金を用いた溶接法で接合することが多いため、容器の内部側壁に内部パッド電極を引き回してある特許文献1の構造の場合、封止リングや金/錫材に導電性接着剤が及んで、封止リングや金/錫材と圧電振動片の励振用電極とが短絡状態となる危険性が高く、圧電デバイスの正常動作を損ねる懸念がある。
また、圧電振動片を容器に搭載する搭載装置は、吸引ノズルで圧電振動片を吸着しその状態で容器上に圧電振動片を移送し、容器内に置く。従って、容器の内部側壁の直ぐ脇に圧電振動片を搭載しようとしても、吸着ノズルが容器の内部側壁に接触してしまうため、それは困難である。
この出願は上記の点に鑑みなされたものであり、従って、この発明の目的は、圧電振動片を容器に導電性接着剤によって固定する構造を有する圧電デバイスにおいて、圧電振動片の表裏面それぞれの導電性接着剤を塗布したい領域に、導電性接着剤を簡易に所望の通りに塗布できる新規な構造を有した圧電デバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的の達成を図るため、この発明の圧電デバイスによれば、平面視で四角形状の圧電振動片と、前記圧電振動片を収容する容器と、前記容器に設けられ前記圧電振動片を、導電性接着剤を介して接続固定している少なくとも2つの接着パッドと、当該導電性接着剤と、を具える圧電デバイスにおいて、
前記接続パッドは、前記圧電振動片の端部の表裏面のうちの下面と接続している第1部分と、この第1部分の前記圧電振動片の中央側とは反対側の端で接続していて、かつ、鉛直方向上方に伸びている第2部分と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
この発明を実施するに当たり、前記導電性接着剤は、前記第1部分と、前記第2部分と、前記圧電振動片の端部の、前記第1部分とは反対側の部分の表面とに渡って設けてあることが好ましい。このような構造は、本発明に係る第1部分及び第2部分を具える接着パッドによって実現できる好ましい接着構造であり、圧電デバイスの信頼性及び電気的特性を満たすために有用なものである。
この発明を実施するに当たり、前記第2部分の前記鉛直方向上方に沿う高さhが、前記圧電振動片の端部での厚みtに対し0.3t~2t、好ましくは0.5t~1.5t、より好ましくは0.7t~1.2tの範囲の高さであるのが好ましい。高さhをこのような範囲にしておくと、圧電振動片の端部において導電性接着剤が圧電振動片の上面側により回り込み易くなる。
この発明を実施するに当たり、前記接着パッドは、前記第1部分及び前記第2部分各々に、前記圧電振動片の側方側で接続している第3部分を具えたものとするのが好ましい。第3部分を具えた構造であると、圧電振動片の端部かつ角部を、第2部分及び第3部分によって、平面視でL字状に囲うことができるので、圧電振動片の端部の角部を下面、側面及び上面の3方向から、導電接着剤によって固定できるので好ましい。
【0008】
この発明を実施するに当たり、前記容器及び前記接着パッド各々は平面視で長方形状であり、かつ、前記容器及び前記接着パッド各々の長辺が平行となるように前記容器の1つの短辺側であってこの1つの短辺に沿う互いに離れた2箇所に設けてあり、当該接着パッドの長辺寸法は0.4~0.6mmの範囲の値、短辺寸法は0.3~0.5mmの範囲の値であることが好ましい。このような構造、配置及び寸法であると、圧電振動片を容器に片持ち支持で固定する場合に、第1部分及び第2部分を有する接着パッドの効果を発現し易い。然も、近年多用されていて、製品の外形の長辺及び短辺の寸法で言って2.5×2.0mmサイズ以下の小型の圧電デバイスの好ましい接着構造を実現できる。
【発明の効果】
【0009】
この発明の圧電デバイスによれば、第1部分と第2部分とを有した所定の接着パッドを具えているため、この接着パッドに塗布された導電性接着剤は、その一部が圧電振動片の端部の下面側に残存し、残りの部分は、接着パッドの第2部分及び圧電振動片の端部を経由し圧電振動片の端部の上面すなわち接着パッドとは反残対側の面にも及ぶ。そのため、圧電振動片の端部は、圧電振動片の下面及び上面によって固定される。従って、導電性接着剤を塗布することが好ましい圧電振動片の端部の表裏面及び側面に、導電性接着剤を簡易に所望の通りに塗布できる新規な構造を有した圧電デバイスを提供できる。
なお、この発明の場合、導電性接着剤が圧電振動片の端部の上面に容易に及ぶので、当該上面側に在る励振用電極から当該端部に引き回されている引出配線と接着パッドとの電気的接続を確実なものにできるとい効果も得られる。一般に、圧電振動片の上面に設けた励振用電極から引き出された引出配線は圧電振動片の端部の側面を経由させて端部下面にまで引き回して導電性接着剤との接続を達成するが、当該端部側面の面粗さ等で当該引き回しが良好でない場合がある。本発明は、引き回しが良好でない場合の課題解決にも寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態の圧電デバイス10を説明するための図である。
実施形態の圧電デバイス10が有する接着パッドの2つの例を、接着パッド周辺の拡大図によって説明するための図である。
本発明の理解のため、圧電デバイス10の製法例を説明するための図である。
本発明の他の実施形態を説明するための図である。
本発明のさらに他の実施形態を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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