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公開番号2024141654
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023053428
出願日2023-03-29
発明の名称アルカリ金属除去方法
出願人太平洋セメント株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類B09B 3/80 20220101AFI20241003BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】アルカリ金属含有物に含まれるアルカリ金属を、従来よりも効率的に除去する方法を提供する。
【解決手段】この方法は、アルカリ金属含有物に、硫黄源とカルシウム源と塩素源とを一時に又は順次に混合する工程(a)と、工程(a)によってアルカリ金属含有物から水硬率が調整された状態の混合物を加熱して加熱処理物を得る工程(b)とを有する。カルシウム源は、硫黄源と同一の材料であるか、又は硫黄源とは別の材料である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アルカリ金属含有物からアルカリ金属を除去する方法であって、
前記アルカリ金属含有物に、硫黄源とカルシウム源と塩素源とを一時に又は順次に混合する工程(a)と、
前記工程(a)によって前記アルカリ金属含有物から水硬率が調整された状態の混合物を加熱して加熱処理物を得る工程(b)とを有し、
前記カルシウム源は、前記硫黄源と同一の材料であるか、又は前記硫黄源とは別の材料であることを特徴とする、アルカリ金属除去方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記工程(a)は、
前記アルカリ金属含有物に、前記硫黄源と前記カルシウム源を混合して、前記アルカリ金属含有物の水硬率及びSO
3
濃度を調整する工程(a1)と、
前記工程(a1)が実行された混合物に前記塩素源を混合する工程(a2)とを含むことを特徴とする、請求項1に記載のアルカリ金属除去方法。
【請求項3】
前記アルカリ金属含有物は、アルカリ金属を難溶性の状態で含む原料組成物を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のアルカリ金属除去方法。
【請求項4】
前記アルカリ金属含有物は、木質バイオマス灰の飛灰、木質バイオマス灰の主灰、建設発生土、及び廃コンクリートの再生微粉からなる群に属する1種以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアルカリ金属除去方法
【請求項5】
前記工程(a)は、前記工程(a)を経て得られる前記混合物の水硬率が0.2~1.0の範囲内、SO
3
濃度が2~10質量%の範囲内となるように調整された量で、前記硫黄源と前記カルシウム源とを投入する工程を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のアルカリ金属除去方法。
【請求項6】
前記硫黄源は、石膏、廃石膏ボード、塩素バイパスダスト水洗残渣、塩素バイパスダスト分級粗粉、下水汚泥、下水汚泥焼却灰、ポリ硫酸鉄、硫黄含有可燃性有機廃棄物からなる群から選ばれた1種以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアルカリ金属除去方法。
【請求項7】
前記カルシウム源は、CaCO
3
及びCaOの少なくとも一方が含有された工業原料、製紙汚泥、ペーパースラッジ焼却灰、廃コンクリート微粉、生コンクリートスラッジ、塩素バイパスダスト水洗残渣、塩素バイパスダスト分級粗粉、石膏、及び廃石膏ボードかからなる群から選ばれた1種以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアルカリ金属除去方法。
【請求項8】
前記塩素源は、塩素含有可燃性廃棄物及び無機塩素化合物からなる群から選ばれた1種以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアルカリ金属除去方法。
【請求項9】
前記工程(a)は、前記アルカリ金属含有物に含まれるK(カリウム)のモル量に対する、前記塩素源に含まれるClのモル量の比率である、Cl/K比が、1~4の範囲内となるように調整された量で、前記塩素源を投入する工程を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のアルカリ金属除去方法。
【請求項10】
前記工程(b)は、600℃~1200℃の温度で加熱する工程であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のアルカリ金属除去方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はアルカリ金属除去方法に関し、特に、アルカリ金属を含む廃棄物をセメント原料等として有効利用するためのアルカリ金属除去方法に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
経済産業大臣の非効率石炭火力のフェードアウトを受けて、石炭灰の発生数量の減少が予想されている。石炭灰は、セメント原料の粘土代替原料として利用されているが、前記の事情を受けて、今後は石炭灰が不足する可能性があることから、石炭灰に代わる粘土代替原料の確保が求められている。
【0003】
しかしながら、他の粘土代替原料には、セメント忌避成分であるアルカリ金属を高濃度で含むものが多い。このため、石炭灰に替わる材料をセメント原料として利用するためには、アルカリ金属の除去が必要となる。
【0004】
粘土代替原料に含まれるアルカリ金属(特にカリウム)は、非水溶性(難溶性)の状態で存在しているものが多い。このため、本出願人は、過去に対象物に塩素源を加えて加熱して(いわゆる、塩化焙焼)、対象物に含まれるカリウムをKClに変成して、揮発除去又は水洗除去する方法を提案している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2004-59754号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1で提案されている方法を用いても、難溶性の状態でアルカリ金属を含む対象物から除去されるアルカリ金属の量(除去率)は、ある一定程度に留まっていた。このため、更なる改善を図るためには別途対策が必要であった。
【0007】
本発明は、上記に鑑み、対象物に含まれるアルカリ金属を、従来よりも更に効率的に除去して、セメント原料等として有効利用するための、アルカリ金属除去方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意研究を重ねたところ、アルカリ金属含有物を塩化焙焼する際に、単に塩素源と共に加熱するのではなく、カルシウム源を混合した状態で塩素源と共に加熱することで、アルカリ金属の除去率を更に高めることができる点を見出した。
【0009】
更に、本発明者らの鋭意研究の結果、カルシウム源に加えて硫黄源をアルカリ金属含有物に混合した状態で、塩素源と共に加熱することで、アルカリ金属の除去率を更に高めることができること、及び、従来の塩化焙焼よりも低温での焼成でアルカリ金属の除去が可能となる点を見出した。
【0010】
すなわち、本発明は、アルカリ金属含有物からアルカリ金属を除去する方法であって、
前記アルカリ金属含有物に、硫黄源とカルシウム源と塩素源とを一時に又は順次に混合する工程(a)と、
前記工程(a)によって前記アルカリ金属含有物から水硬率が調整された状態の混合物を加熱して加熱処理物を得る工程(b)とを有し、
前記カルシウム源は、前記硫黄源と同一の材料であるか、又は前記硫黄源とは別の材料であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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