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公開番号
2025017708
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-06
出願番号
2023120880
出願日
2023-07-25
発明の名称
鉛を含有する汚染土壌の浄化方法
出願人
国立大学法人東北大学
,
株式会社熊谷組
代理人
個人
,
個人
主分類
B09C
1/08 20060101AFI20250130BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】
鉛を含有する汚染土壌の浄化方法において、汚染土壌から効率よく鉛を抽出及び回収することができる方法を提供すること。
【解決手段】
鉛を含有する汚染土壌を浄化する方法であって、鉛を含有する汚染土壌と、アミノポリカルボン酸型キレート剤と、水とを混合し懸濁液を形成すること、前記懸濁液のpHを6~11の範囲に調整すること、前記pHを調整した懸濁液を撹拌した後、土壌を含む固形分と、キレート化された鉛を含む液分とに分離すること、前記液分にジチオカルバミン酸基を有する化合物を加えて撹拌した後、鉛を含む固形物として沈降させること、前記鉛を含有する固形物を回収することを含む、汚染土壌の浄化方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
鉛を含有する汚染土壌を浄化する方法であって、
鉛を含有する汚染土壌と、アミノポリカルボン酸型キレート剤と、水とを混合し懸濁液を形成すること、
前記懸濁液のpHを6~11の範囲に調整すること、
前記pHを調整した懸濁液を撹拌した後、土壌を含む固形分と、キレート化された鉛を含む液分とに分離すること、
前記液分にジチオカルバミン酸基を有する化合物を加えて混合した後、鉛を含有する固形物として沈降させること、
前記鉛を含有する固形物を回収すること
を含む、汚染土壌の浄化方法。
続きを表示(約 470 文字)
【請求項2】
前記アミノポリカルボン酸型キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸、trans-1,2-シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、及びトリエチレンテトラミン六酢酸からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の汚染土壌の浄化方法。
【請求項3】
前記アミノポリカルボン酸型キレート剤を、前記汚染土壌に含まれる鉛に対して、10~150倍のモル比で使用する、請求項1又は2に記載の汚染土壌の浄化方法。
【請求項4】
前記懸濁液の撹拌を前記懸濁液の温度が20℃~50℃となる条件下で実施する、請求項1又は2に記載の汚染土壌の浄化方法。
【請求項5】
前記ジチオカルバミン酸基を有する化合物が、ジアルキルジチオカルバミン酸又はその金属塩である、請求項1又は2に記載の汚染土壌の浄化方法。
【請求項6】
前記鉛を含有する固形分を回収した後に得られる液分を、前記懸濁液を形成するために再利用する、請求項1又は2に記載の汚染土壌の浄化方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、鉛を含有する汚染土壌の浄化方法に関し、より詳細には、鉛を含有する汚染土壌から鉛を抽出し、さらに鉛を含有する固形物として回収することを含む浄化方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、重金属による土壌汚染が問題視されている。例えば、トンネル又はダムの工事に伴い掘削された土壌は、多くの場合、人為的汚染又は自然的汚染に由来する鉛などの重金属を含んでいる。自然的汚染に由来する重金属として、砒素、水銀、カドミウム、鉛、六価クロムなどが知られている。掘削された土壌が、土壌汚染対策法によって定められた基準値である150mg/kgを超える鉛を含む地域もある。また、特定有害物質別の要措置区域等の指定では、鉛に関する件数が一番多い。このようなことから、鉛を含有する汚染土壌の浄化方法が望まれている。
【0003】
汚染土壌の代表的な浄化方法として、不溶化法、及び洗浄法が知られている。不溶化法は、重金属などの汚染物質を含有する汚染土壌と薬剤とを混合し、重金属などの汚染物質を不溶化して汚染土壌の性状を改質する方法である。しかし、不溶化された汚染物質が土壌中に残留することになるため、不溶化が十分でなければ引き続き汚染の問題が懸念される。
一方、洗浄法は、重金属などの汚染物質を含有する汚染土壌を水又は薬剤で洗浄することによって、汚染物質を溶出させ除去する方法である。洗浄法は、大量かつ安価な処理が可能であり、汚染物質が除去され、再利用できる浄化土壌が得られる点で優れている。しかし、薬剤として代表的に使用されている塩酸、硝酸などの強酸は、土壌本来の化学的、物理的、及び生物学的な特性を著しく変化させる可能性がある。また、洗浄法では、洗浄に伴い大量の水を使用する必要がある。
【0004】
これに対し、例えば、特許文献1は、重金属含有畑地土壌を、洗浄槽にて、薬剤水溶液又は水で洗浄し、重金属を抽出して浄化する方法であって、洗浄液中に高分子凝集剤を加えた後、土壌スラリーをベントプレス脱水することを特徴とする重金属含有畑地土壌の浄化方法を開示している。特許文献1の実施例では、カドミウム含有畑地土壌に塩化第二鉄水溶液を添加し撹拌した後、高分子凝集剤を添加することによって、畑地土壌から効率よくカドミウムを除去できることを明らかにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-201385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、特許文献1は、畑地土壌の浄化後に得られる重金属を含む排水をアルカリ処理し、さらに中和処理した後に放水できると記載しているが、排水の処理については具体的な検討を行っていない。通常、重金属を含有する汚染土壌を洗浄法によって処理するためには、大規模な装置及び大量の水が必要となるだけでなく、大量のスラッジが生じる。そのため、汚染土壌から効率よく重金属を除去し、さらに除去した重金属を含む排水から重金属を効率よく回収できる方法が望まれている。なかでも、スラッジ減容化の観点から、できるだけ少量の固形物として重金属を回収できる簡便な方法が望まれている。
したがって、上述の状況に鑑み、本発明の実施形態は、鉛を含有する汚染土壌の浄化方法であって、鉛を含有する汚染土壌から簡便かつ効率よく鉛を抽出及び回収することを含む方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鉛を含有する汚染土壌を洗浄法によって浄化する方法について鋭意検討を行い、汚染土壌の洗浄時にアミノポリカルボン酸型キレート剤を使用することで鉛を効率よく抽出でき、さらに抽出した鉛を含む液分に特定のキレート凝集剤を加えることによって不溶性の固形物として鉛を効率よく回収できることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下に記載する実施形態に関する。但し、本発明は、以下に記載する実施形態に限定されるものではなく、様々な実施形態を含む。
【0008】
<1>鉛を含有する汚染土壌を浄化する方法であって、
鉛を含有する汚染土壌と、アミノポリカルボン酸型キレート剤と、水とを混合し懸濁液を形成すること、
前記懸濁液のpHを6~11の範囲に調整すること、
前記pHを調整した懸濁液を撹拌した後、土壌を含む固形分と、キレート化された鉛を含む液分とに分離すること、
前記液分にジチオカルバミン酸基を有する化合物を加えて混合した後、鉛を含有する固形物を沈降させること、
前記鉛を含有する固形物を回収すること
を含む、汚染土壌の浄化方法。
【0009】
<2>前記アミノポリカルボン酸型キレート剤が、エチレンジアミン四酢酸、trans-1,2-シクロヘキサンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、及びトリエチレンテトラミン六酢酸からなる群から選択される少なくとも1種を含む、上記<1>に記載の汚染土壌の浄化方法。
【0010】
<3>前記汚染土壌に含まれる鉛を基準にして、前記アミノポリカルボン酸型キレート剤を10~150倍のモル比で使用する、上記<1>又は<2>に記載の汚染土壌の浄化方法。
(【0011】以降は省略されています)
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